優しい音楽 (双葉文庫 せ 8-1)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575511932

感想・レビュー・書評

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  • これを読む前に少し暗い小説を読んだので、気分を変える為に読んでみた。ほんわかした話が3つ。瀬尾まいこさんの本は初めて読んだが、優しい文章を書く人だなと思った。読んでいて疲れない、ほんわかした気分になれる。

  • 付き合い始めた彼女の亡くなった兄がフルートを演奏できたと思い込んで、7000円のフルートを買ってきて、音を出すところから必死に練習するタケルくん。(優しい音楽)

    不倫相手、平太の夫婦水入らずの旅行のために、娘を丸2日も預かって、その上、耳の聞こえない平太の妻サツキを認めようとしない平太の父に、
    サツキの美点を必死に説いてしまう深雪。(タイムラグ)

    公園暮らしのおじさんを、「拾ってきちゃった」と、彼と一緒に住む部屋に連れてきてしまうはな子。(がらくた効果)

    人がいいにもほどがある!という登場人物が瀬尾さんらしい、あたたかい気持ちになれる短編集です。

  • これはいい。すごく、いい。
    気持ちがとてもほっこりしました。
    「優しい音楽」「タイムラグ」「がらくた効果」の3作品が入った短編集です。

    「優しい音楽」
    謎が解けていく快感と、調和のとれたラストにやられました。
    なんて素敵な表題作。
    装丁もまた小説の魅力を十分に表している気がします。
    大好き。

    「タイムラグ」
    なんだって、と新事実がわかるたびに驚かされるような設定でした。
    もっとずっと読んでいたい、と思いました。
    気づけば登場人物すべてがとても素敵に感じられたのも瀬尾マジックの1つかもしれません。

    「がらくた効果」
    心の中でくすくすけらけら笑いながら読みました。
    最初は「なにそれおもしろい」なんて楽しい気持ちで読んでいたのに、はっとさせられるような深さもあって、読了感もとてもよかったです。


    これは、読んだら確かに瀬尾ワールドにはまるかもしれない。
    ちょうど音楽好きの友人の誕生日があるので、この本もプレゼントしようと思ったほどによかったです。

  • 読み終わった後少しほっこりした。
    3つのお話。私は「がらくた効果」が一番好きだったかな。でもはな子みたいな人がそばにいたらちょっとやだな。遠くから観察するなら良い。

    「優しい音楽」と「がらくた効果」はありえなくはないかもしれないけど、自分とうり二つの人とか見知らぬ人を家に入れるとか、この世の中では絶対にありえないなーって話。それでも瀬尾さんの優しい文章なのでふんふんと心地よく読めた。
    「タイムラグ」は少しまのびした話。この設定(不倫&その男の思いのまま)って瀬尾さんの話によくあるなぁって思った。

    期待して読んでしまったので、★は3つ。

  • 瀬尾さんの魅力全開の傑作短編集。瀬尾さんの作品には、嫌いな人物がいない。どんなに嫌な奴でも悪い奴でも、悪人ではないのだ。
    優しくなれる。心が温かくなる。幸せになれる。
    瀬尾さんの世界は、本当にそんなところ。

  • 短編集なのだけれど、1話1話が心温まるお話でとても良かった。こうなのかな?と想像しながら読んで、想像とちょっと違っておもしろい。

  • 再読。表紙が違う。
    当事者になりきって読んでいた。
    今日も一気読み。

  • 現実には起こらない状況だけど楽しめた

  • 看板に偽りなし。
    優しくじんわりと、癒してくれる。

  •  読後は温かい気持ちになる表題作含む3編収録の短編集。表題作「優しい音楽」は少しミステリ的な要素も入ってはいるが、全体としてはややもどかしい感じを含みつつゆったりとした雰囲気の作品。「タイムラグ」は不倫相手の子どもを預かる設定で、「がらくた効果」はホームレスのおじさんを突然居候させるという設定で、どちらも現実的にはあり得ないが、作品を読むと普通にあり得る流れになっているのがこの作品?作者?の醍醐味。そうした不思議な魅力が存分に楽しめる内容になっている。1編あたり60~70ページくらいなので、小一時間ほどで読み切れてしまうので、少し時間に余裕があるときの読書にお勧め。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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