確証

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 601
感想 : 110
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237788

感想・レビュー・書評

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  • 盗犯を担当する警視庁捜査第三課のベテラン刑事・萩尾秀一と、その部下で、捜査一課に憧れを抱きつつも萩尾を慕う女性刑事・秋穂が強盗殺人事件の捜査で奮闘する警察小説です。
    六郷美由紀は、父・六郷文也が渋谷で白昼堂々と強盗をしたことを知り、強盗を止めさせるメッセージとして渋谷の宮益坂の高級宝飾店に窃盗に入り、他の宝石には目もくれず金庫に入っている5千万円もするダイヤとプラチナのネックレス1点だけを盗む。金庫は、暗証番号と指紋認証によって開けられる。その指紋認証をどうして突破したかがこの物語の肝です。

    【読後】
    読んでいると、展開が早く、秋々(萩尾と秋穂の両方に「秋」が付いているので名づけました)コンビの息がぴったり合ってい、秋穂の表情、動きがいいです。今野敏さんの「隠蔽捜査」に次ぐ作品になっています。次作が楽しみです。
    なお、ベテラン刑事・萩尾48才と美人の相棒武田秋穂巡査部長30代半ば独身の物語は、検索すると「小説推理」に連載したものが3冊出ていますがシリーズ名が付いていません。そこで勝手に「警視庁捜査三課の萩尾刑事」とシリーズ名を付けてしまいました(*^_^*) なお、「小説推理」で書いた短編を収録したものは他に何冊か出ています。

    【初出(しょしゅつ)】
    「小説推理」2011年5月号~12年4月号。

    確証 ー 警視庁捜査三課の萩尾刑事シリーズの1作目
    2012.07発行。字の大きさは…小。2021.11.01~02読了。★★★★☆
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    【バックナンバー】
    警視庁捜査三課の萩尾刑事シリーズのバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「今野敏」と入力。または、その中から今野敏を探してください。そうすると著者今野敏さんの本が一覧表示されます。
    私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。たまにシリーズ名でも登録もします。例えば「風烈廻り与力・青柳剣一郎」などです。

  • ブクログで筒井康隆さんの特集をしてましたね
    このタイミングで筒井康隆さんてやるな〜ブクログ
    七瀬シリーズは当時、全巻持ってたんですよね
    ちょっとエッチな描写もあったりしてねw

    さて全くエッチな描写は出てこない今野敏さんです

    今回も主人公にいや主人公コンビにやられました
    こんなに魅力的な刑事を次々生み出す今野敏さんほんとすごいですね
    しかもこれもシリーズなんですよね

    ただちょっとだけ毛色が違う窃盗犯専門の捜査三課の刑事が主人公で、独特の仕事内容や手法、視点、考え方が一般にも馴染みのある捜査一課の刑事を敵役して描き、対比させることでわかりやすく描いていたのが印象的でした

    そして自分は係長がすごく良かったです
    良かったいうかもう好きです
    自分をよく理解し信頼し、いざと言うときには全面的に味方になってくれる上司がいるって素晴らしいですよね
    今野作品お馴染みの田端捜査一課長といい、非常に魅力的な上司が頻繁に登場するのも今野敏さんが大好きな理由でもあります

    そしてこのシリーズはきっと読者が秋穂の成長を見守るシリーズでもあるに違いない!

  • 無駄の無い筆運びでさくさく進み、面白かった。強盗殺人事件を、盗犯捜査のベテラン刑事が追うという展開が興味深い。職人の犯行と職人の捜査──そこに捜査一課との軋轢も絡み、内容としては濃く映るが、中身はシンプルで淡々としている。

    一見地味に見える盗犯捜査に無理矢理スポットを当てたという強引さもなく、構成やストーリー展開は流れるようでお見事の一言。事件と組織と人物のバランスが丁度良く、警察ミステリのお手本のようだと感じた。ただキレイすぎる感はある。まとまりすぎて却って薄味に終わってしまった点は残念かな。会話シーンが多いのも気になったが、シリーズ一作目のキャラ紹介だと思えば何とか許容範囲内かも。

    組織内のゴタゴタに終始せず、このまま職人捜査というカラーをキープしていけば、かなり魅力的なシリーズになりそうな、そんな期待を抱かせる秀作。

    • krausさん
      早く読みたい(^^)
      早く読みたい(^^)
      2012/07/31
  • 2021年6月17日
    一気読み。
    おもしろい。
    いつものパターンなんだけど、どんどん読みたくて。
    みんな仕事に矜持を持っている。
    的外れな矜持もあり、そこでトラブる。
    正義が勝ってスッキリ。

  • <刑>
    全体に強く漂うこの”捜査一課”に対する強烈無比な対抗心/敵愾心。これは云ってみれば直木賞サメの大御所大沢在昌兄ィに対する今野敏の対抗心かも? ^_^笑笑。すまぬ、そんな軽い事ぢゃ無いですよねー。大事なストーリー上の伏線なのですわぁ!
    そして今回登場した『i検事』は今後の今野便覧w作品で大いに活躍しそうな気がする。いやすべて確証など無い現時点での僕の個人的推測でしかないが。加えて相棒のA嬢はかなり魅力的な存在なのだろう。あ,終いはもろ私情になってしまったがすまぬすまぬ。

  • 市立中央図書館より。
    --
    今度は捜査三課(盗犯係)のお話。
    捜査三課第五係の萩尾秀一と、相棒の武田秋穂の
    コンビがいい。女性刑事につきものの差別的な言動は外部からないこともないが、きちんと二人の造形ができてゐて納得できる。
    捜査一課との確執や衝突が描かれ、最後には萩尾の経験則が正しかったことが証明される。協力してくれた検事の存在もいい。
    大変面白かった。

  • 2016/9/27いつもながら安定しており面白かった。★4の下

  • 盗犯係の萩尾を主人公にした新シリーズ。
    設定は変わっても、職人気質な刑事モノは、この人の得意とする所で、派手さは無くても飽きさせず、満足。

  • 面白い。
    読みやすい。

    続編気になる!

  • 主人公も相棒もよい。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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