- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575236361
感想・レビュー・書評
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2022-7【図書館本】
短編でサクサク読めたし、面白かった。一気に読んでしまった。
伏線を回収していくギミックが個人的には好きだった。いちばん上手いなーと感じたのは表題作。
ただ、どの話も登場人物に(ん?)って思うところがあって、そこだけは気になったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短編4話。3話目の「傍聞き」は窃盗犯が留置所で羽角啓子刑事に面会を要望して、取り調べの情報を留置管理の巡査に漏れ聞きさせた狙いは?そして、啓子の娘の葉月が刑事である母親への訴えを書いた葉書を同姓の老女に誤配させた理由?葉書を介した傍聞き。直接聴く情報より第三者、あるいは媒体などを通じて漏れ聞く話を信じやすい、心理的題材の話だった。第4話目の「迷走」。救急車が患者を乗しサイレンを鳴らしたまま、病院の回りを走り回る。救急車の行方にドキドキしたが、寡黙な隊長の思惑に唸った。「迷い箱」「899」も良かった。
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とても読みやすいです。他の方のレビューにもありますか、人間が一面ではなく見えない部分があるんだと表現されています。何かが心に強く残るという物語ではありませんが、心地よく読めました。
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日本推理作家協会賞短編部門賞受賞作。これもまた続編が出たので、遡って読んだが、続編が出たのに、短編集で驚いた。「傍聞き(かたえぎき)」の意味を知らなかったので、勉強になった。表題作はタイトルの意味を丁寧に描いていたし、一遍一遍、きちんとした作品だったと思う。人を思い込みではなく、その人の感情の裏を思いやるということが、全編を通して、読みとれた一冊。
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標題作の傍聞き、ホロッときた。迷走もびっくりな展開!
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第61回(2008年)日本推理作家協会賞短編部門受賞作「傍聞き」をはじめとする4つの短編作。
・迷い箱
・899
・傍聞き
・迷走
更生保護施設の施設長の苦悩や、消防士から母親へのメッセージを込めた救出。
表題の「傍聞き」は聞き漏れ効果をテーマにして、事件の解決をみるストーリーで、ちょっと細工あり。
最後は制服職の誇りと信念を表した作品で、4つとも色の違うもの。
流れるような文体で読みやすいが、もう少し読み応えがあると☆4つ。 -
正面からしか見えなかったもの事が、裏返ってみえるときの物語。
裏からみることはあっても、裏返してまではみないあたりをついてくる短編。
なるほど……と思う。 -
2016.4.9 読了
初の作者さん!
何の気なしに借りたんですが、
思いの外 よかった!
4編からなる 短編集でした。
どの話も 独立してて、
描き方が この作者さんのやり方なんでしょうね、
なにか 事が起こって どうなる??て時に
パッと場面が変わる。
どうなった??と思いつつ、読み進めてたら
また パッと場面が変わる。
最後に ドーーンと つながる、みたいな。
なかなか 面白かった!
タイトルにもなってる「傍聞き」は
スパーンと 決まったーーー!感じ。