僕たちの戦争 (双葉文庫)

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著者 : 荻原浩
  • 双葉社 (2006年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575510867

僕たちの戦争 (双葉文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2017.7.26-8.8

    本書の前に「出口のない海」を読んだ。
    この2作は話の内容が地続きで、どこかに少しだけ年上の並木がいる気がした。

    回天、野球、魔球、想い人、千人針。。
    情景が重なる。

    吾一にも健太にも、生き続けてほしい。
    でもミナミと共に生きられるのはどちらか一人…。吾一と健太が少しずつ同一人物のようになっていく様に惹かれた。
    この二人のような人たちのおかげで、今の日本がある。それだけは忘れてはならない。

    ‘’文子さん、あなたの将来の旦那と、三十七年後に生まれてくる孫娘は、俺が守ります。”

    この一文で涙が溢れ出た。

  • いわゆるタイムスリップ物だけど、予想に以上に良かった!これまで読んだタイムスリップ物の中でも、トップクラスの満足度。

    現在から過去へタイムスリップした若者と、過去から現在へタイムスリップした若者を交互に描くことで、物語が骨太になってるし、この二人が顔も体型も性癖も瓜二つなのに性格は正反対という設定が、ストーリーに深みを増している。

    現代から昭和19年の日本にタイムスリップして苦労する尾島健太、昭和19年から現代の日本へタイムスリップしてやはり苦労する石庭吾一、この二人の若者を、時に笑いを誘う表現で描き、時にせつなく描き、ラストまで一気に読めてしまった。

    昭和19年と現代を対比する形で描いており、現代社会への批判・警鐘、また戦争中の日本への反省なども、物語の中で上手く表現されていて、同じように現代と戦中を対比している「永遠の0」とは雲泥の差。本書の方が、はるかに良心的、つまり表現が奥ゆかしいだけに、「永遠の0」のような嫌らしさを感じさせない。

    タイムスリップ物だからSFという括りもできるが、SF臭さは微塵もない。
    良質な青春小説と言っても良いし、二人の青年の成長物語とも言える。

    ラスト、どちらがミナミの元に戻ってくるのか・・・自分としては吾一であって欲しいけど・・・。もう少し続きを読みたい気がする。ラストの結末は読者に判断を委ねているのだが、ハッキリさせて欲しいという気持ちと、知りたくない気持ちが少し・・・。

    ブックオフでたまたま見かけて買った本だけど、良い本を読めて満足。

  • あるきっかけで先祖と入れ替わり、タイムスリップする。現代を生きていた健太は戦時中の日本にタイムスリップし、国のために自分の命を捧げようとする周りの兵士たちに感化されていく。
    現代ではダメダメだった健太が時代を超え生きていく中で、心身ともに成長していく姿に感動した。日本のために戦い死ぬことがとても誇らしいことだと考え戦い抜いた多くの人達のおかげで、今の日本があるのだということを改めて思い出させてくれる1冊だった。

  • 2015.8.30 読了。
    現在の若者 健太と、戦争で国のために戦う吾一がお互いの時代にタイムスリップ。
    初めは普通のタイムスリップ物として読んでいて、このままずーっとこの調子で進んで最後は元に戻って終わりなんだろうなって思ってたけど、切なくなってきてぐんぐん引き込まれて読み入ってしまった。
    現在に来た吾一の方は、今自分が見てる物だけど、過去に行った健太の方は戦争中で違う空気の中にいて、でもその中での本音はとてもとても普通で今と変わらない気持ちがうずまいていた。
    終わり方が少し…な気もするけど、これはこれでアリなのかな。
    んーでも。吾一の事も、心から大人になった健太の事ももう少し読みたかったなと思います。

  • 実は二回目の読了。何年か前に読んで、とても面白かった事を覚えています。本は売ってしまっていたので、もう一度読みたくなって買いました。けど、その時ほど、面白さを感じませんでした。結末を知っていたからかもしれません。ありきたりなタイムスリップものかと思って読んでも、夢中になる面白さがあります。本は売っちゃったけど荻原浩の作品で一番好きな作品だと思っていました。今度は売らないで蔵書しようと思います。

  • 現代のフリーターである健太と、戦時中の兵士見習いである吾一。
    外見は瓜二つだが環境は全く違う。そんな二人が入れ替わってしまうお話。

    現代に戸惑いながらも適応しようとする吾一の様子はユーモラスに描かれている。時代の違いから飛び出す突拍子もない考えや発言には思わず笑ってしまう。一方で、彼の感じる現代への失望は聞いてて耳が痛くなる……
    健太の方は今までとは違いすぎる過酷な生活に四苦八苦。現代の視点から見た兵士達への感想には共感できるところが多々あった。フラフラしていた健太が必死になって頑張っているところを見ると、環境というものの重要さを感じずにはいられない。

    最初はあまり似ていないように思える二人の考え方や性格が、お互いに様々な出来事をくぐり抜けることで近づいていく様子が面白い。読後に色々と考えさせられる良作。

  • 現代っ子の健太と昭和っ子の吾一がタイムスリップして入れ替わっちゃう話。

    戸惑いながらも、自分の置かれてる状況に慣れようと必死な2人。
    最初は、チャラ男やった健太が徐々に逞しくなっていく様子と堅物やった吾一が必至に現代っ子風になろうと努力してる様子が上手く書かれてたかな(#^.^#)

    ラストシーンは、、、。
    結局2人は元の世界に戻れたんか戻れんかったんか「?」やったけど、コレは読んだ人の想像にお任せって事かなぁ?
    健太には悪いけど、吾一が戻ってきて欲しい。
    理由はネタバレになるから秘密( ´艸`)

  • 友人に薦められて読み始めた。
    現代の方の主人公の性格が嫌いで、読んでいてどうしても苛々してしまったが終盤はなんとか苛々せず読めるような性格になっていた。
    あまりに常識がない主人公には少し引いたが。
    海軍の描写は面白かった。言いたいことがすごく分かりやすく書いてあった。
    生まれる時代によっては違う生き方をしていたのではないかという内容の言葉が強く心に残っている。
    ただラストシーンは…読者へ丸投げしたような気がしてならない。

  • 荻原氏はこういう作品も描くのか、と荻原作品にハマっていた当時に思いました。
    これはいつか再読しよう。

  • 横山秀夫の(出口のない海)と同じく回天を題材にして、ストーリーを構築。面白い。

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