2005年のロケットボーイズ (双葉文庫 い 38-2)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575512397

作品紹介・あらすじ

梶屋信介は都内の工業高校に通う17歳。ちょっとしたことから人工衛星をつくることになった。といってもそんなの絶対ムリ!なので仲間を集めたが、その仲間が揃いも揃って変わり者ばかりときた…。-冴えない毎日を冴えない気持ちで送っていたおれたち。でも、何かやらなきゃ何も変わらない。落ちこぼれ高校生たちが繰り広げる、たっぷり笑えてちょっぴり泣ける青春小説。

感想・レビュー・書評

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  • 不運が重なり全く志望していなかった工業高校に通うことになってしまった高校生男子「カジシン」と、ゆかいな仲間たちの青春小説。
    キャラクターがとってもいい!
    長所よりも短所の方が多いかも?な高校生達(と大人達)が自分の持っている武器(ある人は頭脳、ある人は話術、ある人は腕力、ある人は人脈)を最大限に活かして「キューブサット」作りに挑戦。
    「キューブサット」とはなんぞや?でしたが、いつの間にか一緒に成功を祈っている自分がいました。
    何かに夢中になっている時間のなんて眩しいことか…。

    気力ってなんだろう?と最近考えていて、
    あれもしたい。これもしたい。と思う「欲」なんじゃないかと思い始めていたけど、案外いい線いっているんじゃないだろうか?
    最初は無気力だった高校生達(大人達も)が目を輝かせ始める姿が私の考えに「YES」と言ってくれているような気がした。

  • 大好きな宇宙(ロケット)モノ×青春小説ときたら
    読むしかないでしょ!というわけで読んでみました。

    パチンコに明け暮れるダメ高校生が
    Eカップ女子高生アイドルのおっぱいを
    触らせてもらったことをきっかけに
    キューブサット(小型人工衛星)の
    打ち上げに目覚めていく物語。

    パチスロの天才とか、
    引きこもりだけれど天才とか、
    会話ができない怪力とか個性的な登場人物が
    たくさん出てきて楽しめます。

    最初はよこしまな理由から始めた
    主人公(とその取り巻き)も
    段々キューブサット製作にのめり込んでいく様子が
    リアルに描かれていて、
    読んでいる方もどんどん引き込まれていきました。

    アツいココロを思い出したいときにおススメの一冊です。

  • キューブサット製作物語。
    最初は適当に始めたのに、とあるきかっけでマジになる。
    その辺の疾走感が流石です。

  • 工業高校の爪弾き者の主人公【カジシン】が同じく落ちこぼれだけど友達が多い【ゴタンダ】頭は良いけどプライドがベジータ並みの【大先生】と供に『キューブサット(人工衛星)』を設計する所事に!?カジシンとゴタンダのダメダメコンビのせいで次はキューブサットを実際に製作する事になる!??勿論3人では無理があるので、何でも器用にこなすスロッター【ドラゴン】と喧嘩無敵の【翔さん】、カジシンの元カノで秋葉原の電気屋の娘【彩香】とその下僕【オーチャン】が加わりいざキューブサットを飛ばす大会に臨むのだが...

    漫画のようなコミカルな展開とカジシンの一人称で進む軽い言葉で紡がれたストーリー!個性的なキャラクター達が繰り広げるドタバタ劇は『ルーキーズ』や『半沢直樹シリーズ』のような逆境ものの王道の『次そうなるんだろ!?』のお馴染みな展開にワクワクさせられるのが堪りません。
    解説入れて460Pを2日で読み終えました。


    五十嵐貴久と言えば『リカシリーズ』のサイコホラーや『交渉人』シリーズのサスペンスのイメージが強いのですが、個人的に前回読んだ『for you』や本作で、その勝手なイメージが打ち壊されました。次に何を読むかは未定ですがまた五十嵐さんの作品を読んでみたいと思いました!

  • とあることから半強制的に「キューブサット」をつくる大会に出場することになった主人公。主人公や仲間たちの考え方や行動は高校生らしくほほえましく、なんだか学生時代のものづくりの楽しさを思い出した気がします。「バカねえ、大先生。何の役にも立たないことを頑張ったからステキなんじゃないの。(P436)」、そう、まさにコレ。しんどくても、結局、意地と楽しさの2つだけで突き進んでいくことに、今になってみると、ちょっと羨ましさも感じます。
    あと、「だけど、どこかで一度ぐらい当事者になってみたいって思ってたんだな。自分でもわかんなかったけど」(P207)のセリフがなんとなく印象に強く残りました。

    この本全体を通して、「」で囲まれたセリフの部分だけでなく、地の部分も一人称で書かれているが、それがまた主人公のキャラクターを読者が掴み物語に入り込みやすくしており、気づいたときには夢中になって読んでいました。

  • 前半は面白く読めたけど、後半特に最終章の話しが出来過ぎで一気にガックリと来た。

  • なんだかんだ、諦めずにやり続けることがとても楽しいことだと思わせてくれる作品でした。

  • 素敵。
    青春は良いです。

    落ちこぼれ達が集まって必死に
    物心を成功させる。
    構図が分かりやすいだけに
    一気に読んでしまいました。

    何かに必死に打ち込めるのはとっても素敵です。

  • 青春三部作の第2弾。今回はキューブサットなる人工衛星づくりに没頭する高校生たちを描く。小気味よいツッコミは前作同様、笑わせてくれる。チームの成長過程やメンバーの役割、チームリーダーシップとは?という視点で読むのもいいが、純粋に楽しめればいいか...。What a fool we are!

  • うーん、個人的にイマイチだったかな。。
    みんなで何かを成し遂げようという青春小説にしてはちょっとダラダラしすぎてた。
    テンポも悪く、ワクワクドキドキが少なかったので、読むのにけっこう時間かかった。
    ドラゴンと翔さんのキャラは良かった。

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、翌02年デビュー。以来、警察小説・青春小説・サスペンス・時代小説等、ジャンルにとらわれずに活躍中。

「2023年 『交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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