七姫幻想

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著者 : 森谷明子
  • 双葉社 (2006年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575235401

七姫幻想の感想・レビュー・書評

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  • たなばたの七姫
    あきさり姫
    朝顔姫
    薫(たきもの)姫
    糸織姫
    蜘蛛(ささがに)姫
    梶葉姫
    百子姫
    にまつわる短編集。
    万葉から江戸まで山奥の里と都の物語。

    大王に見初められた大后の妹姫。
    次期大王に贈る衣装を織る巫女姫。
    死を隠された叔母の秘密に迫る少女。
    斎王を降りた娟子の周りで起こる事件の真相。
    梅壺女御が忘れ去りたい七夕の記憶。
    不二原村の年に一度の成人祭の秘密。
    同心の妻、志乃が出逢った京の松林の事件。

    どれもじっとりと絡みつくような余韻が残る。
    寂しく切ない歌物語。
    女性の嫉妬、見栄、復讐心、野心、恋慕。
    狂気さえも感じられる話もあり、後味は良くないけれど、不思議と最後の歌に吸い込まれていく。
    娟子の物語が微笑ましく、不二原のイトが一番不気味。元輔のお話は源氏の本を思い出させて楽しかった。
    女の生き方も様々だな。
    でもどこか強かで強い。

  • 織女の七つの呼び名にまつわる、七つの連作短編集。
    古代から近代まで、古い力を受け継ぐ姫たちの周囲で起こる出来事を絵巻のように描いていきます。
    短編どうしはゆるやかなつながりを持ち、歴史を彩った文人たちをも登場させながら、ときに美しく、ときに残酷に、流れていきます。

    予想していたよりもミステリー要素があり、1つ1つの短編に重さもあったため、思っていたよりもずっしりとした読後感でした。
    どの話も印象的でしたが、村の儀式に隠された真相を前にした若者たちを描いた「百子淵」で感じた、きりきりと締め付けられるような切なさが特に余韻をひいています。

  • 面白かったです。たなばたの七姫に因んだ七つの物語。連作短編?と思うような箇所もあったけれど、多分別の話なのでしょうね。“幻想”というタイトルにふさわしく、不思議で謎に満ちた話ばかりです。ミステリーを読む時のようにわくわくしました。『朝顔斎王』『百子淵』が印象的でした。特に『百子淵』は少年から大人になる儀式、それが当年と一年後にあるという意味、割り切れない思い、苦さ、それらを自分の中で昇華して、やっと大人の仲間になる。たとえそれが、自分の望まない形だとしても。

  • 和歌からいざなうミステリー。
    7編からなる短編集だが、いずれもたなばたの七姫と、ある集落の人間やそこに祭られる神が関係している。

    娟子の話が唯一おっとりしていた。
    全部おもしろく読めた。

  • 七夕をからめた短編集。
    けっこうドロドロしてて、最後は、食傷気味{(-_-)}
    話しも、好き嫌いで分かれそう。

  • 万葉集の古から蕪村の時代まで、七人の姫の、不思議の物語。

  • 織姫伝説になぞらえた七人の女たちの物語。
    神代から江戸時代までの時の流れの中に
    それぞれ関わりのある者たちが登場する。

  •  織姫の七つの異称をモチーフに、日本史の秘事に纏わる謎を描いた、連作歴史ファンタジーミステリ。
     古来より、機を織り、情を絡ませ、罪を織り込んできた、美しく密やかな織女たち。
     時を超えて語り継がれる、妖しく甘美な哀愁の伝説。
     古代史好きには馴染みの面々や説話の数々が、影の織姫の如き筆者の紡ぐ、生々しくも瑞々しい物語として立ち現れる。
     個々の作品は独立した筋立てながら、微妙に根底で繋がり合っては、世界観と奥行きを広めている。
     女の性と水の関連付けや、母方の血筋を辿ることで皇統に絡みつく一族を連想させる下りは、同筆者の「葛野盛衰記」を連想させた。

     また、史実との照合や人物の定説を調べてみる面白さも、歴史物の興。
     個人的には、「朝顔斎王」の娟子内親王と源俊房の二人が可愛らしかった。
     作中では二人とも和歌が不得手という設定だが、「今鏡」のエピソード(交互に扇に一文字ずつ書き加えながら歌を作る遊びをしている内に愛情が深まった)を知れば、微笑ましさも増す。
     (実際は、駆け落ち騒動の末に、内親王の弟である後三条天皇の怒りを買ったらしい。)
     記録では多くの子女に恵まれた俊房だが、娟子との間には子どもができなかったのも皮肉。
     それでも正室として大切に遇されたであろう彼女を想像するのも、小説の楽しみの一つだ。

  • ワクワクする新しい作家さんとの出会いだった。
    ぬめっとした(あ、でも、決して気もち悪いわけではなく)世界は独特で。
    他の作品も読んでみたい。って思った。

  • 短編集だけど、ちょっとずつ繋がっているのがよい
    ちょっと背筋がゾワゾワするようで、それでいて刹那い物語

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七姫幻想の作品紹介

遙か昔から水辺に住み、日ごと機を織る美しい女たち。罪の匂いをまとう織女をめぐり、物語が密やかに始まる。時を超えて語られる織女伝説ミステリー。

七姫幻想の文庫

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