告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575513448

感想・レビュー・書評

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  • 【告白】
    初版の頃に読んで あまりの衝撃さにビックリで興奮して かつて
    その勢いのまま 本虫友達に 送りつけた本

    急にまた読みたくなったのに
    ほれ 友達に送っちゃったから
    手元に無くて はい 再購入
    今は なんと 第128刷なんだって!!
    すんげ、な そんなん、あり?

    さて この度も やっぱりイッキ読み

    おもしろかった本、とか
    スッキリしない感じの本、とか
    記憶力に難アリの私は 後々 ひとこと ふんわりした感想だけしか残らないことが多い中
    【告白】に限っては
    要所々々を 案外 忘れてなかったもので
    初版読みの時と全く同じ衝撃は喰らえなかったんだけどね
    それでも やっぱり 気持ちいい 斬られ感よ

    少年Aの歪みさかげん 信奉者
    少年Bの醜い墜落っぷり 求道者
    クールな担任は聖職者であり伝道者

    あぁ、そうだ 思い出した
    何でまた読みたくなったか

    ふだん あまり本を読まない㊥三男が「おもしろい本ない?」「ミステリー」と聞いてきたから

    活字慣れしてない彼が せっかく そう 求めてきたからには 絶対に外さなくて 高確率で読み切れそうな 牽引力のあるヤツを!

    で 【告白】が よいのでは?
    と なったのね


    学園モノだし 彼も中学生だし
    ハラハラ ぞくぞく 読み読み イッキ
    いけるんじゃない? とな

    さて はて

  • 考えない人には効果のないとても陰鬱でスマートな復讐

  • 愛する人を殺された憎しみは消して消えることはなく、殺してしまった加害者もそのことについて一生見えない罪に蝕まられながら死んでいくことがわかった。
    Aの本当の母親の気持ちも読んで見たかった。

  • 終始展開に度肝を抜かれた。この作品、2008年も前に湊かなえさんがデビュー作として世に出した本なんですね!デビュー作でこれはえぐいてぇ。
     この作品は全てモノローグで展開されています。同時に時系列も徐々に進んでいくといった感じです。1章・聖職者、2章・殉教者、・・・といった風に、語り手が章ごとに変わっていき、時系列も少しずつ進行していきます。この作品の面白いと思ったところは、まず学校を舞台にしていること。子供というのは良くも悪くも純粋なので、理性という膜で隠れた人間の本質を湊かなえさんが表現している。天才だと思った。次に、キャラクターが個性的だということ。それぞれ独特のキャラを持っていて、興味を惹かれる。と同時に、様々な視点から考えを語られることで、「これはフィクションではなく現実にもあてはまることがあるのでは?」と考えさせられる。読んだ後は、まるで文学を読んだ後のような気持ちになりました。そしてなによりもミステリー作品として最高でした。展開は予測なぞできるはずもなく、物語の節々にびっくりがあった。焦燥があった。狂気があった。面白かったなぁ。
     10年以上前の作品ですが、小説好きから興味を持ち始めた方まで読んでいないなら読んだ方が絶対いいと思います!おすすめです!

  • 少年法によって守られた未成年者による猟奇的殺人。救いようのない少年達に、一体どのような制裁が与えられるべきか?

    中学教師、森口悠子の子供を殺した犯人は、受け持ちクラスの生徒二人、渡辺修哉と下村直樹。首謀者の修哉は、頭脳明晰の歪んだマザコン少年で、倫理観ナッシングの異常者。直樹は小心者で頭は並みだがプライドがやたら高い。

    犯人二人に森口がはなった手は、クラスの皆に犯罪を告発し、二人の牛乳にHIVウイルスに感染した血液を混入させることだった。

    読みやすく、しかもグイグイ来る感じが良かった。未成年犯罪者の更正などときれい事を言ってみても、被害者の心情は癒されないし、サイコパスのような者ならまず更正することも見込めない。「目には目を」の制裁は前近代的だしリンチは論外だが、厳正な処罰が必要なのは確かではないだろうか。法が裁かない少年への復讐を遂げた本作の結末にスッキリ感を味わった。

    なお、美月の告発文にある、「ほとんどの人たちは、他人から賞賛されたいという願望を少なからず持っているのではないでしょうか。しかし、良いことや、立派なことをするのは大変です。では、一番簡単な方法は何か。悪いことをした人を責めればいいのです。それでも、一番最初に糾弾する人、糾弾の先頭に立つ人は相当な勇気が必要だと思います。立ちあがるのは、自分だけかもしれないのですから。でも、糾弾した誰かに追随することはとても簡単です。自分の理念など必要なく、自分も自分も、と言っていればいいのですかる。その上、良いことをしながら、日頃のストレスも発散させることができるのですから、この上ない快感を得ることができるのではないでしょうか。そして、一度その快感を覚えると、一つの裁きが終わっても、新しい快感を得たいがために、次に糾弾する相手を探すのではないでしょうか。」には、読んでいてその通り、と思わず頷いた。ワイドショーの事件報道は、すべてこの類いだもんなあ。

  • どうすれば誰も死なずに済んだのだろう。あの時ああしておけば、と思うところは数多くあるが、重なった偶然や、一つ一つの行動が最悪の結果となってしまった。私たちの下す毎日の判断も、それが正解かなんてわからない。変えられない現実はどうしようもなく残酷だ。私自身も最後まで救われないのだろうか。なんとも言えない不安でいっぱいになる。そんな作品だった。

  • 映画を先に見て、小説を見たけど
    二回とも面白いと感じた

    一気に読み進めた

    自己承認欲求が悪い方向に向くと、過ちを犯す
    そんな2人の少年を掌の上で転がし
    裁きを下した娘を殺された教師

    複数の視点から
    物語を語る表現方法に
    鳥肌たった

    最後の結末も最高

  • 最も有名な自分の子供を殺された教師による復讐の部分しか知らなかったので、物語の展開が意外だった。
    けれど基本話し口調で進むストーリーも分かりづらいことはなく、面白かった。
    登場人物それぞれがどこか頭のネジが外れていたけれど、やはり1番の狂気性を持っていたのが教師だと言う落とし所もすごい。

  • 自分から見えてる相手の姿はほんの一面に過ぎないと実感させられる本です。
    自分が見ている相手が全てと思って自分の持ってる価値観だけで相手を判断してしまう、、気付かぬうちに自分もやってしまってしないか心配になりました。
    少年ABのパートはだいぶ「ええ、そんな考えになる!?」となるけど、中学生にとって家と学校が全てだからなぁと共感してしまう部分もあった。
    湊かなえさんのデビュー作だそうで、、すごい、!どんどん引き込まれていきました!
    湊かなえさん作品をもっと読んでみたいと思える作品です!

  • 最後、爆破シーンは描かれていない。どっちなんだろう?少年Bは母を失ったのに、もう片方は「実は嘘でしたー!」なんてある?そんな生ぬるい事はして欲しくない。私にも幼い娘がいるからか、どうしても犯人は許せない。徹底的にやって欲しいと思ってしまう。湊かなえを読んでると自分がどんなに嫌な奴か思い知らされる。でも癖になる。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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