峠しぐれ

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 171
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238846

感想・レビュー・書評

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  • けっこうなボリュームで楽しめた。半平と志乃の思いやっている姿がとてもよかった。千春とも会えたし…少しできすぎてる感じはしたけど。それでも親子の絆、夫婦の絆がとてもよかった話でした。

  • 母の友達に借りて読むことにした一冊。
    葉室さんの作品は2冊目。
    よかったです。
    恩に報いること、母としての思い、築き上げた信頼。
    じわじわと染み入る温かさがあります。

  • 2021.08.14
    やはり葉室麟の本には胸を打たれる。武士道とは男だけの道ではなく、女もあっての武士道だと気付かされる。やはり物事は一方向からだけ見ていてはいけない。もう一方、反対側、裏側からも見て初めて本質に気付く。それが余裕であり、慕われる方なのだと改めて思った。

  • 「峠の弁天様」と呼ばれる美しい志乃と寡黙な半平。疲れた旅人を癒す茶店を営む、曰くありげな夫婦。世間を騒がす盗賊騒動から、二人の素性が徐々に明かされていく。出奔の元となる派閥争いからくる、藩を揺るがす事態に、お互いの固い信頼と労わりあう心で立ち向かう。刀を捨て、愛しい幼子を捨て、苦難の15年で育まれてきた夫婦の情愛がたまらなく美しい。峠を上がってくる半平と出迎える志乃の姿を思い浮かべつつ、しばらくはこの余韻に浸っていたい。これぞ葉室麟作品。

  •  峠の茶屋を営んでいる半平と志乃は、過去を隠して生きてきた。

     茶屋を訪れる旅人や、夜逃げ一家、盗賊の一味、仇討の浪人等と関わるうちに、二人は過去と対峙することに…。
     

  • 最初は、いろんな話が出てくるので、短編なのか?と思いきや。
    半平と志乃の、お互いを思いやる心がとても温かく素敵だと思えました。
    最後はちょっとバタバタと終わった感があって残念でしたが、ほっこりとした恋愛小説という感じで、面白かったです。

  • 2016.9.25

  • 反目する家の奥方様と家士のお話。短編連作集的な長編。
    寡黙な半兵さん、素敵です。

  • 終わりがいいですよねーうんうん

    半平と志乃、峠で茶屋を営む夫婦の話。二人とも武家の出で駆け落ちチックな。

  • 正式には夫婦ではない半平と志乃の夫婦愛と信頼関係。更には、志乃母娘、夜狐のお仙母娘の絆の強さを感じる物語。心清く生きていく半平と志乃が羨ましい。

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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