ステップ

著者 :
  • 双葉社
3.24
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  • (1)
本棚登録 : 69
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (466ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236118

感想・レビュー・書評

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  • ある香水をかいだ事で不思議な現象が

  • 読みやすかった

    山田さんの作品を読んでるみたいな感覚でした

    途中からストーリーにイライラしてきて疲労感をおぼえました笑

  • タイムリープもの。
    試行錯誤を重ねながら謎が少しづつ解けていくのは良かった

  • ずいぶんと凝った構成で、最初はかなり戸惑った。主人公は死ぬと何故か昔に戻れるので、予習復習しながら徐々に巻き込まれた事件の核心に迫っていく。面白かった。

  • ワクワク感というか、ドキドキ感というか、先が読めるようでどうなるかわからない展開が非常に面白かった。
    文章にスピード感があるのが良かったのかもしれない。
    一人称で、主人公の視点からしか見えない書き方が、作品によくあっていた。


    総評:ぜひともまた読みたい。

  •  読了。
     弟分の悟をやくざから逃がそうとして殺された主人公。気が付くと一日前に戻っていた?! 
    再度、悟を助けるために動き出すが、そのたびに失敗し(つまり死に)やり直す。
     そのうち、どうにもこの事件には隠された裏があるんじゃないか、と。
    やり直すたびに事件に関わっている人間関係が分かってくる。接触するタイミングをはかり、みんなを助けるのだ!というストーリー。
     
     主人公の造詣が力技っぽい気がするけど、そこはそれ。勢いで楽しく読めます。オチも納得。☆3・5点♪

  • バーのマスターとなった男の元へ
    かつての弟分が現れたことから
    ある事件に巻き込まれる。
    そして銃で撃たれ、死んだと思った瞬間に最初のステップが・・・。

    私の好きなタイムトリップ物とミステリーの組み合わせ。
    面白いけどもっと長い物語の中間部分だけ読んだ様な気もする。

    【図書館・初読・12/27読了】

  • 殺された時に過去に戻る男、ただし、殺されるたびに戻れる過去が少しずつ「死んだ時点」に近づいてくるという設定のミステリー。昔のアドベンチャーゲームを想い出しました。終盤が少し忙しないのと、主人公の鈍重さがちょっと気になりました。

  •  わが国のエンターテインメント小説界、タイム・トラベラーものには事欠かない。とりわけSFの世界からミステリのサイドに進出してきたタイム・スリップものに至っては、現代小説ではさほど珍しいという感触すらなくなってしまっている。ゆえに、今、この時代にタイム・スリップを使うということは、作家にとってある意味とても大きな冒険と言えるのだ。

     おさらいをすると、まずタイム・スリップもので一斉を風靡したのは海外小説ジャンルではケン・グリムウッドの『リプレイ』。Niftyの冒険小説フォーラムでも話題となり、なみいる辛口読者を沸かしたものである。1986年作品だから、随分と古いが、自分が25年も遡って、経験や知識はそのままにやり直せるというのは、人間の夢である。

     国内では、本格推理畑として名を馳せていた(はずの)北村薫の時空もの三部作(1995-2001)であろう。『スキップ』『ターン』『リセット』と、まさに時空をいろいろな形で超えた、奇妙な体験で大ヒットとなったシリーズである。

     本書『ステップ』は雑誌掲載時のタイトル『流星雨』だったものを改題。北村薫『スキップ』に似せたかったのか、東野圭吾『流星の絆』がほぼ同時発売となるのでインパクトが弱まるのを避けたのか、出版社側の事情をぼくは知らない。いずれにせよ本書のタイム・スリップの形としては『スキップ』よりは『ターン』に近いものといえるかもしれない。一日に八回死んだ、というのが帯の謳い文句となっている。

     もちろん本書は、ハードボイルドでならした香納諒一のものである。タイムスリップの原因については、おざなりの解決をのみ与えた程度で、実質は、エンターテインメントとしての錯綜したプロット作りのほうにあると言った方がいい。

     『羅生門』原作の芥川龍之介『藪の中』は、一つの事件が、当事者によって幾重もの断層を持っており、まるで違う事件に見えてしまうことの面白さを捉えたものであるが、本書は、一つの事件を、複数の当事者ではなく、時間が巻き戻ってしまうただ独りの男の側の視点で、その都度異なる意味合いを加えてゆき、玉ねぎの皮を剥くように徐々に真相に迫ってゆくという醍醐味がある。

     その都度、殴られたり殺されりと、その道はあたかも修羅の道であるように思えるが、友人や恋人が犠牲になる事実を撤回するためになら、男は何度でもその前のポイントに戻って、選択すべき回路を切り替えたいのである。何度挑んでも、死んだり殺されたりして、元の木阿弥になってしまうストーリーなのだが、徐々に生き返るペースが短くなるにも関わらず、最後には真相に辿り着けるという期待が、ページを繰る絶大なパワーとなる。

     八回という再生ももしかしたらギネス登録権利ができそうなくらいの生き返り回数だと思うけれども、そこまで修正を施さなきゃ辿り着くことのできない謀略の深さ、人間関係の複雑さを考え抜いた作者の精緻な作業には、ただただご苦労様と申し述べたい限り。本当に、労作である。

     主人公が何度もやり直すうちに、いろいろなものを克服し、精神的成長を遂げてゆくというのも、タイム・スリップものとしては、押さえておかねばならないポイントであろう。期待に違わないラストになっているので、吐いて捨てるほどやらかしてしまうヒーローの度重なる失敗を、とにもかくにも我慢して読んで頂きたい。

  • 死んでも、何度も生き返り、その都度、仲間や友人を救っていく・・・
    何となく、アニメの「時をかける少女」を思い出させる作品。

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著者プロフィール

1963年、横浜市出身。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。91年「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞。翌年『時よ夜の海に瞑れ』(祥伝社)で長篇デビュー。99年『幻の女』(角川書店)で第52回日本推理作家協会賞を受賞。主にハードボイルド、ミステリー、警察小説のジャンルで旺盛な執筆活動をおこない、その実力を高く評価される。

「2023年 『孤独なき地 K・S・P 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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