仏果を得ず (双葉文庫)

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著者 : 三浦しをん
  • 双葉社 (2011年7月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575514445

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有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
三浦 しをん
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仏果を得ず (双葉文庫)の感想・レビュー・書評

  • 文楽を見たことがなく、
    最初はピンと来なかったけど
    読み進めていくうちに
    文楽を体感したような
    そんな気分を味わいました。
    いつか機会があれば文楽を見てみたいです。
    芸を極める人たちの日常を垣間見たようで
    楽しめました。

  • 文字として読む関西弁がトラウマで長く手を出せませんでしたが、時間を忘れて続きを求めちゃう青春小説。
    主人公の健がハマった文楽のことはこの本ではじめて知った芸能ですが、本番シーンも練習の描写も気迫や会場を震わせる空気が伝わってきそうな熱が篭っていました。主人公は芸事一直線なので恋愛面はグダグダだけど、女性陣がすごく格好良くて気持ちよかった。
    一癖も二癖もある先輩たちに囲まれて、いつか自分が最年長になっても「俺はまだまだ」と日々文楽に向き合っていそう。しをんさんの青春ものは楽しい!

  • 文楽すごい、面白いと思わせてくれる。とても心打たれたお話。高校でイヤイヤ文楽見せられたが、先にこんな話を読んでから行けたらもっと楽しめたのに。

  • 亀治は力強く告げた。「健は銀師匠の弟子であることを、もっと誇りにせんとあかん」
    ー亀治

    面白かった!!
    文楽に馴染みがないため出てくる用語などは調べながら読み進めていきました。
    文楽を一度観てみたいと思った。

    また文楽ではないが、師匠と弟子の世界にいる自分にとって健の熱意はとても勉強になった。

  • 前半の”お仕事系”満載な辺りはよかったんだけど、とにかく主人公の恋愛関連がものすごーーーく邪魔だった。むしろ不快になるくらいありえない設定。残念。

  • 知らない世界でした。
    面白かった。

  • 文楽という一般には馴染みの薄い伝統芸能の世界を、若手男子の成長物語という展開で馴染みやすく仕立てた、どことなく漫画調の娯楽小説。

    物語を語る太夫(たゆう)、楽を奏でる三味線、一体の人形を3人がかりで操る人形遣いが揃って成り立つ芸術である文楽。
    一対一で演じることも多い太夫と三味線は、特に相性が重要で、生涯これと決めた相棒を持つことも多い。

    30歳の若手太夫である健(たける)は、5月のある日、師匠で人間国宝でもある銀太夫(ぎんたゆう)から、腕はいいが変人と名高い若手三味線弾きの兎一郎(といちろう)とコンビを組むように命じられる。
    6月の公演はすぐ目の前。健は渋々ながら、命じられた演目を兎一郎と練習しようとするけども…。

    毎回演目が変わる度に、現代人からしたら、なかなか理解しがたく突拍子もない、時に不条理ですらある行動をとる登場人物たちの気持ちを理解し、なんとか役になりきって語ろうと奮闘する健の姿を、文楽では有名な八つの演目を各章のタイトルとして採用し、演目のあらすじを簡潔に盛り込みながら、巧みに描いています。

    健がたどり着く解釈が正しいのかどうかは私にはわかりませんが、この解釈には納得できるものが多く、おかげで、文楽に馴染みのない層にも楽しめるようになっています。
    そんな健を、なんだかんだで見守る、兎一郎はじめ、みんな一癖も二癖もあるある銀太夫師匠や兄弟子たち。彼らの近すぎでもなく遠すぎでもない適度な距離感は好ましいです。

    若者を主人公にしているせいか、恋愛要素もあります。ただし、これに関しては必要だったのかは微妙なところ。
    演目の登場人物たちの一見不可解な行動の裏に秘められた深い心と、健の悩める心境を重ねるための演出の一つだとはわかるのですが…。
    二度会っただけの若い男が住んでいるラブホテルに押しかけていきなりコトに及んじゃう小学生の子を持つ母親って、魅力的で芯があるどころか、色々な意味で心配ですけど…としか思えなくて…。結局最後まで読んでもそれは変わらず。

    読む前に想像した以上のものは出てこなかった、全体の軽い展開も、ちょっと寂しいです。

    でも、文楽初心者に文楽の世界を垣間見させる仕組みとしては、この軽さ具合がかえってとっつきやすくていいかもしれません。お約束の安定感みたいな感じでしょうか。

    ちなみに、私自身、全く造形がないながら、偶然過去に何度か文楽を劇場に観に行ったことがあるのですが、見事な演目は、まるで酔いしれるように恍惚とした素晴らしい時間が味わえますので、まだ経験したことなくて興味のある方は、一度劇場に足を運ぶことを強くお勧めします。

    特に、太夫と三味線をメインとしたこの小説ではあまり取り上げられていませんでしたが、見事な人形の動きは、本当に官能的で見惚れるほど美しく、一見の価値ありだと思います。

  • 三浦しをん初読み。人物配置は「芽はあるがいまいち決め手に欠ける若手の主人公が、才能豊かだが変人の先輩が師匠の鶴の一声でコンビを組むことになるが、先輩には謎が多くて・・・」というような少女漫画(BL含む)のド定番。というわけで、漫画が文章になった小説、と思って読み始めると、過大な期待をしなくて済むでしょう。
    しかしながら、文楽の描写には鬼気迫るものがあって作者の文楽に対する思い入れの深さが伺える。主人公の恋が、ちょっとあっさりと描かれ過ぎという気がしないでもないが、要するに人間関係の濃密さを描く小説ではないのですな。
    まあ、文楽をめぐるあれやこれやについては、大阪市の前の市長の大英断(!)があったり、個人的に小耳に挟んだ人間国宝周りのウワサを照らし合わせると、そんな簡単なもんやおまへんやろ、という気もするが、そこは娯楽作品ということで。これを読んで文楽に興味持ってもらえたらめっけもんですやん。
    大阪弁に「え?」と思う箇所も無きにしも非ず(主人公以外でも)だが、これは仕方がないですな。
    それにしても、国立文楽劇場って、そんなにお客さん入ってますか?

  • 3.5人形浄瑠璃文楽の話。芸にかける若者の葛藤が面白い。文楽に興味がわく。マチさんがかっこいい。長い年月をかけて培われた文楽で大成するには、長生きしてずっと芸を磨き続けなきゃいけない。健康も大切。

  • 文楽は一度しか観たことがないが、もう一度観たくなった。それでも凄いと感動したが、今ならもっと熱中して、登場人物の気持ちを考えて観られるような気がする 。まぁ、実際に、健の域に到達するには何十年も修行が必要なんだろうから、そんなにうまくいかないんじゃないかと思うが。
    やはり三浦しおんの描く男性同士の関係性(BLにあらず)は凄くよい。そして女性はいつも奔放である。

  • 三浦さんの“お仕事モノ”。
    今回は文楽で大夫を務める健が主人公です。
    文楽の仕組みが読みやすく書かれていて(まあ演目の内容は“知っている前提”でないと、ついていけないと思いますが)、
    読み終わって、「文楽見に行きたい」と思わせてしまうところは、さすがです。
    ただ、健が恋に落ちる過程が唐突というか、理解に苦しむというか・・・真智さんの魅力もよくわからんし、“それが恋!”といわれたら、そうですか・・って感じなのですけどね。
    全体として楽しく読める一冊なのですが、個人的にその恋愛描写が好みではなかったため、-★です。

  • 芸事に対する、強い情熱を、見習いたい。人間って、色んな思いを秘めてて、複雑で、だからこそ人の心って面白い。大切なことを思い出せる本だった。ただ、三浦しをんは多分わたしの好みではないので(正直)星は4で。あっでも、兎一郎兄さんが結婚してなかったら、多分わたしすきになってた…。

  • 再読、やっぱり面白い

  • 面白かった!芸能と芸術は別じゃない。知らない世界を覗けるのは小説の醍醐味。三浦しをん作品は舟を編むでも感じたけど、取材がすごい。細かいところまで逃げない。説明がくどくないけどわかる。わからなくても調べたくなる。健がエヴァみたいにシンクロするシーン、よかった。どんどんはまっていくのもスランプになっていくのもわかる。一緒にテンションの降下に付き合わされて読み終わるまでやきもきしてしまう。

  • 面白い!って言いたいんだけど、ちょっと厳しいな。
    文楽の若手太夫・・・彼の芸に打ち込む姿と恋を描いた作品なんだけど、読み始めて少し後悔・・・。

    そもそも文楽に何の知識も素養もない人間がいきなり読んでも、この小説の良さを100%楽しめない事に気づいてしまった。
    たまにNHKなんかで伝統芸能を放送してるけど、すぐにチャンネルを変えてしまうし、そもそも文楽も能も狂言も区別がついてない人間には、いささか高いハードルだったな。
    各章のタイトルもそれぞれが文楽の有名な演目から取られているんだけど、その演目の内容も知らないんで、なかなか作者の言わんとする意図を計りかねた。さすがに、各演目については、それぞれ簡単に説明されてるけど、あらかじめ知っているのと知らないのとでは、物語に入り込む深度が違うんだよなぁ。
    文楽の用語なんかは、読みながら何となく理解できるんだけどね。

    でも、文楽の世界の人間関係なんかの描き方は、楽しく読める。どの人物も個性的に描かれているし、芸に打ち込む姿なんかは美しく感じる。
    芸と恋に悩む若手太夫・健の躍動感もあり、一息に読ませる推進力のある小説だった。

    ただ、若手とは言え30前後の男が、一目惚れして恋に落ちるのが唐突な気がするなぁ。しかも両思いだし。
    簡単にセックスしちゃうし・・・。
    恋とは切り離して、文楽の世界の愉快な人間関係や芸に打ち込む姿だけを描いたほうが、自分の好みではあるけど、そうすると芸か恋か悩む主人公の姿にならないだろうし・・・。

    どなたかのレビューで、「この本を読む前に同じ作者の『あやつられ文楽観賞』というエッセイを読んでいたほうが楽しめる」って書かれていたけど、そうすれば良かったなぁ。

    ☆3個

    背表紙~
    高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る太夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。以来、義太夫を極めるため、傍からはバカに見えるほどの情熱を傾ける中、ある女性に恋をする。芸か恋か。悩む健は、人を愛することで義太夫の肝をつかんでいく。若手太夫の成長を描く青春小説の傑作。直木賞作家が愛をこめて語ります。

    読後、Youtubeで文楽を観た。観たと言っても、文楽の入門動画のようなものだけど・・・。
    実際に、この目で観劇したくなった!
    さっそく、積読になってる「あやつられ文楽観賞」を読もう・・・。

  • なんかすごく軽くて、これでいいのかな?とも思ったけど、文楽を知らなくても楽しく読めたました。
    実際見たらやっぱりよく分からないかもしれないけど、文楽を見てみたくなります。

  • 楽しく文楽にふれあえた。
    文楽を知りたくなった。
    恋愛もあり少女漫画気分で読める。

  • 文楽を全く知らなくても楽しく読めたが、やっぱり知っていたほうが内容がおもしろくなると思う。
    文楽について知ってからもう1度読みたい。日本の伝統芸能に触れることができる良い作品

  • 164

    2016年では44冊

  • 文楽の話ということも知らず読み始めました。
    用語解説があるわけでもなく話が進むので、知識がないとちょっと楽しめないかな。自分はまったく文楽を知らなかったので。
    興味はあるので、一度観に行きたいと思います。

  • 人形浄瑠璃を観たこともないけど 情景が浮かんできて あぁ観てみたいなぁって思ってしまった

    仕事も恋愛も頑張ってる健 かわいい
    兎一郎さんも クールなのに中は熱い
    銀大夫も砂大夫もみーんな人形浄瑠璃が大好きなんだなぁ 好きなことを思いっきりできるのって幸せだよね

  • 再読。この一冊を大きなきっかけに文楽を見始めて約3年。先週見た「妹背山婦女庭訓」があまりにも素晴らしかったので、また読みたくなった。初読のときよりぐんと知識が増えているためか、全編涙腺を刺激してたまらない。「芸の鬼となる」ことの重さが実にずっしりと受け止められる。見たことのある演目を思い出したり、登場人物と実在の技芸員さんを重ね合わせる楽しみもある。これからも繰り返し読み、読むたびに文楽の深みに沈んでいくだろう。そういう意味で、三浦さん全作品の中で不動の一位。
    『一瞬の風になれ』でスポーツ小説の波にのまれていたにもかかわらず、次に手に取ったのはこれ。努力したからといって成し遂げられるとは限らない。しかし努力しなければ成し遂げることはできない。・・・そういうひたむきさを読みたかったんだ、と最後に気がついた。

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仏果を得ず (双葉文庫)の作品紹介

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。以来、義太夫を極めるため、傍からはバカに見えるほどの情熱を傾ける中、ある女性に恋をする。芸か恋か。悩む健は、人を愛することで義太夫の肝をつかんでいく-。若手大夫の成長を描く青春小説の傑作。

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