- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575237528
作品紹介・あらすじ
デザイン事務所で働くOL西野は上京して数年、東京での日々に流されるまま生きてきた。同じことの繰り返しのように見えた日常の中で、年下デザイナー伊藤の存在が、ふと気になりはじめ…。不器用な生き方の二人が恋を始めるのに必要なのは、イルミネーションに彩られた街なかで、今この瞬間に交わすキスだった-(表題作)。誰もがそっと胸にしまってある大切なシーンを、やわらかな筆致で呼びおこす5つの物語。
感想・レビュー・書評
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キスをモチーフにした短編集。
「フレンズキス」は高校生の幼なじみ同志のキス。
再開してからの話がでてくるのかと思ったら違っていて拍子抜けした。
終わり方がすっきりしなくて残念。
「パストデイズキス」と「イルミネーションキス」がよかった。
前者は6年付き合っている彼とのはじまりがいい。
けんかをして、ひとりになって心細くなる気持ちが切ない。
彼が仲直りするためにどうでるか。
ありがちなシーンがやさしく描かれている。
後者は社内でのやりとりの普通さがよかった。
その仕事に対するかまえをまだ探り中の25歳の男の子と
その彼より社会にいるのが少し長い女性。
イルミネーション輝くなかでの一瞬のキス。
会社帰りのイルミネーションというのもすごく自然な流れ。
なんだか夜空を見上げたくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
5つの「キス」のお話。
ちょっと手に取りにくいタイトルだなと躊躇したけれど、可愛らしいお話が多くて良かった。
恋のお話の中では、「パストデイズ・キス」が好き。
告白の言葉がとても素敵だから。
そしてラストがとても優しいから。
「ハウスハズバンド・キス」も良かった。
主人公は育休中のお父さん。
ライバルに差をつけられてしまうという焦りを感じながらも、愛する妻と娘のためにご飯を作る彼は幸せそうだ。
もしかしたら1番難しいかもしれない幸せの形。
心があったかくなった。 -
もっともっといっぱいキスしようよっ!
キスをめぐる5つの物語。
どのキスもステキすぎる。こんなステキなキスがあれば人生キラッキラだよ、間違いなく。
生活に仕事に疲れた夜に、ほっと心が温まる一冊。 -
ひとつのキスが何かのきっかけになったり、忘れられない思い出になったり、幸せを確かめるものだったり
悲しいお別れのキス、という扱いじゃないところが良い
年下男好きには、イルミネーション・キスがきますね~ -
甘酸っぱいキスから、大人の世界に少しだけ足を踏み入れたキスまで、淡々と描く。
表題作とその次の話は割りと好きだ。
ただ、引き込まれるほどではなかった。
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ハウスハズバンドキスの様な家庭を築きたい。
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〇〇・キス、のタイトルで短編集。
パストデイズ・キスとハウスハズバンド・キスが良かったなー
ほっこりした。 -
いろんなシチュエーションでの「キス」がある短編集
高校生だったり、社会人だったり家族だったり。
どれも感情移入してしまう、高校生時代の切ない想いを思い出し、社会人での恋愛を思い出し、家族への憧れを夢想する。
ハウスハズバンド.キスではこんな家庭を築けたら幸せだろうなと思う。 -
キスにまつわる(?)短編集。
どれも気持ちがほんわかする話だった。
幸せな読後感でした。
ただ普通の子を育ててる育児の話が最後にあったのが残念。育ててるのは父親の方だったけど、子供はすくすく育っているようで、私もこんな育児を思い描いていたんだよな...と思い出してしまった。
あと句読点多すぎ。それを差し引いても余りある良い作品だったけど、読みにくかった。