夢玄館へようこそ

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 73
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237498

作品紹介・あらすじ

古いアパートをリノベーションして、ショッピングモールとなった『夢玄館』。入院中の伯母に代わり、仕方なく管理人を務めるわたし。各ショップのオーナーたちが起こす"事件"に辟易するが、毎日をともに過ごすうちに"隠されていた事"が見えてくる。今まで見えなかった事が見えたとき、わたしの中で…。『少女たちの羅針盤』で注目の著者が描く、苦く清らかな青春ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 二階建てアパートをショッピングモールにした「無玄館」をオーナーの伯母が病気療養を機に退院するまで求職中の姪の花純が預かった⁉️
    花純と店子との奮闘記

  • 短編連作の青春ミステリー仕立てで、現代的女性のアイロニーを表現している。
    テナント経営の伯母さんが入院して、失業中の姪が管理人を任される。
    夢を見つけられない姪が、紛いなりにもショップを経営している住人とのトラブルを謎解きを絡めて物語る。
    現代的女性が前に出過ぎて乗りが悪い以外は本格推理のセオリー通りの展開。
    性格が中途半端な主人公は作品にするのが難しい!最後になんとかまとめたシナリオは評価出来る!

  • 状況の設定が面白かった。これまでの水生作品とはチョッと異なった趣の連作短編。総じていい話のように感じられるが、それだけで終わらず、登場人物が善悪両面を見せるという持ち味も健在だった。チョッとビターないい話といったところか。短編でテンポもよくキャラクターの造形も味がある。難を言えばキャラの人物像に深みがないため出来事を起こすに至る心理が見えてこないこと。そのためラノベ的な軽い叙事物語になってしまっている。

  • 古いアパートをリノベーションし、六つの店子を入れたショッピングモール。伯母の入院中、管理人を任された花純と店子たちをめぐるミステリ連作短編集

  • 「少女たちの羅針盤」でデビューの作家さんの連作短編集。
    古い下宿を改装して、個性的なショップと個性的なショップオーナーが集まる「夢玄館」の管理人代理になった女性の目を通したひと癖もふた癖もあるショップオーナーとのやり取りと事件が描かれる。
    こういう下宿もの(最近読んだ「てのひらの父」大沢紀子や「ワセダ三畳青春記」高野秀行など)っぽい話は好きなので、読んでみる。
    楽しく読めたが、あともう少しなにかが欲し感じがした。なにかが、いまいち言えないが、もっとはじけた話か、連作短編の楽しみである話が繋がっていく楽しみか。

  • 嫌々「夢玄館」の管理人となった主人公が、変わり者の住人に振り回されつつも、様々な事件を経る中で次第にその場所に夢を見出していく。キャラクター造形から結末まで、数多あるアパート系青春模索ものの類作と一線を画すまでには至っていないのがネックといえばネック。大枠の物語は良くいえば王道、悪くいえばありきたりです。ミステリとしては謎の魅力で引っ張るパターンではなく、何ら不自然でないように思えた出来事の裏に隠された真意が解決編になって初めて浮かび上がるという構成がとられており、納得度は高し。

  • 夢玄館へようこそ。こちらは昭和45年に建てられたアパートをリノベーションしたショッピングモールです。
    という、夢玄館。
    オーナーで伯母である玄田凜子の入院のため、管理人代理としてやってきた風見花純。
    しかし夢を追う人種が嫌いな花純はことあるごとにオーナーたちと衝突し、結果揉め事に巻き込まれ・・・。

    という連作短編集。日常の謎系?
    なんだか軽い読み心地ですね~、って思っていたらラスト近くで豹変。
    うわぁ、一気にダークだよ。。。
    って、こういう裏切りが入るのは嫌いじゃないですけどね。
    けっこうサクサク読めて、読んだ後ですぐに忘れそうだなぁ、なんて思っていたのでここでかなり印象に残りました。

    希望のある終わり方で。シリーズになるのかな?
    その後も知りたい感じ。
    ちょっと北森鴻さんの『香菜里屋』シリーズを思い出したのは、蒼井さんのお店のせいかな?

  • 半分ほど読んで挫折。この作家さん、合わないのかなあ・・・。

  • 面白い店子。

  • うーん、微妙。
    店子達が揃いも揃って癖が有りすぎるし、無理矢理感が否めない。
    登場人物達の身勝手さにただただイライラが募る。
    夢を持つことも持たないことも、どちらが上で下ということはない。

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著者プロフィール

三重県生まれ。2009年、島田荘司氏選考の第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞した『少女たちの羅針盤』でデビュー。14年「五度目の春のヒヨコ」が第67回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。20年『ランチ探偵』『ランチ探偵 容疑者のレシピ』が「ランチ合コン探偵 ~恋とグルメと謎解きと~」のタイトルでTVドラマ化。ほかに「社労士のヒナコ」シリーズ、『冷たい手』など著書多数。

「2022年 『ランチ探偵 彼女は謎に恋をする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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