森に眠る魚

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236491

作品紹介・あらすじ

東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。-あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく。

感想・レビュー・書評

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  • あなたは、自分の子供に”お受験”をさせますか?

    “受験”という言葉を聞いて、どの段階を思い浮かべるかは人それぞれだと思います。大学受験、高校受験、さらに下の段階、中高一貫教育を行う学校が増えてきたことにより、特に大都市圏では中学受験という言葉もすっかり当たり前になりました。しかし、一貫教育はさらに前の段階にまで遡ります。小学校からの一貫教育を行う学校の存在です。そんな小学校に入学するのに受験という過程を経るのは、流石に今の時代でも1%程度とごくごく少数ではあります。しかし一方で、そんな小学校受験の歴史は大正時代まで遡ると言いますから驚きです。そして、そんな小学校受験のことを、私たちは”お受験”という特別な言い方をもって語ります。六歳という幼き子供たちに課せられる初めての大きな試練、しかし、それは本人が幼いからこそ、それを保護する立場にある母親にも大きな試練を課していきます。『いつか否が応でも勉強しなくちゃならなくなるのに、今から何かさせるなんてかわいそう』と思っていた母親たち。しかし、そんな感情は、『合格』を勝ち取るという使命の前にいつの間にか消え去ります。

    この作品は、子供たちを通じて知り合った五人の母親たちの物語。そんな母親たちが、”お受験”の波に翻弄されていく中に、お互いの子供のことを『何か深刻な病気にかかってしまえばいいのに』とさえ思うようになっていく様を見る物語。そして、それは、『合格という文字を見たとき、今までの自分の人生に起きたどんなことよりも強い喜びを感じた』というゴールを目指して”お受験”のXデーへと突き進む母親たちの心の葛藤を描く物語です。

    『徹底的な節約をする』と宣言して冷暖房をつけない生活を送るのは繁田繭子。いつかマンションを買うと決めたものの『宝くじでも当たらないかぎり無理』と現実を見据えます。そんな時、義父が亡くなり遺産分配で『分譲マンションを買』い、引っ越しを済ませた繭子。そんなマンションのエレベーターで一人の女の子を連れた女性と出会います。『うちは601の江田です』と、出会ったのは六階に住む江田かおりでした。そんなかおりは今の夫と知り合う前から、かつて勤めていた出版社の上司である田山大介と関係を持ち続けています。一方で、『グラウンドをコの字に囲むように、園舎と教会がある』という幼稚園の説明会に訪れた久野容子は、『もし時間があったら、ちょっとお茶でも飲みませんか?』と同じように園を訪れた高原千花に声をかけられます。同い年の男の子がいるとわかった二人はそれぞれの今の生活を語ります。千花のことを『雑誌に出てくるような人』と羨む容子。そんな容子は幼稚園の入園手続きの日に『小林瞳です。おんなじクラスになるかもしれないですよね、よろしくお願いします』と挨拶する瞳と出会います。そして、入園後、千花とも再開し、幼稚園の”ママ友”となった三人。そんな中、妊娠二十一週となった瞳は産婦人科の待合室で、『明らかに雰囲気の違う若い女性が座っている』のに気づきます。『何週目ですか?』と話しかけられた瞳は、その若い女性に『私、シゲタ。シゲタマユコ』と自己紹介されます。そして、そんな風に子供を通じて繋がった五人の”ママ友”たちの愛憎劇が繰り広げられていく物語が始まりました。

    「森に眠る魚」という何かを抽象的に表現したかのような書名のこの作品。1999年2月に東京都文京区音羽で二歳の女児が母親の”ママ友”に殺されたという事件、”ママ友殺人事件”とも呼称される殺人事件に興味を持った角田光代さんがその背景を土台にして執筆に至ったという経緯を持ちます。『自分はそこから全力で逃げてきたけれど、もし自分が母親になったら、あそこにまた自動的に戻るんだみたいな恐怖とか嫌悪とか、そういうのが刺激される事件だった』と語る角田さん。そんな物語は”ママ友”五人の偶然の出会いから始まります。そして、そんな物語を読み始めて読者を襲うのは登場人物の多さとその関係性の把握にひたすらに苦労させられる、苦読を強いる物語でした。ブクログのレビューでも関係性の把握に苦労した旨のレビューに溢れるこの作品。まずは、そんな物語の登場人物と、その中でも意識すべき人物をまとめてみたいと思います。

    ①中心的なママ友四人とその家族
    ・繁田繭子★: 義父の遺産を当てに都心のマンション(かおりと同じ建物)を購入。馴れ馴れしく常識がない。万年金欠。消費者金融に手を出す。
    長女-怜奈★、夫-祐輔
    ・高原千花★: 上品な印象で一番の感情移入先候補だが、計算高い一面あり。かおりの愛人・田山大介に急接近。一方で妹の茉莉が雑誌で特集され嫉妬する。
    長男-雄太★、長女-桃子、夫-賢
    ・小林瞳★: ボランティアサークルで活動。千花を頼りにしている。神経質。光太郎の塾通いのために躊躇しつつも茜を繭子の元に預ける。
    長男-光太郎★、長女-茜、夫-栄吉
    ・久野容子★: 激しい被害妄想により、心を病んでいく。稽留流産もあり、他の人物に独特な思いを抱き続ける。当初お受験は考えていなかった。
    長男-一俊★、夫-真一
    ②少し離れた位置にいるママ友とその家族
    ・江田かおり★: 他の四人からは一段上の生活水準。繭子にマダムと呼ばれる。大介と関係を持ち続けており、それを千花に話す。衿奈の躾に厳しく、結果彼女は不登校となり、繭子の部屋で遊ぶ。
    長女-衿奈★、夫-護
    ③その他の人々
    ・田山大介★: かおりの出版社勤務時代の元上司で『ものすごくいい』私立の小学校に通う娘がいる。かおりとは不倫関係が継続。そんなかおりの紹介で知り合った千花とは”お受験”のノウハウの話がきっかけで『家族ぐるみ』の付き合いをしている。
    ・橘ユリ★: かおりの出版社勤務時代の元同僚で、”お受験”に関する本を執筆中。容子が執拗に話をする相手となる。

    他にもフルネームで登場する人物は多々いますが、それらの人物のことは忘れても全く問題ありません。さらに、上記した19人の人物の中でも”★”をつけた12人の人物。この人物たちの名前と関係性を確実に理解しないと、この作品を最後まで読み続けるのはかなり辛くなります。同じように数多くの人物が登場する作品としては、恩田陸さん「ドミノ」「ドミノ in 上海」、湊かなえさん「高校入試」など多々あります。しかし、恩田さんの作品は極端なまでに性格分けされた人物たちのエンタメ・ドタバタ劇、湊さんの作品は実は絞ると重要人物は限られるという側面があり、思ったほどには登場人物の関係性の把握に苦労はしません。一方で角田さんのこの作品は、”お受験”を控えた”ママ友”たちの愛憎劇という似たもの同士が関係を作っていくこともあって、それぞれのキャラクターをはっきりと区分けすることがなかなかに難しい状況を生み出しており、苦読の元となっていきます。私も全体の4分の3まで読み進めてようやく全体像が理解できたという、途中までなんとも辛い読書を強いられました。これから読まれる方は、ネタバレ以前の問題として、まずは上記の関係性をざっと理解、そして”★”の人物の名前を意識しながら読まれることをお勧めします。そうでないと間違いなく、ストレス溜まりまくり!の苦読を強いられてしまう、それがこの作品を楽しめるかどうかの一つのポイントだと思いました。

    そんな風に偶然に知り合った五人の”ママ友”たちの複雑な関係性の上に物語が展開していくこの作品。その中心的な話題となるのが小学校の”お受験”でした。なんと大正時代から始まったとも言われる小学校の”お受験”。私は全く縁なく今日までを生きてきましたが、このレビューをお読みくださっている方の中には、そんな”お受験”を勝ち抜いてこられた方、そしてご子息の”お受験”を勝ち抜かれたという方など、何かしら”お受験”に縁のある方もいらっしゃるかもしれません。そんな”お受験”の対象となる私立の小学校は全国の小学校のほんの1%に過ぎないというデータを前にすると、その激烈さが浮かび上がります。この作品でもそんな”お受験”を勝ち抜くための『幼児教室』の様子がリアルに描かれていきますが、この作品で角田さんが光を当てるのはそんな教室で子供たちの様子を見守る母親たちの描写でした。ある『体験レッスン』では、『じっと椅子に座っていることすらでき』ないと心配していたものの、別の日には『光太郎は「できる」側の子だ』と安堵し、『家庭でのしつけや教育は間違っていない』とホッとする様など、子供たちの一挙手一投足を見て、一喜一憂する母親たちの姿が描かれていく物語は、彼女たちが真剣になればなるほどに、第三者視点ではある意味で喜劇にも見えてくる、なんとも複雑な一面も垣間見せてくれました。

    その一方で、知り合った当初、『さぞやたのしい子育てができるだろう。協力し合って、悩みを打ち明け合って、助け合って』と子育てという悩みを共有してお互い助け合っていけると思っていたはずの”ママ友”たちの関係性がどんどん変化していく様子が描かれていきます。『雄太の受験のころから、瞳とも容子とも、あまり会話しなくなっていた』と途絶えていく関係性。それは『受験のことについてあれこれ訊かれるのは嫌だったし、向こうの動向を気にするのも嫌だったのだ。会話すればそのことに触れざるを得ない』という思いの先にあるものでした。『半年後には子どもたちも違う学校に進み、もうつきあわなくていいのだという安堵』さえ生まれてくる母親たちの関係性。そんな思いの行き着く先には、仲の良かったはずの”ママ友”たちが他の家の子供のことを『何か深刻な病気にかかってしまえばいいのに』とか、『いなくなってしまえばいいのに』という思いさえ沸き上がる状況に追い詰めていきます。そんな物語は、登場人物たちが自らの中で、他の”ママ友”たちに疑心暗鬼となり、激しく逡巡する心の内が、視点を切り替えながら描かれていきます。そこでは、これら登場人物の誰にも感情移入などしたくない、と拒絶反応と戦いながらの読書の時間を強いられます。そんな中で”お受験”との苦闘の先に主人公たちが気づくこと。それが、『世界が終わるようなショックを味わったとしても、世界は終わらないという』現実でした。『残酷なほど正確に日々はまわる』という毎日。そして、”お受験”の結果に関係なく小学生になっていく子供たち。そして、『この一年間の細部を思い出そうとすると、ただひとり、鬱蒼とした森のなかをさまよっていたような気がする』とそんな一年を振り返る主人公たち。角田さんならではの狂気と紙一重の母親たちの心理描写の巧みさに、”お受験”とはなんなのだろうという思いとともに、なんとも言えない鬱屈とした気分に苛まれながら本を閉じました。

    『容子さん、塾とかいかせてる?』とつぶやく千花に、『まさか。そんな余裕、ないですよ。それにこんなにちいさいのに、塾なんて』と返す容子。しかし、そんな会話の先には『余裕』がなくても、『こんなにちいさ』くても、”お受験”へと突き進んでいく母親たちの姿がありました。何かに囚われたかのように、何かに呪われたかのように、そして何よりも子供のために、と信じて”お受験”に突き進んでいく母親たち。お互いを騙し合い、いっ時築かれたかに見えた信頼関係が音を立てて崩れ去っていく様を見る物語は、今の世でも決して全くの他人事としては語れない”お受験”に取り憑かれた母親たちの荒んだ心の内の成れの果てを見るものでもありました。

    登場人物の関係性の把握に苦慮するこの作品、それは、単に登場人物たちの把握が難しいというよりも、彼女たちに感情移入などしたくない、彼女たちの思いに囚われたくない、という拒絶反応の自然な現れだったのかもしれません。”お受験”の裏側に蠢く母親たちの深い森の中を彷徨うような孤独と愛憎を描いたこの作品。鬱屈とした気持ちがいつまでも尾を引く、そんな作品でした。

  • 引き込まれるようにして読んでしまいました。こうはなりたくない...でも、わからないでもない。だから余計に怖かったです。
    登場人物がなかなか多かったので相関図を書きながら一気読みしました。

  • 五人のママ友とお受験の話。
    見栄や妬みやドロドロとした面倒くさい話。
    でも面白かった。

    皆んな病んでる感じだし、影響されてこっちも病みそう。
    子供が小さい頃って1人じゃ不安だし、話せる人は必要。けどこれはキツい。

  • ええっと…この人がこの人で、この子がこの人の子供…か?

  • 小学校の受験に対して、否定的な見解を持った母親四人が
    意気投合し仲良くなるが、やがてそれぞれに受験にたいする気持ちが変化してゆく。
    それにつれて、お互いの気持ちがかみ合わなくなり、だんだんと相手のことが疎ましくなってゆく。
    あれほど、いい友達と思っていたのに、近くなればなるほど
    お互いの欠点や違いが見えてきていやになってゆく。
    人と人との距離って難しいと思う。
    そして、誰もが自分のあり方に不安なんだなと思う。
    誰かに肯定してもらわないと、不安なんだと思う。

    魚は森には住めない。

    いつしか自分の居場所を見失ってゆく。
    そういう話なんだね。

  • 帯から想像してた通りのどろどろ感。
    でも途中、病みまくって、あーこの調子だと下手したら殺人とかまで発展しちゃうんじゃないか、とかハラハラしながら読んだけれど、そこまでいかなかったのが救いかな。

  • 幼稚園のママ友たち。幼稚園に子供を預けた後に皆で集まって他愛のないおしゃべりしたり、時には休日に集まってみたり。
    お受験なんて他人事だったはずのママ友たちが、ちょっとずつ受験に興味をもち始めるあたりから、関係性が狂い始める。
    嫉妬、やっかみ、探り合い、抜け駆け、依存、仲間はずれ、、、自分の中で知らず知らずに順位のようなものを付けて、相手を下に見たり上に見たり、、、

    『女の子は付属に入れた方がいい』
    『子供がいい学校に行くことで華やかな余裕が持てる』

    分からない世界だし、私の生活環境には全く無かった話で、本当にこういう世界があるのか分からないけど、コワイと思った。

    コワイのは、受験に夢中になる自分。合格させることが目標になって、子供がその親の勢いに萎縮してしまうことに気付けなくなること。

    小説だから、誇張してる部分や極端な例なんだろうと思うけど。。いやー、私は関係ない世界で生きていてよかったかも。

    うん、すごい話だった。

  • 読んでいて色んな事をめまぐるしく考えてしまうお話でした。
    人にはそれぞれ自分に合った場所があるのだとか。
    大人のつき合いの距離感とか。
    人と比べるのが不幸なのか。
    不幸だから人と比べるのか・・・。
    なんて事。
    その感情とか思いを忘れない内にレビューを書いてます。

    良い関係を築いていたはずのママ友の4人。
    所が、いわゆる一人のカリスマ主婦の出現により、4人の関係に少しずつ溝が生まれ、やがてそれは大きな亀裂となっていく-。

    いつも顔を合わせていても実はお互いの事をあまりよく知らない。
    そんな関係から生まれたちょっとした誤解や感情の行き違い。
    それが雪だるま式に大きくなってしまった・・・。
    だからと言って、いい歳した大人が子どもや学生の頃のように、お互いの事を100%知って、受け入れてなんて関係でいるのもおかしい。
    そんな関係はとても息苦しいし、自然じゃないと思う。
    だから程よい距離感を保って人とつきあわなう事が求められる。
    まるでそれはギリギリのところでバランスをとる綱渡りにも似ている・・・。

    これを読んでいる時、ふと以前妹が言った一言を思い出しました。
    当時仲良くしていた友達が隠し事をしているのを知って「許せない」と言う、30代で子供もいる妹。
    それに対しては、何か言っても何も聞かない相手だから何も言わなかったけど・・・。
    ここに書いたような事を感じたのを思い出しました。

    そんな風に心の奥底に眠っていたものを思い出させるような、心をざわつかせるような本です。
    個人的には、読みごたえがあり、面白いと思いました。

  • 面白い。
    彼女はこんな日常を書くのがずば抜けて上手い。

    こんな奥様たちは日本各地にいそうだ。

    お受験は田舎ではあまりピンとこないけど、誰も幸せそうに思えず…。

  • 同じ母親という立場の目線で読んだため、お受験を通しての泥沼にはあまり共感はできず…。でも努力が苦手で自信が持てない自分は今までの人生で考えると勉強や受験、就活などで感じたことのある劣等感や焦りの感情に似てるのかなと思った。(とは言えあまり考えてなかったのでここまでドロドロした感情ではないけど笑)
    周りに流されず、自分を保つのって難しい。けど子供まで巻き込む話なので読んでいて辛くなった。
    人は人、自分は自分ということを大事にしたいと思えた。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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