森に眠る魚

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著者 : 角田光代
  • 双葉社 (2008年12月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236491

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森に眠る魚の感想・レビュー・書評

  • 小学校の受験に対して、否定的な見解を持った母親四人が
    意気投合し仲良くなるが、やがてそれぞれに受験にたいする気持ちが変化してゆく。
    それにつれて、お互いの気持ちがかみ合わなくなり、だんだんと相手のことが疎ましくなってゆく。
    あれほど、いい友達と思っていたのに、近くなればなるほど
    お互いの欠点や違いが見えてきていやになってゆく。
    人と人との距離って難しいと思う。
    そして、誰もが自分のあり方に不安なんだなと思う。
    誰かに肯定してもらわないと、不安なんだと思う。

    魚は森には住めない。

    いつしか自分の居場所を見失ってゆく。
    そういう話なんだね。

  • 読んでいて色んな事をめまぐるしく考えてしまうお話でした。
    人にはそれぞれ自分に合った場所があるのだとか。
    大人のつき合いの距離感とか。
    人と比べるのが不幸なのか。
    不幸だから人と比べるのか・・・。
    なんて事。
    その感情とか思いを忘れない内にレビューを書いてます。

    良い関係を築いていたはずのママ友の4人。
    所が、いわゆる一人のカリスマ主婦の出現により、4人の関係に少しずつ溝が生まれ、やがてそれは大きな亀裂となっていく-。

    いつも顔を合わせていても実はお互いの事をあまりよく知らない。
    そんな関係から生まれたちょっとした誤解や感情の行き違い。
    それが雪だるま式に大きくなってしまった・・・。
    だからと言って、いい歳した大人が子どもや学生の頃のように、お互いの事を100%知って、受け入れてなんて関係でいるのもおかしい。
    そんな関係はとても息苦しいし、自然じゃないと思う。
    だから程よい距離感を保って人とつきあわなう事が求められる。
    まるでそれはギリギリのところでバランスをとる綱渡りにも似ている・・・。

    これを読んでいる時、ふと以前妹が言った一言を思い出しました。
    当時仲良くしていた友達が隠し事をしているのを知って「許せない」と言う、30代で子供もいる妹。
    それに対しては、何か言っても何も聞かない相手だから何も言わなかったけど・・・。
    ここに書いたような事を感じたのを思い出しました。

    そんな風に心の奥底に眠っていたものを思い出させるような、心をざわつかせるような本です。
    個人的には、読みごたえがあり、面白いと思いました。

  • 読んでいて苦しいです。
    母親の嫉妬、焦り、依存、理想、差別、比較…といった心の内を活字にされると、目を背けていたかったことを再確認されるようで辛かったです。

  • それぞれ生活レベルや考え方も異なるママ友たちが最初は仲良く、徐々に不穏な関係になっていくお話。

    「お受験」したものの失敗した身としては確かにあの頃母もしんどかったのだろうと振り返る。後から聞けば地元の公立の評判を聞いて不安になってという理由も分かるし、色々あった結果中学からずっと気心知れた友達に恵まれたと今感謝しているけど、千花やえりかの子供が押し潰されてしまったことも他人事ではないし、結局子育てや家庭づくりに何が正解かなんて分からないだけに、ここに登場するえりか、千花、容子、瞳、繭子それぞれの心中がリアルすぎて本当に怖かった。

    比べ合わなければもう少し楽に生きられるのだろうけど、他者がいる限り比べ合ってしまうのは人間の性かな…
    いつか私が母になったとき、子供を潰さず最善の道を選んであげられるよう心から願う。

  • 1999年のお受験事件 を題材にしているみたいで、登場するママたちの個々性格や家庭環境、子供の接し方などかなりリアルに話が進行していく。
    名前のない章はさすが角田作品でした。
    登場人物の名前や関係が複雑なので把握するのに50ページぐらいはメモをとりながら読むことを奨めます。

  • 読み終わるまで知らなかったが15年ほど前に実際に起こった幼女殺人事件がモチーフとなっていることは疑いようもなかった。この作者らしく人物の輪郭を丹念にというかねっとりじっとりなぞっていく過程には本当に引き寄せられる。
    後半部分、主語があいまいな章がいくつかあるがぞっとするくらいに誰にでも当てはまるような気になり、どんどん追い詰められていく様子にすごい描写力だなと思った。

  • やはり女性は人の幸せをねたみ、不幸を喜ぶものなのかなと思う。

    こういう本を読むといつも思う。表面的には何事もうまくいってると思える人でも何かしら問題を抱えているんだなということ。これは小説だから必ずしもそうではないかもしれないけれど、そういうことが本になるくらいだから共感する人も多いのだろう。

    これから子供を産んで、どう育てていくか、周りの人とどう付き合って、自分の中でどう折り合いをつけていくのか。
    嫉妬や羨ましさでいっぱいになったりするんだろうけど、結局のところ、自分も含めて家族が健康で暮らしているというのが、何よりも幸せなことなんだと思う。

    どんなに絶望的で世界が終わるんじゃないかと思うような出来事があったとしても、世界は終わらないし明日は来る。
    生きているだけでありがたいのだ。

    久しぶりの読書。とても共感できる面白い本だった。
    数年後、子供をもったときにまた読んだらもっと共感できるのだろうか。

  • すごい。読んでいてとても苦しかった。角田さんの本は本当にこういった暗い部分がうまく書き出されている。リアル。なんだよな。心をえぐるような本でした。

  • ちょこちょこと、ずいぶん時間をかけて読み終わる。


    あぁぁ・・・、後半になるにつれ、どんどん気持ちがふさがる思い。
    だけど、やめられない感じ。


    結局、受験して小学校に入ることがゴールなんかじゃないだろうし、
    子供と共に過ごすことに、ここまで、と線が引かれることもなく、
    それを考えると、途方もないことのように思えたり・・・

    後で知ったけど、実際にあった事件がモチーフになっているとのこと。

    親が子供の支配者になってはいけない。
    あるがままの子供を受け入れる。


    なんとも苦しい話でしたが、

    おもしろいっっっっ!!!

  • ドラマ「名前をなくした女神」の原作ではないか?と噂されていると知って、読みたくなった。
    ドラマの方が、もっとドロドロしてたな。

    5人のママが出てくるんだけど、時系列的に、出会った場所や、人が入れ替わり出会いがあるので、
    誰が誰だか、頭の中で想像しづらいところがあったかな。
    というか、それほど個性がない女たちで。
    唯一抜きんでてるのが、マダムと繭。
    これが、木村佳乃さんと倉科カナさんてき?
    でも、もっともっと裏があったし。

    お受験をさせる、させない。それを隠す、秘密。
    心の弱さを宗教に似た団体に所属したことで救われ
    そこで出会った友人からの手紙に、卑屈さと嫉妬を感じ
    同時に、現在つきあってる仲間の一人にも、同じ感情を抱く人間不信ママ。

    この人なら、信じて、自分のことを話そう。と思ったら
    捉え方が、まるで異なり戸惑ったり。
    価値観がまるで違ったり。
    考え方と、興味が別のところにあったりと。

    5人それぞれが、外面は仲良くしてるのだけど、実は。
    っていうテーマなんだけど。

    それぞれの5人の女たちの本質みたいなものが、
    今ひとつ、曖昧で、

    ああ、そうそう。
    金原ひとみの「マザーズ」が、ママ友3人の話しを書いた小説だったけど、あれは、3人の個性が、よく出てて、とても分りやすくて、3人だったから、感情移入もしやすかったな。

    この「森に眠る魚」は、誰に移入していいのか
    よくわからないまま終わった。

  • 実際にあった事件をもとに描かれたフィクションらしいです。
    小学校お受験を前に、幼稚園ママたちの心の葛藤を描いた作品でした。
    ここに登場していた、人の行動ばっかり気になって自分で自分のことを決められない人とか、どう考えても騙されているのにそれに気が付かない人とかって、受験がどんな結果になろうとも幸せになれないんじゃないの?と感じてしまいました。心が弱すぎる! 自分というものが一本通ってないですよね。
    私自身、幼稚園お受験をして私立の付属校に通った人ですが、もし母親がこんな余裕のない人だったなら嫌だったなぁと感じました。

    どこの塾がよさそうとか、友人のクチコミを頼りにするのもいいですが、やっぱり自分で調べないとねぇ。
    どこの小学校が子供に向いているのか自分たちで決めて、そこに入るにはどうしたらいいのか自分で決めて選ぶ。
    コソコソと隠れて動く意味が分からん!
    でも、お受験となれば友人もライバルになってしまうんでしょうね。
    いやはや、こんな親だったら子供たちかわいそうだなぁ~って思ってしまいました。

    そして最終章では誰かが事件を起こすんですが…。
    実際にあった事件をモチーフにしているだけあって、恐ろしかったです。
    こうして事件は起きたんだね と納得できてしまったことが恐ろしい!!

  • 女なら誰もが身に覚えのある感情がたっぷり味わえる。
    最初はこれ以上ないってぐらいの最高の友達だと思うのだ。自分に無いものを持っていたり、憧れの感情もある。次第にそれが妬み嫉みに変わり、嫌になる。お互いに嫌いになれば付き合わないだけで済むが、片方が逆に執着してきてしまったら、そこはもう泥沼なのだ。
    この話に出てくる5人の女達の、それぞれに向けられた嫌悪と執着の矢印。それは巧みに隙間を縫い、それぞれを刺していく。入り組んでいるけど、理解できるし分かりやすい(私もやはり女だからか)。
    ストレス溜まっている時に読んだら逆にスッとした。こういう話で息抜きができてしまう自分が、大人になって、汚れたなぁ、と思う(笑)。

  • 気が合うママ友がお受験をきっかけに互いを妬み恨み蹴落とそうと変化していく…。ある意味ホラー小説と言えるかも。
    あまりのドロドロさに挫折しそうになったけど、どんな結末かが気になり頑張って読んだ。
    「人は人」って思っている人ほど、人が気になって仕方ない人なんだろうなぁ。
    人の幸せを素直に喜べる人になりたい。
    というより、ならなければならない。
    それには自分の人生をしっかり歩まないと不幸の泥沼が待ってるよと角田光代さんからの強烈なメッセージかも。

  • とてもリアルでした。
    女である私からしてみれば、あぁーわかる。あるよねえ…うんうん。

    最後のクライマックスのところでは、最初とほとんど人が違うというか。なんでそうなったの?なんでなんで?前はみんないい人だったのに。と思わざるを得ません。
    近頃こういった感じの訳の判らんお母さん(モンスターペアレントですか)が多いと聞きますが、私からすれば全く理解できません。(茜ちゃんを怒鳴りつける繭子のシーンとか、ドン引きですよね。)しかし、誰でも最初からあぁな訳でもなく、環境とかすれ違い、ちょっとした感情の揺れが続いて、少しずつ少しずつおかしくなって、自分でも止められなくなっていく事もあるかもしれないな。とこの本を読んで改めて考えました。たとえ、最初は普通のお母さんだったとしても。
    みんな、それぞれ暗い部分ってありますもんね。人間ですから。
    そうなると、結婚する、子どもを産む、育てる事って、ほんとに大変で覚悟のいることだなあと思います。世の中のお母さんってすごい。

  • タイトルが上手につけられているな~と感心。引き込まれて一気に読みました。リアルにありそうで怖くて、でも面白い。

  • ママ友、お受験がキーワードの内容なんだけど。リアル感があり過ぎて、背筋がゾクッとしました。読んでいて楽しい内容ではありません。人は平等じゃないので、羨んだり、羨ましがられたりの中で生活をしていると思うんですよね。いつの間にか、人と比べたり、競争したり、対抗してしまうと、どこかで歪が出てきてしまう。ママ友の交友関係にかかわらず、団体で行動する人間関係の難しさを久しぶりに考えさせられました、ええ。

  • 仲良くなりたいと思ってお付き合いをはじめたママ友さん達が、子供の教育のことやプライドが絡んでいくうちに関係が気まずくなって…壊れていく。

    自分の居場所をいつの間にか見失って迷子になって干上がりそうになったお魚さんたちのお話しなんですね。

    どっぷり息苦しい内容でしたが面白かったです。

  • 何度も息が詰まりそうになった。。。女って怖い。母親って怖い。決して他人事とは思えないところがぞっとする。私も一歩間違えば、ここに出てくる人たちと変わらない。自分の中にある、暗闇とか汚さとかを突き付けられた感じがして、けっこう気持ちが下がりました。(苦笑)

  • ママ友が繰り広げる人間模様。
    今、育児中の私には怖さがよくわかる作品でした。
    ほんとささいな事でも気になっちゃうのは確かだし。
    比べちゃうのもしょうがないんだけど。
    なかなか面白かったです♪

  • 生々しいママの感情、当初は登場人物の区別がつきづらかったが、読んでいくうちに段々とはっきりしてきた。
    トイレで子供を殺そうとしたのは誰なの?

  • お受験をきっかけに母親たちの関係がくずれていく。怖い話だった。こんなにも人のことばかり気にしていたら身が持たないだろうという証明のような内容。

  • 続きが気になって一気読みだったけど読んでいる間中、ずーーっと重い気持ちになった。
    依存、嫉妬、見栄、人とばかり比べる人生。
    読み終えてからも嫌な気持ちを引きずる一冊。
    次はパァ〜と明るくなる本が読みたい。。。

  • ママ友か~
    そういえば、○○ちゃんのお母さんとか○○ちゃん母とか呼ばれるのって嫌だったなぁ。こどもを通してのお母さん同士の付き合いって確かに距離感がむずかしい。
    「坂の途中の家」みたいに、重苦しさを感じる内容だった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。―あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく。

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森に眠る魚の作品紹介

東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。-あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく。

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