わるいうさぎ

著者 :
  • 双葉社
3.24
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本棚登録 : 60
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239140

作品紹介・あらすじ

ラボから脱走したわるいうさぎ、穴に挟まった饒舌なねずみ、"夜の当番"をさせられるたぬき、猛獣を愛し食べられたいと願ううさぎ、生き別れた母を探すとり-彼らがいる世界はどこかで少しずつ繋がっている。

感想・レビュー・書評

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  • 生き死にの理不尽さ、故に甘くない。『いちにち8ミリの。』と同じように、甘くない。それでも読んで良かったと感じるのは、”生きてゆく”という確固たる意志があるからだろう。

  • 実験施設(ラボ)から脱走した、「わるいうさぎ」と呼ばれるうさぎと、彼とつながりのある動物たちをそれぞれ主人公にした短編集です。

    “うさぎなど動物が登場する物語”
    この情報だけで勝手に可愛らしいストーリーだと思っていたため、読み始めるとすぐに予想とは真逆の雰囲気を持つ話だと分かり、驚かされました。

    この作品で描かれている動物たちが住んでいる世界は、人間社会そのものです。
    人間の世界でもこんな事あるなぁ…と思いつつも、客観的に見ることで、ブラックな部分がより胸に刺さります。

    タイトルにもある、「わるいうさぎ」は果たして本当に「わるい」のか、誰が「わるい」と決めるのか、生きることとは・・・
    「大人の童話」に相応しい、大人だからこそ深く考えさせられるメッセージがたくさん詰まっています。

    印象的だったのは「みたいとり」のエピソード。
    『振り返るな、前を見ろ!』の言葉の本当の意味が分かったとき、じんわりと温かい気持ちになりました。

    図書館スタッフ(東生駒):ルブリル

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    帝塚山大学図書館OPAC
    https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/820126

  • 『わるいうさぎ』
    『イタいねずみ』
    『おもいたぬき』
    『ほしいいぬ』
    『あまいうさぎ』
    『みたいとり』

    エピローグ

    6つのお話でつながっている。
    動物たちのお話しだけど、なんとも言えない切なさやあたたかさがある。

    飛ぶのは前にいけ!振り返るな!
    生きているのは取り戻すためとか。
    目の見えないカルじいさんの話しとか。
    目が見えないけどいろんなこと知っていて、いろんな動物が聞きにきたり。

    私は、わるいうさぎ、イタいねずみと、ほしいいぬ。
    エピローグが好き。

    図書館で『わるいうさぎ』の題名にひかれて借りてきたら、中島らもさんのお子さんときいてびっくり!
    エッセイとかも読んでみたいな。

  • 6話の短編が収録された一冊。

    全ての話は実は繋がっていたんだという事がわかって面白かった!

    わるいうさぎの強い意志にホレボレ。

  • 大人の童話ってあるけれど
    一般書に入れました
    動物たちのあまりにも切ない物語
    それぞれが繋がってうまい構成だなあって思う
    気持ちがしょぼんとなったよ
    お父さんの中島らもさん 大好きだ
    ≪ ラボ脱走 わるいうさぎが どこまでも ≫

  • 大人のための童話、というのはつまり童話ではないことがわかりました。これってただの連作短編集じゃないか!ちょっとがっかり。

  • プロローグとエピローグを入れて8編の連作短編童話.
    ラボから逃げたわるいうさぎと逃げた先々で出会う狸や犬などのそれぞれの切実で健気な物語.どんぐりの目玉のカルじいさんが話をまとめる.鷹のミロとモグモの話が切ない.

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