- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575239058
感想・レビュー・書評
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タイトルだけでも印象的な、住野よるさんのデビュー作。現代小説というのか、評判通りすごくおもしろかった。
とある病で余命を宣告されている高校生の女の子「山内桜良」と、読書が好きで、人との関わりを必要としない生き方をしている高校生の男子「地味なクラスメイト君」が主な登場人物。
桜良は、余命を宣告されたあとも、日常の生活を壊さないため、家族以外には病のことを隠して生活していた。ある日、検査のために病院にいた桜良と盲腸の手術後の抜糸のために病院にいた地味なクラスメイト君は出会う。
二人を引き合わせたのは、桜良が余命を宣告されてから書き始めた闘病日記ならぬ共病文庫。病院の椅子に置き忘れていたそれをたまたま手にとった「地味なクラスメイト君」が、桜良の秘密を知ることとなり、二人の関係が始まる。
いずれ死ぬことは、この世に生を受けた生き物の宿命だけど、若くして余命を宣告された桜良が「死ぬまでにやりたいこと」を実行していく。
桜良の葬儀から始まるストーリーは、せつなさの中にも、爽やかさやほろ苦さ、日々の自分の生き方を考えさせられるような内容も盛り込まれた、再読したくなる小説だった。
若いから、平和だから、今健康だから、実感が沸かないから、みんなそうだから、今日が当たり前にやってきたから、多くの人は今生きていることを当たり前と感じ、明日も当然にやってくるものと思い込んでいる。それは、自分のことだけじゃなくて、大切な人のことも。
『死』は、いつやってきてもおかしくない。
こんなに平和な現在の日本でも、交通事故や犯罪によって人が亡くなったというニュースは、毎日のように流れている。
大切な人をわかりやすく大切にし、大切に思っていることを言葉で伝え、自分の人生も大切に、やりたいことは行動にうつす、改めてそんな生き方を推進させられました。
おもしろかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最後通り魔に殺されるって、残酷すぎ…、嘘やーんって思いましたよ、最初。そんな死に方あり?みたいな。余命まで生きさせておくれーって思いましたよ。遺書がね、内容悲しくて悲しくって、泣けそうになりました。(結局泣かなかったけど。)
昔、九年前くらいにね、広告で「君の膵臓を食べたいっ!」って、桜良が言ってたの、印象に残ってて、読めてよかたー。(見つけた時、あれってなって!奇跡!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆) -
中学3年ぐらいのとき、一つ下の後輩に借りた
ほぼ小説を読んだことはなかったけど面白かった -
タイトルにギョッとしましたが、その意味が分かってくると、切なくてたまらなくなりました。若い人がこんなに間近な死を見据えようとしたなんて。しかし、死というものはそこを上回っていました。その残酷さには泣き伏すしかありませんでした。
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実写映画、アニメ映画を見ましたが、どちらもよかった。
でも1番よかったのは書籍。
人生ってなに。寿命ってなに。
この物語を読むたびに、悔いのない日々を送ろう
と思える。
だけど、未だに中々実践できず。
明日、この世界からいなくなるかもしれないのにね。
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ビブリオバトルで何回も取り上げられている。冒頭に、女の子の死がある。そして、死の予感があったことをうかがわせる。男女ふたりの高校生を中心に話は進む。ふたりは同級生。笑いと剽軽さが、不安や悲しさと同居して、恋なのかどうかを迷い迷わせながら、意思の疎通と不通の綱渡りをする二人のやり取りが、面白くて、切ない。青春っていいな、とつぶやきたくなる。ただ、予感の実現を覚悟して読み進めるだけでは終わらなかった。小学校に入る前、砂場で、砂山を作るのが好きだった。こんな形にしよう。高さはこのくらい。トンネルもひとつ。完成間近になると、決まって、崩れる。時にはトンネルが、時には、飛んできたボールがぶつかって。読了後、そんな感じで、泣けた。
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泣くとわかっててもやっぱり泣いた。設定とか、ベタといえばベタだけどそういう王道で上手く書いてくるのはいい小説だと思う。
後味はいいから泣きたい時にオススメです。 -
自分にとって大切な誰かが出来る事は素晴らしい事だけど、自分が誰かに必要とされた(る)経験は更に強力で生き方や考え方を変えるパワーがあるんだなと改めて思う。