奇跡の人 The Miracle Worker

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著者 : 原田マハ
  • 双葉社 (2014年10月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238792

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奇跡の人 The Miracle Workerの感想・レビュー・書評

  • 幼い頃読んで、感銘を受けた伝記を
    (もう一度、読み返したいなぁ)
    と、常に思ってはいるのだが。

    いつもなんとなく後回し。
    つい、どんどん増えてく積読本ばかりを手にとる私に、
    原田さんがとても良い機会をくれた。

    大好きだったヘレンケラーの伝記。
    人物や背景などは変えているが
    (設定は日本。しかもわが故郷青森に♪)
    他は何も変わらない。

    ただ、
    それまで闇の中を生きてきた三重苦の<れん>を指導し、
    未来へ続く長い道程を
    輝く光で照らした<あん先生>との物語は、原田さんの2人に対する愛が満ち溢れており、
    言葉、という世界と繋がるツールの他に…
    あたたかい光がもうひとつ。

    今、ふと思ったのだが、
    物語を読んでいた私が
    この目で捉えていたのは
    活字が並んだただの白い紙面。

    そして心が捉えているのは
    魂を揺さぶる
    津軽三味線の力強い音色と
    透き通る歌声。
    そして
    共に涙を浮かべ、嬉しそうに微笑んでいる
    彼女らの表情。

    目に見える事だけが全てじゃないのかな?
    なんて、
    どこかの星で誰かが言っていた様な…(^^;

  • 【奇跡の人】の紹介文に書かれていたのは
    <盲目で、耳が聞こえず、口も利けない少女が青森の弘前にいるという。
    明治二十年、教育係として招かれた去場安は、その少女、介良れんに出会った――。
    大きな苦難を背負った少女と、人間の可能性を信じて彼女の教育に献身する女教師が、奇跡を起こす。>

    ヘレン・ケラーを思い起こさせる紹介文。
    三重苦の娘の名は介良れん(けられん)
    教師の名は去場安(さりばあん)
    ヘレンン・ケラー、アン・サリバン…
    ここから名前は来ているんだろうなぁ…と想像する。

    ヘレン・ケラーの伝記は子どもの頃、夢中になって読んだ記憶がある。
    【奇跡の人】を読みながら、ヘレンン・ケラーを想起させられるけれど、それでも胸がつまるほどの思いが…

    【奇跡の人】には狼野キワという盲目の女性が登場する。
    狼野キワを通し、この時代に生きることが難しかったであろうことを思い知らされた。

    もう一つ、考えさせられたのが「重要無形文化財」のこと。
    「人間国宝」と言われる方がピンとくる。
    生まれた時からこの制度が存在しているので、何ら疑問に思ったことはなかったが…
    本の中には
    <戦後、この国の何もかもが欧米化されていくのを懸念した一部の国会議員や有識者のあいだで、日本特有の伝統文化を守り続けるという観点から、日本各地に伝承される「かたちなき」芸術も保護するべきではないかという議論が高まった>

    最近、日本ってすごい国だ!と感じることが度々ある。
    今更ながら、だけど(笑)
    日本の伝統芸能に、もっともっと触れたくなった。

  • 冒頭───
     その町のいっさいの色を奪って、雪が降っていた。
     一両きりのディーゼルカーの箱から降り立った場所は、駅のホームに違いなかっただろう。けれど、革靴の底が踏んだのは、コンクリートではなく、経験したこともない深い雪だった。ホームはすっかり雪に覆い尽くされて、周囲には雪の壁ができている。小さな駅舎にたどり着くまでのわずか数メートルの間、柴田雅晴は、何度も転びそうになって足を踏ん張るはめになった。
    「だめだなあ、柴田さん。長靴を履いてきたほうがいいって、あれほど言ったじゃないですか。格好をつけて、革靴で来るんだもの。霞が関への通勤とは、わけが違うんですよ」
     慣れた足取りで一足先に金木駅舎に入った小野村寿夫は、得意そうに足踏みをし、ゴム長靴のかかとをきゅっきゅっといわせた。柴田は、参った参った、と苦笑しながら、英国製のウールのコートに降り積もった雪をはたいて落とした。
    ──────

    ヘレン・ケラーの伝記は、おそらく日本中の多くの子供が読んだことのある物語だろう。
    僕も子供の頃、間違いなく読んだはずだ。
    だけれど、それほど深くは内容を覚えていない。
    眼が見えず、耳が聞こえず、口がきけない三重苦の少女をサリバン先生がどんな方法で立ち直らせたのか、その細かなところの記憶がない。
    読み終えた後は感動したような気もするが、それも定かではない。
    この作品は、それを日本風に置き換えて、小説として完成させたものだ。
    少女の家庭教師としてやって来たアメリカ帰りの去場安(サリバン)。
    三重苦を背負った少女、介良れん(ヘレン・ケラー)。
    この二人の闘いの物語だ。
    これを読んで、あらためて“奇跡の人”の素晴らしさを思い起こすことができた。
    けものの子として扱われていた少女を、必死の思いでまともな未来のある人間に育てようとする安先生。
    そこには、幾度も挫折しそうになりながらも決してくじけることのない安の断固とした固い決意と意志があった。
    “彼女だって人間なのだから”という信念のもとに。
    安の固い信念が、れんに人間らしい心を植え付け、変化をもたらしていく。
    人としての習慣を身に付け、表現する方法を覚え、言葉という概念を理解し、一歩ずつ成長していくれん。
    苦難の壁に何度も跳ね返されながら、そこに至るまでひたすら立ち向かう安とれんの姿に、読みながら、何度も何度も涙が零れた。

    そんなれんに初めての友だちができる。
    盲目の旅芸人一団で三味線を弾く少女キワ。
    その唯一の友だちとの出会い、そして別れ。
    出会えたときはどれほどうれしく、別れるときはどんなに切なかったことだろう。
    ここでも涙があふれ出た。

    最後の最後まで、一文字たりとも疎かに読むのを許されないような、そんな緊張感にあふれた感動作。
    原田マハさんの素晴らしさをあらためて感じることのできる傑作です。

    かつて「ヘレン・ケラー物語」を読んだことのある人も、読んでいない人も、人間であるならこの作品は心に響いてくるはず。
    今年一番のお薦め作品です。

    それにしても、時代も環境も劇的に変わってしまい難しいのだろうが、今この時代にサリバン先生のような本当の情熱を持った教師がたくさんいれば、世の中も良い方向に変わっていくのだろうな、とふと思った。

  • 原田マハ版「ヘレン=ケラー」。

    目が見えず、耳が聞こえず、口がきけない、三重苦の少女と、教育係としてやってきた先生との交流と云うかむしろ、闘いの日々を描いています。
    名前がもう、去場安(さりば あん)に、介良(けら)れん、ですから。

    安が、当時ではとても珍しい帰国子女ということ、女子教育が全く理解されない日本社会での困惑と失望、彼女自身も弱視ということ。
    同じく盲目の旅芸人「ボサマ」で、天才的な三味線を弾く少女。
    れんの家族や女中の関係性。
    などなど、物語には日本ならではの奥行きがあります。
    東北の遅い春の風景が、行ったことないけど感じられるようでした。

    子ども相手に日々イライラしてしまう自分を顧みて、もっと人としての可能性を信じて諦めず向き合わないとね...と思った次第であります。

  • 手短に!、、。今年の代名詞"妖怪~"的に言えば、古典・レジェンドなる…安とれんの絆。そしてプリチーな宝なる…キワの煌めき。年内に読めて良かった!、ぐいぐい引きこまれた!!、、三人の"奇跡の人"が織り成す感涙のファンタジー♪。

  • 時は明治。北海道を舞台にした、原田マハ版・ヘレンケラーの物語。

    登場人物は著者らしい遊び心を感じる名前。去場安(さりばあん=サリバン先生)、介良れん(けられん=ヘレンケラー)。

    何も聞こえない無音の闇の中に、閉じ込められるようにして育ったれん。その彼女の固く閉ざされた扉を開けた、安。
    自分を信じ、何より一人の少女の可能性を信じ、そこに希望を見出した。
    めげそうになっても根気強くれんと向き合い、彼女の魂に寄り添おうとする。
    そんな安に尊敬の念を抱かずにはいられない。
    聡明で機転が利いて(ウグイス作戦はさすがの一言)、信念を曲げる事のない、安の強さに感服。

    三重苦を持って生まれた当の本人の苦労は計り知れないけど、その彼女を「けものの子」から「人間」へと引っ張りあげる為に血のにじむような努力を重ねた安は、どんなに大変だったか。
    へレンケラーの物語といえば、彼女自身ばかりクローズアップされるけど、彼女が一人の女性として自立し生きていく事が出来たのは、サリバン先生の尽力があってこそ。

    ただ二人の半生を語るにはページ数が少ないし、キワの存在が物語の軸をぶれさせてる気がするのが少し残念。

    遠い昔にヘレンケラーの物語を読んだきりで、実際の二人にどれだけ忠実なのかはわからないけど(とはいえ期待していた「water」の名場面もちゃんと再現)。
    本当に凄い人達だと思う。安やれんをはじめ、サリバン先生とへレンケラーにも敬意。

    「ひとつひとつに、名前がある。
    それらのものを、かたちづくりたもうたのは、神だ。そして、名前を与えたのは、人間なのだ。
    私は、そんなあたりまえのことを―あたりまえの奇跡を、教えたい。
    れん。あなたに。」

  • 誰もが子どもの頃に一度は読んだことのある伝記を日本に置き換えて語りなおした「奇跡の人」
    時代や背景が変わっても、「言葉」という概念を人が手に入れる瞬間の感動は一ミリも変わらない。
    何も見えない何も聞こえない暗闇の中で生きてきた「ヒト以前の生き物」が言葉を手に入れ「人」になる、それを感動という言葉でしか語れない自分の薄さを思う。
    自分の子供が、初めて意味のある言葉を発した瞬間のあの全身を貫くほどの喜びを思い出した。

  • 内容はタイトルから想像できるが、想像以上の内容。絶望的な状況でも希望を捨てず、進み続ける安を応援しながら読んだ。感動のラスト。もっと書いて欲しかった。後半の展開が飛びすぎて、もっと描けばもっとラストが光るのでは。

  • 舞台は明治時代の青森県弘前。裕福な家庭に生まれながら1歳に満たないころに患った病気のせいで全盲、聴覚障害という思い障害を負い、しゃべることもできなくなった少女れん。そんな彼女のもとに幼少の頃からアメリカに留学していた経験を持つ安(あん)が教師として招かれ、少女の可能性を開花させようと苦難の道を歩んでいく……

    この小説を読んでいると、人目に触れないように閉じ込めておく「座敷牢」なんて嫌な言葉が出てくるほど当時は障害者の人権なんてなかったんだなと。今でも福祉先進国に比べればまだまだ人権意識は低いのでしょうが。

    れんのことを思いすぎて周りが見えなくなる姿に鬱陶しさを感じることもありましたが、自身も弱視というハンデを抱えながら「人間は、弱みを強みにすることができる」と信じて最後まで諦めなかった安先生に拍手です。

  • 奇跡の人というタイトルで、去場安と介良れん・・・また、原田さんとちょっとコメディータッチが出てしまったかと思いきや・・・まさに「奇跡の人」の話そのままと言ってしまえばそのままだけれど、とっても良かった。
    れんの家族の人間臭さや、お女中たちの個性も生きていて、とてもよかった。
    だったら思い切って、普通の日本名にしてしまえばよかったのに!なんでもじったの??と思わなくもないけれど、そこはオマージュしてるからってこと?
    けれど、そんなことは途中から全然気にならなくなるほど引き込まれた。

  • アン・サリバンとヘレン・ケラーの日本版、明治の青森で、去場安と介良れんを描いたお話。
    明治の日本でアメリカ帰りの女性が生きたいように生きたり、三重苦の少女が人間らしく生きたりすることの困難。
    安は初めかられんの人間としての成長を一瞬も疑っていなくて、どうしたらそんなに信じられるのかが不思議だった。
    どうやったら、そこまで子どもの成長を信じられるのか。妄信でないって、どうしたら信じられるのか。
    すごいなって思った。
    もう一度、サリバン先生とヘレンケラーの伝記を読みたいなって。

  • 片道40分強の電車の往復で読破。

    その間涙を抑えることができなかった。

    久しぶりにマハさんを読みましたが
    人の優しさや逞しさを描写する
    筆力は相変わらずです。

    電車の中で泣くのはだめだ、
    帰ってから読もう、と思っても
    ぐいぐい引き込まれて止めることができない。

    永遠の0以来の号泣小説でした。

  • タイトルからわかる通り、ヘレン・ケラーとアン・サリヴァンの「The Miracle Worker」を元に、彼らの生きた時代はそのままに、主人公を日本人に仕立て直して描かれた作品である。

    舞台が青森で人物が日本人であることを除けば(細かい脚色部分は別にして)ほぼ私たちがよく知っている「奇跡の人」のストーリーそのままである。また著者によって加えられたれんとキワのエピソードが非常に魅力的で、このストーリーに格別な味わいを与えている。
    全体としてドラマチックすぎるきらいもあるが、結局はフィクションなのでまあこれでもいいのでしょう。

    ただ、どうしても、主人公の名前をヘレンとサリヴァン先生になぞらえたものにしたこと、それから、どう考えてももっと深い苦しみや洞察の上でなければ起こりえなかったであろう人物の心の変化や場面の展開が、いとも簡単に起こっていること、この二つへの強い違和感がどうしても拭えなかった。

    すいすい読めてそれなりに感動的だったのだが…。
    最近、著者の作品は、楽しめることは楽しめても、今ひとつ何かが足りないと感じることがままあり、好きな作家で期待感が高いだけに残念な思いが強くなってしまって、星は3つ。

    余談。
    日本人は「奇跡の人」とは、そのまま三重苦を克服したへレンを指すと思っている人が多いと思うが、実はそもそもMiracle Workerには「奇跡を起こす人」という意味があり、サリヴァンを指しているというのが本当らしい。(本書内では、そのどちらの意味合いも汲んで、ヘレンとサリヴァンの二人が奇跡の人だというような記述になっている。)

  • 「ヘレン・ケラー」を知っている人ならば、読み始めてすぐに、この物語が明治前半、場所は日本の青森に移して作られたことに気が付くだろう。そして少し退屈するかもしれない。

    しかし、どういうふうに物語が時と場所を移し、物語られるのか、気にせずにはいられない筆運び。

    そしてもうひとつ。この物語にかかせないのが、津軽三味線だ。

    わたしは、「ましろのおと」で津軽三味線の奏者がどのような生い立ちを、過去、経てきたのか知っていたし、なおかつ「いとみち」で津軽三味線が文章化された時の、印象をもっていた。

    にもかかわらず、素朴で強い、津軽三味線と民謡の歌詞が、胸に響いて涙がこぼれた。

    いわば、小説の読み手は、三重苦以上の枷がある。筆者の観ているものを正確には見れないし、もちろん本から音楽は聞こえてこない。味はわからないし、耳は聞こえない。・・・・けれど、小説が、第六感を刺激して、五感のすべてから受け取るもの以上のものを受け取れる。

    というようなことをつらつら考えさせてくれる小説だった。

  • 冒頭、人間国宝にきたか、がまずひとつ。そしてこの女性(キワさん)が主人公というわけではなさそうなこと、がもう一段期待を上げた。
    ただ、その後すぐに嫌な予感。奇跡の人ときて、去場安(さりば・あん)と介良れん(けら・れん)。「旅屋おかえり」か「まぐだら屋のマリア」のレビューにも書いた気がするけど、どうしてこれをやるんだろう?単に著者の好み?編集者の意見?それとも実はもっと深い意味があってのことなのか...いろいろ想像してしまうくらい理由を知りたい。なぜなら、少なくとも私にとってはこの名前のこじつけはとても滑稽で、一気に気持ちが萎えてしまうから。特に本作は、最近たまたま岩倉使節団の女子留学生について読んだか見たかしたこともあり、興味を引かれたもののこれで躓いた。そしてずっと躓いたままだった。奇跡の人という大きな作品をモチーフ(と言っていい範疇なのかはわからないけど)にするのはいい。でも名前までは...結局読んでいる間中その違和感が離れないのがとても残念。内容的にも、もっと深いものが書けそうなのに、もっと深い描写で、もっと...と、不完全燃焼気味。

  • ヘレン・ケラーのリメイクを、こんなふうにやってのけるのか、とあえて☆5つ。この人のネーミングは今に始まった事じゃないので、そこで☆を減らしてもしょうがないから(笑)私は楽しんでいます。
    時代はヘレン・ケラーの時代に設定。明治時代の、しかも青森という封建的な制度が色濃く残る場所、中央政府への進出を謀る名家を舞台に選びました。
    そこからの描写は、マハさんのオリジナルといっていいと思います。そして、なにより素晴らしいのはキワとれんとの友情です。お互いが高め合っていく描写はぐいぐい引きこまれて読みました。キワのその後がもっと知りたかったです。
    「奇跡の人」というのは、三重苦を克服したヘレン・ケラーと勘違いされる事が多いけれど、じつは教育したアン・サリバン先生のことを言っているのですね。そのことが冒頭でわかるようになっているのも細かい心配りだと思いました。

  • いい話だけど、もう少し厚みが欲しかった。

    三重苦のヘレンケラーは知ってましたが、物語は読んだことがなかったので、かなり新鮮でした。

    とてつもない苦労をして一つ一つ教えるアン先生。
    少しづつ成長しはじめる「れん」、そして「キワ」との友情。

    ベースがあるにしても、胸が苦しくなるほどの素晴らしい内容です。

    残念なのは、ラストがちょっとボリューム不足で、サラッと終わってしまった感じがすること。
    もっともっと、れんが成長する過程をジックリ読みたかったですね。

    あと200ページあれば名作の可能性があったのに…と思うほど勿体無い小説ですが、読んで損したとは絶対思わないでしょう。

    結構オススメです。

    ------------------------------------
    ちなみに、ヘレン・ケラーの自伝を読みましたが、
    (小説ということもあり)こちらの方が面白いです。

  • ☆☆☆☆☆ 星5つ

    同名のお話で最も有名なのは言わずと知れたヘレン・ケラーの自叙伝でしょう。
    と、こういう書出しでこの本の感想を書き始める人がわたしを含めて何人いるかが
    今回はとても楽しみです。

    そして本はとっても面白く感動します。
    いやとてもとても書いて分かる程度の感動でわないです。
    読むことをかなり強くおすすめします。
    (わたしはヘレン・ケラーの自叙伝を読んだことは有りません。もしも読んでいた場合は感動の仕方が少し変わるのかもしれませんが、やはり面白いことには変わりないと思います)

  • ヘレン・ケラーのリメイクですが、さすがマハさん、心情や背景描写がうまく、感動場面が多々ありました。明治時代の津軽という舞台設定もおもしろい。社会的な側面も、いろいろと頭をよぎりました。そして、れんの自立を献身的に支える安。教育者として一本芯の通った安の考え方、熱い思いには感心させられました。単に小説としておもしろいだけでなく、ビジネスマンとして考えさせられる、そんな一冊です。

  • 出たー!w 去場安と介良れんって!www
    よく考えますね~。でも、わざわざそんな名前にしなくてもいいのに?w
    端折った感がありますけど、よかったですよ。
    わかってるのに、うるっときちゃいます。

  • 大好きな作家さんの一人ですが。
    『翔ぶ少女』と同じように変な名前とおもったら
    読んでいくと、ヘレンケラー・アンサリバンの奇跡の人
    とほぼ同じ内容。去場安と介良れんって!!
    奇跡の人が日本人であったならというシミュレーション
    的な内容なのだと思いますが。少し食傷気味。
    内容的には感動する話ではあるし、盲目の少女との
    交流やオリジナルになない、日本の風習や習慣も
    盛り込まれていますが。オリジナルとの差異に
    関しても少し説明不足というか消化不良感があるきが
    します。

  • 原田マハさんのツイッターに「ヘレン・ケラーと彼女の教師、アン・サリバンが、もしも日本人だったら・・・というアイデアから、この物語が始まりました」とあった。

    大好きなマハさんだけど、反発を受けること覚悟で、私見。
    誰もが知っているであろうヘレン・ケラーのお話を、日本人に仕立て、名前まで似せたフィクション。介良れんがヘレン・ケラーの二番煎じにしか映らないし、あまり好みじゃない。
    「ノンフィクション・伝記など、史実に基づいたものは出来るだけ確かなことを知りたいし、フィクションは想像力を広げて楽しみたい」と思う私にとって、何か釈然としないし、もの足りない。

  • 【最終レビュー】

    新刊・予約著書。図書館貸出。

    今朝、読み終えたばかりです。

    傑作です!読み応え十二分にありました。

    ポイントをまとめていきながら、何故か不思議に『一粒の涙をポツリポツリ』流しながら、今、こうして書いている、自身の想いそのままに。

    今年、マハさんの著書『翔ぶ少女』・『太陽の棘』と読んできましたが

    この『奇跡の人』上記の二冊以上に、作品のレベルが遥か高い位置にあること

    =[五つ星以上の評価]といっても文句はないぐらいの著書。

    ハンディキャップ持った環境を抱えながら生きている、様々な境遇の女性達。

    彼女達の姿を通して

    〈言葉を教えること。教えられること〉

    〈『生身の人間』として『生きていく』こと〉

    〈ハンディキャップを抱えた子供の両親・その周囲を取り巻く、それぞれの葛藤・悲哀〉

    〈言葉を覚えるより『規則正しい生活』〉

    〈結果は『急がない』地道に、一歩一歩。着実に〉

    〈樹木の持つ『意味そのもの』を通して〉

    〈深遠な世界につながる『言葉の持つ意味』〉

    〈一つ一つの事物・全て=名前、文字があること〉

    〈重要無形文化財=作り手の「技、技の担い手」〉

    〈地方にしかない風習・伝統として残っているもの〉

    これらを、絡め合わせ融合させながら

    *内容そのものの「質感高さ」

    *体感する自然そのもの

    *ありふれて、小さいながらのささやかな願い

    *言葉そのものに、より意味を込めに込められたエネルギー

    を存分に醸し出しているかのような印象が、ひしひし感じられました。

    朝ドラ・マッサンのヒロイン、シャーロットさんをはじめ、この登場人物の女性達・桜木紫乃さん著書『星々たち』のでの女性達。

    同じ一女性だからこその

    [彼女達から発せられる『シンプルかつ、ありふれていながらも「深みのあるメッセージの数々」』]

    改めて、インパクトの強さをとことん、感じざるにはいられないぐらいに…

    □既読済(本棚の著書)・原田マハさんの作品

    年ごとで、以下にまとめています。参考にしてもらえたら嬉しいです。

    ○2010 月日・レビュー記録なし

    『カフーを待ちわびて』☆☆☆

    ○2011 月日・レビュー記録なし

    『おいしい水 Coffee Books』☆☆☆

    『星がひとつほしいとの祈り』☆☆☆☆

    『まぐたら昼のマリア(文庫本有)』☆☆☆☆

    『でーれーガールズ』(岡山が舞台)☆☆☆

    『永遠(とわ)をさがしに』☆☆☆☆☆

    ○2012 読了日月日記録のみ。レビューなし

    『楽園のカンヴァス(文庫本有)』 12・2/5 ☆☆☆☆

    『旅屋おかえり(文庫本有)』 12・7/7 ☆☆☆☆☆

    『ラブコメ』 12・8/25 ☆☆☆☆☆

    『生きるぼくら』 12・10/6 ☆☆☆☆☆

    ○2013 「さいはての彼女」以降~全著書・最終レビュー有

    『♯9(ナンバーナイン)』 13・2/10 ☆☆☆☆

    『さいはての彼女』 13・ 3/27 ☆☆☆☆☆

    『ジヴェルニーの食卓』 13・4/16 ☆☆☆☆☆

    『ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言』 13・12/5 ☆☆☆☆☆

    ○2014

    『翔(と)ぶ少女 ―阪神淡路大震災を土台に 1.17 発刊―』 14・4/7 ☆☆☆☆☆

    『太陽の棘(戦後直後の沖縄が舞台)』 14・5/3 ☆☆☆☆☆




















     







     

  • 和製ヘレン・ケラー物語。
    うん?と思いながら読み始めたのに、引き込まれてしまいました。
    日本の生活に置き換えた話の方がリアルに感じる自分を発見。

  • 和製サリバン先生とヘレンケラーを津軽三味線に絡めてこんな風に書かれるなんて、感動的。

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奇跡の人 The Miracle Workerの作品紹介

盲目で、耳が聞こえず、口も利けない少女が青森の弘前にいるという。
明治二十年、教育係として招かれた去場安は、その少女、介良れんに出会った――。
大きな苦難を背負った少女と、人間の可能性を信じて彼女の教育に献身する女教師が、奇跡を起こす。
『楽園のカンヴァス』で山本周五郎賞を受賞した著者による感動作!

奇跡の人 The Miracle WorkerのKindle版

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