リセット

著者 :
  • 双葉社
3.65
  • (30)
  • (73)
  • (57)
  • (11)
  • (4)
本棚登録 : 398
感想 : 71
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236071

作品紹介・あらすじ

ぼんやりとした不安と不満を抱え、それでも平凡に暮らしていた三人が、突然、高校時代にタイムスリップ。"未来の思い出"がリプレイされる毎日は、彼女たちの意識を少しずつ変えていく。そしていま、再び新しい人生へ!人生は変えられることを、彼女たちは教えてくれた。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 垣谷さん、相変わらず読みやすいー!
    スルスルスルスル〜と読めます


    もう寝よう、もう寝ようと思いながら
    結局夜更かしして読み切ってしまった。。
    寝不足の朝でございます



    『リセット』

    47歳の女性3人が
    高校3年生にタイムスリップして
    人生をやり直す話です


    病棟シリーズのようなファンタジーな設定ですが、内容はかなり現実的で、ファンタジー感はありません。


    今回は女の人生に焦点を当てていて
    いかに女性が生きづらいかが
    いろんな人生の目線から描かれていて
    読んでいて女でいることがしんどくなってきました。。
    でも読んでしまう。。


    タイムスリップした3人は
    ある種の仲間なはずなのに、
    なかなか本音を言わなかったり、
    見栄をはったり。
    本音と建前、真実と見栄が入り乱れていて
    女性特有?のやり取りが面白かったです


    そして隣の芝生は青いというのか
    3人がお互いに持ってる印象と
    自分への評価が全然違っているんですよね
    人にはそんなによく見えるのか、と。


    あとは過去に戻ることで
    自分より少し若い母親に対面するわけですが。
    目の前に現れて、ようやくその頃の母親の気持ちがわかり、寄り添えるというのが興味深かったです。
    50代に近づいても母親は母親というか、、娘から見る母親というものがよくわかった気がします。



    さて、自分なら過去に戻るか
    戻ったらどうするかーって
    この本を読んだら考えてしまうわけですが、


    私はたぶん戻らないかな?
    あの時ああだったらと想像する場面はいくつかあるけど、やり直すのはちょっと面倒くさい。笑


    それに出産前に戻ってまたあの痛さを経験しないといけないのはやだし
    産後すぐの大変さや辛さをまたやり直すのはしんどい。
    なにより子どもたちに会えないのはやっぱり嫌です!
    このままで、できることを頑張ろうと思います!!!(何の決意や)


    『もう今の人生からは
    逃れられないってことだね』

    その通り!!!



    いつでもそこからやり直せると
    元気をもらえる作品でした(^^)

    • mihiroさん
      どんぐりさ〜ん、こちらでも(^-^)/
      わ〜めっちゃ共感です!!
      女性の話だったので、読みながら女ってこうだよな〜ってため息でながらも、読む...
      どんぐりさ〜ん、こちらでも(^-^)/
      わ〜めっちゃ共感です!!
      女性の話だったので、読みながら女ってこうだよな〜ってため息でながらも、読むの止まらなかったです笑
      やっぱり人生変わって、子供に会えなくなるのが絶対嫌ですよね〜(>_<)
      文句言いながらも、私も今の人生頑張ろ〜〜笑♡
      2024/03/19
    • どんぐりさん
      mihiroさん

      コメントありがとうございますー(^^)

      ホントため息出ながら読んでました。笑

      文句言いながら頑張りましょう(๑˃̵ᴗ...
      mihiroさん

      コメントありがとうございますー(^^)

      ホントため息出ながら読んでました。笑

      文句言いながら頑張りましょう(๑˃̵ᴗ˂̵)
      2024/03/19
  • 垣谷さんの本を読んでみようと思って借りた。

    高校時代の同級生が偶然、東京で開催されている地元の物産展で再会。勢いで飲みに行くことになるが、よく考えたら高校時代に仲が良かった訳でもなさそう。隣の芝生は青く見えるとよく言ったもんだが、その象徴のような話。
    新宿で入ったバーにあったボタン。すごく怖いボタンだと思った。

    自分は「高校からやり直したら?」という仮定ができないので、恐怖が一番に来た。しかも、数時間とかじゃなくてがっつり15年とか過ぎてて。でも、ちゃんとやり直そうとした3人はそれだけでもえらいと思った。有言(強制的に)実行(笑)。そしてやり直した人生はどうだったのか。
    最後に元の年齢に戻ったところで安心した。

  • あれ?私いつ垣谷さんから取材されたっけ?と思うくらい、知子が短大にしか進学させてもらえなかった理由(細かいところの何から何まで)及び父親の言動が、そっくり私の場合と同じ。
    (うちの場合は父親が負の遺産を残していったから、小説よりもっとたちが悪い)

    姑が、舅(自分の夫)の面倒を見るのが自分じゃなくて嫁の義務と思っているところも同じ。

    でも三人とも、もうひとつの人生を経験できたのだから、とても羨ましい。

  • 最近、お気に入りの作家さん。
    図書館にて借りました。

    47歳の同級生三人が30年前にタイムスリップ!
    あの時選ばなかった選択を胸に、もう一度人生をやり直す!

    リアリティたっぷりで、中身は47歳の女子高生から見れば、いくら将来の結婚相手でも萎えるのは当然(笑)

    二度目の人生でも、「なんでこんなことに・・・」と思うことは山盛り登場。
    人は皆、「もし、あの時・・・」と選ばなかったほうの人生に嫉妬しながら生きているのかもしれません。

    そしてついに、二度目のタイムスリップできるチャンスがやってくる。
    その時に、「もしタイムスリップするなら、またあの山盛りの単語を覚えなきゃならない・・・」とうんざりするシーンが秀逸。

    結局、どの人生でも決して楽ではないですよ、と釘を刺された気がする。

    それにしてもラストは私ならどうするかな?
    知子・薫・晴美は元の47歳に戻ったけど、私は・・・。

  • 現在47歳の高校の同級生3人の女性が、30年前へタイムスリップ。
    謂わば人生をリセットするチャンスを得て、其々が元の世界での境遇を踏まえ、どの様な人生に変えて行こうとするのか。個性の全く異なる3人の生き方、考え方が噛み合わない乍らも、同時にタイムスリップして来た仲間として協力する中で、理解、信頼関係が深まって行く様が面白い。
    元の世界に戻った3人を見て思うのは、一度きりの人生の中でも変える事が出来る事、隣の芝生は青く見える事、でしょうか。

    2008年発表のデビュー2作目の様ですが、旧態依然のオヤジ中心社会に対する女性目線の強烈な批判精神は、既にこの頃から炸裂していた様です!

  • 3人のアラフィフ女性が18歳に戻り
    人生をやり直す話。
    最後の知子の生活については
    むりやりまとめた感がある。。。

  • 垣谷美雨のリセットを読みました。
    出身地の物産展で偶然出会った40代の女性が、そのあと行った居酒屋で、今日のメニューの高校生を選び、30年前の高校生に戻ります。人生をやり直すのですが、思った方向とは違う方向に進みます。
    ドラマにもなりましたが、面白かったです。
    ドラマも観てみたいですね。

  • 50歳目前の同郷3人の同窓生が偶然再会し、タイムスリップする。垣谷さん7作目でこれまた出会えて良かった作品。主婦・管理職目前のキャリア女性・高校中退後、職を転々としてきた不安定な独身女性の3人は、現状に不満や閉塞感を持つ。3人の女性の立場と、入れ替わり後双方で、母娘の関係、地方特有の男尊女卑に苦しむ様子、子育ての難しさ等、女性ではの苦々しさが浮き出てくる。常套句ながら誰でもそれなりの苦しさがある。

  • 47才の3人が高校3年から人生をリセットする。47才の知恵経験をもって、それぞれの後悔の年月をやり直すのだが…
    憧れの女優になっても、結婚をしても、医者に嫁いでも、幸せになれる訳ではなかった。3人は思う、元の世界にもどりたい!
    そしてどん詰まりの47才に戻ってくる。でももう愚痴を言ったり誰かのせいにしたりはしない。何だってできる。自分で自分の人生を切り拓く…

    40代、まだまだ知らない未来がある!痛快な読後。

  • 【ぼんやりとした不安と不満を抱え、それでも平凡に暮らしていた三人が、突然、高校時代にタイムスリップ。“未来の思い出”がリプレイされる毎日は、彼女たちの意識を少しずつ変えていく。そしていま、再び新しい人生へ!人生は変えられることを、彼女たちは教えてくれた。 】


    人生をやり直す系のハナシは大好き。
    色んなのを読んできたけど、コレが一番受け入れやすいし
    もし仮に自分が当事者なら、この小説の形が1番いいかな、なんてことすら思うけど・・・。
    今の感情を持ったまま高校生に戻ったら。
    やっぱり周りの友達たちは「子供」に写ってしまうのかな?

    物語は三者三様の形で入り込み易いし、代表的な女性の選択肢なのかも。でも、この先どうなるかわかってしまっている人生をそのまま生き続けるのはやっぱり苦痛。私もきっと今とは違う人生を歩んでみるんだろうな。
    でも、リセット(元の人生に戻る)するんだろうか?出来るんだろうか?

    きっと、どんな人生を歩んでいてもくじける事ってある。
    次は違う人生にしよう。なんて事できるわけもない。
    だからこそ「今」をちゃんと生きていかなきゃいけないんだよね。うん。

全71件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

垣谷美雨の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×