全国版 あの日のエロ本自販機探訪記

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575312256

感想・レビュー・書評

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  • 2017年本
    ビニ本、赤線の入ったゾッキ本、勉強になる(O_O)

    国と企業、社会、若者の情熱、複雑に絡み合い歴史がつむがれてきたんだなぁ。切なくて尊い。

    まったく知らなかったエロ本自販機の裏側を知る事ができる良本でした。

  • ふむ

  • 2020/6/15購入

  • 見た目は濃いが中身も濃い
    エロは時代を表す

  • 全国のエロ本自販機について、徹底的に調査、まとめた本。

    まず何がすごいって、全国にあるエロ本自販機を実地で巡っていること。
    というか、現在でもまだ営業しているものがあるんだというところにまず驚き。
    そのバイタリティには恐れ入ります。

    さらに、経営側のインタビューもされており、
    ビジネス論としても、行政との係争という側面からも、
    なかなか読みごたえがあります。

    正直私自身としてはエロ本自販機には全くご縁のない人生を歩んできたのですが、
    非常に興味深く読める本でした。

    意外と図書館に置いてあったりするので、
    是非どうぞ。

  • 子供の頃、不思議な自販機がふたつあった。ひとつは「明るい
    家族計画」と書かれた避妊具の自販機。ディスプレイの小さい
    箱が可愛らしくて、でも何のためのものだか分からなかった。

    そして、もう一つがディスプレイに銀色のフィルムが貼られて、
    中身がさっぱり分からない自販機。

    共に同じ歳の親戚の家に遊びに行く立ち飲み屋さんが並ぶ一角
    で見掛けたのだが、子供心に大人に「あれは何?」と聞いては
    いけない気がしていた。

    中学生頃には両方ともなんの自販機かは理解した。ただ、エロ本
    の自販機は銀色のフィルムのせいで昼間では中身が分からなかっ
    た。興味津々だったが、そのうち親戚の家に遊びに行くことが減り、
    自然と目にする機会がなくなった。

    月日は経ち、専門学校へ通っていた時代。場所はどこだか忘れ
    たが、あのエロ本自販機に再会した。しかも夜である。中身が
    見えるではないかっ!

    近寄ってまじまじとみる。あぁ、確かにエロ本だ。これが長年知り
    たかった(?)中身なのかと思う。感慨深さに硬貨投入口にコイン
    を…投入しませんでした。

    学生時代は本当にお金がなかったので、買うまではしなかった
    けどあのフィルムの向こう側が見られただけで満足だったのを
    覚えている。

    そんなエロ本自販機も時代と共に絶滅寸前になっているようだ。
    本書は北海道から九州まで、エロ本自販機を訪ね歩いた記録
    である。

    もうこれだけで凄いと思うの。インターネットなどで情報を集め、
    実際に足を運んで写真を撮って来る。著者のこの情熱だけで
    共感しちゃうの。あ、一応、私は女性なんだけどね。

    本書の大半は「エロ本自販機カタログ」だが、エロ本自販機がど
    のように変遷したか、規制する側との攻防、そして現存する業者
    へのインタビューなども掲載されているので、情報が豊富。

    JT(日本たばこ)のPASMO導入より10年も前に、エロ本自販機が
    運転免許証読み取りで未成年への販売を防止していたなんて
    話には感心してしまった。

    そして、日本各地のエロ本自販機設置場所を紹介しながらも、
    そこは性的マイノリティの方たちの待ち合わせ場所になっていた
    り、こっそりと購入しに来る人がいるので見に行く時にはマナー
    を守ってと呼びかける著者の心遣いがいい。

    インターネットで様々なアダルト・コンテンツを見るのが可能な時代。
    エロ本自販機も徐々に滅びて行く文化なのかもしれない。

    尚、本書には実際に自販機で販売されているエロ本がいくつか掲載
    されているが、エロ本自体が主題ではないのでアダルト・コンテンツ
    目的で読むと肩透かしかも。

  • エロ本自販機が日本のどこにあるのか、それは稼働中なのかどうか、筆者が日本全国を探し回って明らかにした図書。エロ本自販機の簡単な歴史、解説、業者へのインタビューもあって面白い。
    ゾッキ本というのは初めて知った。流通の過程で汚損するなどして売れなくなった書籍を古書として市場に流す。それがゾッキ本で、エロ本自販機には多いとのこと。

    一つの文化といえるものがなくなっていくのは寂しい…そんなことを感じた一冊。自分の住む地域にはエロ本自販機はないようなので、旅行などでいつか訪れたい…

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著者プロフィール

1957年、東京の葛飾柴又生まれ。早稲田大学第二文学部卒業後、勁文社に入社、『全怪獣怪人大百科』などの編集にたずさわる。84年フリー。個人のサブカルおもちゃ収集では(たぶん)日本一。『キイハンター』『燃えよドラゴン』『がきデカ』など青春時代をいろどったテレビドラマや映画、マンガの思い出を豊富な図版入りで紹介した『ぼくらの60〜70年代熱中記』、70〜80年代に一世を風靡した豆本シリーズを振りかえる『よみがえるケイブンシャの大百科』(ともにいそっぷ社)などの著書がある。

「2021年 『ぼくらの60〜70年代宝箱 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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