ときどき旅に出るカフェ

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著者 : 近藤史恵
  • 双葉社 (2017年4月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240290

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ときどき旅に出るカフェの感想・レビュー・書評

  • こういう本は大好きだし、ホッとする。
    素敵なカフェ、異国情緒たっぷりのメニュー。
    旅に出た気分になれますね。
    ちょとした出来事を織り交ぜてなんだけど、
    結構後半はピリピリした内容に・・・
    そして最後の最後には、やっぱりそうだった??みたいな。

  • 「パ・マル」シリーズで、すでに料理の描写にやられてしまっている感じだが、今回はヨーロッパを中心にその地域独特のスイーツをテーマにした「日常の謎」ものの短編集。題材にされたスイーツは、あまり知られてないものが多いけど、やっぱり描写がとても巧くて、どれも食べてみたくなる。
    後半に連れて、人間関係などにも触れているので、シリーズ化するのかな…

  • 月初めの8日間、カフェはお休み。
    店主は旅に出たり、メニューを考えたり・・・
    週休2日を一度に休んじゃう感じね

    店主が時々旅にでるからこそ
    出会えるカフェの料理たち。

    柔らかな雰囲気の店主。
    でも、
    のほほんと生きてる人なんてなかなかいないだろう。
    のほほんとしているように見えるなら、
    大半の人は、そう見えるように
    しているのだ、と
    私は思っている。

    ビターな現実を中和するように
    甘いスイーツが登場。

    こんなお店、あったらいいなぁ、、ほんとにあったらいいな!!!!

  • こういうホッとできるようなカフェがご近所にあったらよいのに
    苺のスープ、ロシア風チーズケーキ、アルムドゥドゥラー…聞き慣れない異国のメニューは店主が旅先で出会ったもの
    お店に居ながらにして異国気分を味わえしかも日常のちょっとした事件も解決
    優しいひととき♪

  • 近藤史恵さんの、おいしい食事の風景の描写が大好きです。
    今作品は、全く知らない世界のスイーツ&ドリンクが盛りだくさんで、この、「時々旅に出るカフェ」ってコンセプトがいいなぁ。感心。

    世界を旅する紀行番組が好きでよく見るけどそんな番組でも出てこないような料理や、その地域の価値観がもりだくさん。
    スイーツの名前一つとってもそこからその地域の歴史の背景が見えたり・・・お国柄、がわかる。というよりも気づかせてくれる。

    旅に出たくなりました。
    でも、簡単には無理だから
    近くにこんなカフェがあったらなぁ。
    そりゃ入り浸るな、と。

  • 世界のスイーツが楽しめるカフェを舞台とした連作短編集。
    完全にジャケ買い。可愛くって買わずにはいられなかった。
    独身アラフォー女性の元同僚が一人で切り盛りするカフェはそこにいるだけで旅に出た気分になれるお得なカフェ。世界中を旅しているだけあってか否か、日常の謎解きも鮮やか。
    聞いたことのないスイーツばかりでも説明が的確で想像が広がる。食べてみたいものばかり。苺のスープって本当にあるのかなぁ。
    やりたい事に正直な人は芯がぶれてなくてかっこいい。
    訪ねてみたい素敵なカフェでした。

  • 日常というのは、とても大切なものだけれど
    その中だけに閉じこもっていると
    いつの間にか自分の価値観がどんどん狭く煮詰まってしまう。
    世界は広い。
    一歩日常を飛び出してみれば
    とんでもなく甘いお菓子を美味しいと感じる人たちがいて
    信じられないような常識が、常識としてまかり通っている国だってあるのだ。
    私たちが旅をするのは、
    知らなかった『当たり前』と出会い
    心に風穴を開けるためでもあるのだろう。

    世界中を旅することができなくても
    旅に出たような出会いを感じられる
    こんなカフェが身近にあったらどんなにいいだろう。
    旅にも行けず、近所にそんなカフェもない私は
    この物語を読んで
    今日も旅と出会うのです♪

  • 奈良瑛子、37歳、独身OL。
    奮発して買った1LDKのマンションと2人掛けのソファが、一番居心地のいい場所だったが…
    或る日散歩の途中でカフェを見つける。
    以前、瑛子と同じ会社に居た後輩、葛井円の店だった。
    様々な国を旅した円が、旅先で見つけてきたスイーツや、料理をふるまう、こじんまりしたカフェ・ルーズ。
    いながらにして、世界を旅しているような気持ちになれる。
    たちまち、瑛子のお気に入りの場所になった。

    一見「優雅」にみえるかもしれない。
    しかし、円は一本芯の通った決意で店を守っていた。
    ちょっと苦い背景もあるお話。
    瑛子視点で書かれているが、円の頑張る姿が立っている。
    謎解き要素もあり。

    第一話 苺のスープ
    実は昔、円から「カフェをやりたいので会社をやめる」という話を聞いた時に、瑛子は、そう簡単ではない、やめた方がいいと言ってしまったことがあった。
    それを今は恥じるが…
    別の後輩が、彼がカフェを始めるので手伝うために会社をやめたい、と相談してくる。

    第二話 ロシア風チーズケーキ
    取引先の男性から、「お中元にアルコールを送られるのは困る」と苦情を言われる。
    送ったのは焼き菓子だったのだが。
    会社で最年長の久保田亜紗実(42)は主婦で子供二人の働く母。
    毎月1日から8日は店を休み、旅行をしたり新メニューの開発をするという円を、彼女は「優雅ねえ」と。

    第三話 月はどこに消えた?
    8人分の月餅を会社に持ってきたはずなのに、4個しかない!

    第四話 幾層にもなった心
    中学時代からの友人、珠子が瑛子の自宅に遊びに来た。
    彼女の夫は京都に単身赴任して、ホテルの厨房で働くパティシエだ。
    あるときからお土産が「ドボシュトルタ」ばかりになったと、珠子は、瑛子に連れられて行った「カフェ・ルーズ」で嘆く。

    第五話 おがくずのスイーツ
    円の過去の知り合いが、偶然、カフェに現れる。
    彼女・津島は、円のことを蔑んだように「おがくずちゃん」と呼ぶ。
    円は彼女に毅然と対応した。

    第六話 鴛鴦茶のように
    たびたび遅い時間にカフェに現れる中学生くらいの女の子。何か事情があるのだろう。
    意外な組み合わせでも美味しくなるものもある。

    第七話 ホイップクリームの決意
    なんと、「カフェ・ルーズ」の真似をしたカフェが出現した!
    しかも大きい、宣伝に力を入れ、テレビや雑誌で話題を集めている。
    その、「ヴォワヤージュ」でバイトをしていてクビになった、という青年が店に現れる。

    第八話 食いしん坊のコーヒー
    ルーズを模倣したカフェ「ヴォワヤージュ」で働いていた青年・宮郷は、二つの店に関しての意外な因縁を告げる。

    第九話 思い出のバクラヴァ
    円の隠された過去と、家族の確執。

    最終話
    この章は食べ物のタイトルがない。
    ルーズは三周年を迎えた。

  • 店主の円がとても素敵。
    月のうち1週間をまとめてお休みという営業形態は、私にも優雅だなぁ、賃貸料がかからないからできるのでは、なんて感じたりもするけど、料理の腕やメニューへの工夫がそれを可能にしているのだろうな、とも。
    なにしろ、紹介される、あまり日常で目にしないようなメニューがどれもおいしそう。
    許し難い人も出てくるけれど、(「おがくずちゃん」ってなんだよ(怒))しなやかな円に心からエールを送りたい。
    終盤に出てきた宮郷くん、ちょっと経験値不足は否めないけど実はいい奴みたい。続きがあるなら、彼にもいいことがあるといいな、と思う。

  • カフェ・ルーズは毎月一日から八日が休み。営業は九日から月末まで。店主はその間旅に出る。そして買ってきたものや見つけたおいしいものをカフェで出す。オーストリアの炭酸飲料だとかハンガリーのロシア風チーズケーキとかだ。もちろん毎月海外という訳ではない。国内の時もあれば、新メニューを試作している時もある。

    そんなカフェが近くにできたら、ちょっとうれしい気がする。自分は行ったことがなくても、口にするものから旅を感じることができるから。おまけに中二階の窓からは、住宅街の中なのに、樹々の緑や沈む夕陽を見ることができる。三十七歳で1LDKのマンションに独り住まいの瑛子にとって、そのカフェは、気の向いた時ちょっと寄るのが楽しみな場所になっている。おまけに店主の円はかつて会社にいた年下の同僚だった。

    そんな設定で、ミステリ雑誌に連載していたものを全部で十篇、まとめて一冊に仕上げたのが本作。全篇すべてに菓子や飲み物がからんでくる点で、同じ著者の『タルト・タタンの夢』シリーズの姉妹版ともいえるコージー・ミステリ。ただ、三船シェフ以外にも個性の異なる三人のスタッフが登場するビストロ・バ・マルと比べ、オーナー兼パティシエの円が一人で営むカフェ・ルーズ。話が小ぢんまりとしてしまうのは否めない。

    ワトソン役というか狂言回し役を務めるのが奈良瑛子。勤務する会社では一番年長の独身女性で、休日はお気に入りのソファに寝そべって本を読んだりDVDを見たりするのが趣味といったタイプ。結婚については特に気にはしていない。うるさい両親とは距離を置いている、気楽な独身生活だ。たまたま立ち寄ったカフェで、会社の同僚の噂話をしたりしているうちに、円が何かに気づくというミステリ仕立て。そう。ホームズはパティシエなのだ。

    だから、結婚が決まった同僚の退職話だとか、昔の親友の夫の浮気疑惑といった、独身女性ならではの話題が中心なのだが、中には娘の中国土産の月餅が消えてしまった事件だとか、同じマンションに住む中学生の父親の再婚話といったドメスティック・ミステリの要素も強い。中でもいちばんドメスティックな要素が際立つのは、円の育った一家に纏わる遺産相続争いだろう。それに、円が介護していた祖母の死が絡んで、事件は不穏な空気を漂わせる。

    近所に、カフェ・ルーズと同じコンセプトで、同じメニューを提供する大手のチェーン店がカフェを開いたり、そこを首にされた青年が円のことを好きになり、店で使ってくれと言い出したり、独身のアラサー女子が、中心の話だから恋愛風味も忘れてはいない。ただし、その恋愛模様は、最後にとんでもないどんでん返しが待っている。この最後の新たな展開で、それまでの円の見せる笑顔の意味がちがった意味を持ってくる。女性のちょっとした仕種が意味するものの多義性にはまごつかされた。

    それにしても、いつものことながらどこでこれだけのリサーチをしてくるのやら。フィアンセを連れて店にやってきた男がエスニック・カレー店を開くと言いながら、店の前に置いたプランターに植わっている大葉月橘を知らなかったという理由で結婚詐欺を疑ったり、高級な月餅の中には家鴨の卵黄が入っていることから、月餅の消えた理由を推測したり、円の繰り出すペダントリーはなかなかのものである。

    使える旅行期間が一週間くらいだから、中国や東南アジアのお菓子や飲み物が中心になっているが、オーストリアやハンガリー、ベルリンといったちょっとシブい都市が扱われているのも興味深い。アルムドゥドラーというハーブで香りづけされたオーストリアの炭酸飲料だとか、ちぎったココア生地を上にのせて焼いたロシア風ツップフクーヘンがロシアではなくベルリン近辺で食べられているお菓子だとか。相変わらず読んでいるだけでよだれが出そうになる。... 続きを読む

  • ビストロ・パ・マルとはまた少し違った、女の業が深い世界。飛び込んでくるトラブルは少しドロドロしがちです。でも世界の料理が食べられるカフェ・ルーズの献立も店主の円も魅力的です。家族の縁に恵まれなかった円の苦難はこれからも続きそうですが、皆で小さな力を持ち寄って乗り越えて欲しいです。この先の物語もぜひ読みたい。シリーズ化することを期待します。モヤモヤする部分もあったけど、面白かったです。ちなみに私はバクラヴァが大好き。

  • 美味しいものと、少しの事件と日常。近藤さんの作品とあれば面白くない訳がない。瑛子も最初は退屈な女性なのかと思いきや、きちんと自分と向き合える素敵な女性。彼女をとりまく人達に悪人がいないのも納得。円は強くて優しくて、自由だけど柵だらけ。でも彼女の向かう先がきちんと決まっているので何も心配ないように思えます。素敵なカフェ。「優雅」に思えるかもしれないけどそれだけで店は成り立たない。その背景をおもんばかれる人でありたい。男性陣はロクなのが出てこない。けど、円には色々な意味においてどうでもいい話。続編希望します。

  • 早速購入したけど帯に誤植があり残念。。
    近藤史恵さん、大好きなんですけど、大好きだからこそあえて言いたい!結構誤植多いです…

  • ★3.5
    円が退社する時に言ってしまった言葉を気にしていた筈なのに、結局瑛子はそれには触れなかった。
    今更過去の事を言っても仕方ない「口から出た言葉は戻らない」という事なのかしら。

    出てくるお料理やスイーツも美味しそうだけれど、何より円が創り上げた、円の居るこのお店の雰囲気が素敵。
    近くにあったら、絶対常連になる!!!(ってこの台詞を感想に書くの何度目だろう)

  • 短編のタイトルが美味しそうだから、ふわふわした甘〜い話を期待していたけど、内容はドロドロしていてびっくりした。結婚詐欺とか浮気とか遺産相続とか。登場人物にも嫌な感じの人が多くてがっかり。でも、外国のお菓子は美味しそう!ロシア風チーズケーキ「ツップフクーヘン」が食べたーい!

  • 2017.8.9.瑛子の年下の元同僚円が偶然、自宅のマンション近くでカフェを開いていた。6年前、瑛子は会社を辞めてカフェを開きたいという円の計画を聞き、そんな甘いもんじゃないと冷や水を浴びせるような反応をしてしまう。偶然入ったカフェで再会した円はそんな瑛子を温かく迎え、いつの間にか瑛子はそのカフェの常連になっていく。カフェのコンセプトは円が世界各地の旅先出会った様々な料理やスイーツを円が丁寧に再現したものだった。
    章ごとに紹介される聞いたことのない料理やスイーツに心惹かれた。久しぶりにページをくるのが止められない作品に出会った。また、だんだん明らかになる、何も問題なく見える円の背景にある複雑な事情が伏線にあり、物語としても良く出来た作品だと思った。

  • 作者の作品は本当に読みやすい。
    そして深い。
    カフェのオーナーとその客が中心になった短編集。
    各話の題名もとてもいい。
    おススメです。

  • とても気持ちよくするすると一気に読めた。うちの近くにもカフェ・ルーズのような居心地のいいカフェが欲しい。

  • 初の作家さんでした
    近くにカフェルーズみたいな
    落ち着ける場所を見つけたくなりました
    瑛子の気持ちも
    うなづけるし
    他の作品も読んでみます(*^ω^*)

  • 異国の料理って、名前を見るだけでわくわくするのはなんでだろう?近藤さんは、ビストロ・パ・マルのシリーズもすてきだったけど、こちらは心おどる料理がたくさん出てきて楽しかった。
    また、美味しそうなだけではない、登場人物の心の描写も含め、雰囲気が好きな小説でした。

  • 美味しいお菓子と10篇の謎?エピソードで紡ぐ連作短篇集。海外の珍しいメニューを供するカフェが舞台。苺のスープとか、ロシア風チョコレートチーズケーキとか…。こじんまりしたカフェは居心地よさそうで、こんなお店が近くにあったら、私も是非通いつめたい!主人公は37歳独身OLの瑛子と元同僚だったカフェの店主円(まどか)。円は、瑛子の会社で起こる小さな事件、日々の生活の中でもやもやすることを、珍しいお菓子や料理や飲み物のうんちくと共に解き明かしていく。ラストが意外でちょっとびっくりだけど、これもアリかな…。

  • 連作短編10編
    章ごとに少しのミステリーと世界の珍しいお菓子の数々.一人暮らしに思うところのある瑛子のオアシスとなるカフェ・ルーズとその経営者円.その醸し出す空間と距離感が何とも言えず素敵です.

  • 全ての章で、え、これで終わりなんですか?って感じです。浅すぎ? 料理で旅に出た気分になるっていうのはいいんですけど、どうも、モップさんとかビストロパマルよりサッと終わらせてしまってる感じで。少々物足りなかったな。

  • ヴァンショーみたい。
    好きな雰囲気

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