モダン東京の検屍官―銀座カフェ女給連続怪死事件

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575234169

感想・レビュー・書評

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  • 昭和レトロな雰囲気に浸れそうな題名に惹かれて講読。本のカバーを取ったらかわいいチェック柄だったのでずっとカバーを外した状態で読んでいた。

    東京のカフェで働く女給達が不自然に殺されていく、その謎を探る主人公の刑事。タイトルにも検視官と書かれているように、死体の検視や、使われた毒薬、その用途、殺され方等についてとても専門的に書かれている。
    また、当時のカフェについても詳しく書かれていた。

    昭和初期の毒々しいネオンが光る夜の街。その中を闊歩する色とりどりの着物で着飾ったカフェの女給達。実際目にした事のない光景なのに、目に浮かぶ様だった。
    推理小説だけでなく、昭和初期の東京の気分が味わえる小説であると思う。

  • 昭和初期の話。「モダン」って、単語としては「現代的」「近代的」っていう意味にもかかわらず、日本人の手にかかるとその本来の意味に関わらず大正昭和期の「現代的」なものになるという不思議(笑)

    「カフェ」が今で言うカフェ(喫茶店)ではなく、キャバレークラブだというのが罠。エロシーンを細かく描写したりはしてないけど、妙にエロチックな感じがしてしまうのは時代が昭和初期だからなのか。別にエロでもグロでもないけど、読む人はそういうのが嫌いでない人のほうが良いかもしれません。

    内容は、これまたレトロ感あふれる(?)内容。毒の種類とか…いや、書き方(名称)の問題かな?昇汞なんて使わないよね。塩化水銀のことらしいのですが。今ではあんまり聞かない毒物ですね。
    タイトルにあるように、検死を元に推理をしていくというのがおおまかな流れ。思ったよりこの時代の検死技術は発達していたようで、わりといろいろなことがわかるようです。それが決め手になったり、逆に惑わされたりするというのは面白かった。

    しっかし、男も女も、夜の世界は変わらんね(笑)現在をよく知らないので、たぶん、だけど…
    それにしても、小鳩ちゃんはかわいそうだったなあ、いろいろと。

    思ったんだけど、主人公(吟作)って検屍官ちゃうやん。そして、検屍官を描いた作品てわけじゃないやん。 とかいうツッコミはしちゃいかんのかいな。

  • モダン東京(笑)題名に惹かれてしまいました。しかも検屍官。でも、主人公は刑事でした。私としては、楽しかったんですが、集中が続かず・・・。結局中すっ飛ばして最後を読むという邪道を行ってしまいました

  • 検死の描写だとか、昭和初期の町並みの描写だとかはよく調べているのだろうとは思う。
    男性向けのエロ要素もあるまぁ、よくある内容。

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