森に眠る魚 (双葉文庫)

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著者 : 角田光代
  • 双葉社 (2011年11月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575514643

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森に眠る魚 (双葉文庫)の感想・レビュー・書評

  • いやあ恐ろしくも惹かれる本を読んでしまった。
    ママ友バトルとかそんななま易しいものじゃなく、母親の悲壮感ただよう作品でした。

    以下、脳内キャスティング。映像化希望。
    かおり→長谷川京子!!
    瞳→尾野真千子(きっと名前を無くした~の印象)
    容子→安藤さくら、かなぁ。
    繭子→臼田あさ美。
    千花→ショートカットで社交性のある美人…辺見えみり、ホラン千秋(砂の塔だね)とか。

  • 前半までは5人のママ友達がそれぞれの個性はあるものの
    分け隔てなく楽しく過ごしているかのように見えて
    一瞬羨ましい関係のようにも思えました。
    ところがある一人の男の子の小学校受験をきっかけに
    それまで関心のなかったママ友達に異変が起き始める。
    そして受験だけでなく一人が妊娠したことによっても異変が起きはじめ
    徐々にグループ内の関係が崩れはじめます。
    楽しいママ友がいっぺんにして互いに比較したり、探り合ったり、
    憎しみあったりしてここまでも関係が崩壊していくのかと
    思ってしまいました。
    互いに比較して嫉妬の塊になっていき、
    しまいには自分で自分を苦しめてしまっている状態になり
    後半部分でのお祭りに行く女性の怪しい行動には狂気を感じ、
    女性の心理描写があまりにも鬼気迫る思いがして
    読んでいて苦しかったです。

    女性は物心ついた時から男性にはない独特の世界があり、
    それは学生時代だけのことだと思っていましたが、
    大人になってもいつの世代になっても抜けることはなく、
    それによって人間関係が難しいと思わざるおえなくなってしまいます。
    この中のママ友達も学生の時に苦い経験があるからこそ、
    また同じような経験はしたくないからそこそこの付き合いをと
    思っていたと思っていましたが、結局はまた同じようなことを
    繰り返されてしまったというのはやりきれなさを感じます。
    他人と比べると人は不要は不幸を背負いこむ。
    人は人、自分は自分、その線引きをしっかりさせて
    日々を送りたいと思っていても
    ママ友となると自分だけではなく子供を交えての交際となると
    難しいのだなと思いました。

    角田さんは以前の作品でも女性の心理描写やママ友達の会話が
    とても細かく表現されていて、特に今回も会話の部分では
    とてもリアルでまるでどこかの立場端でも聞いているかのような
    リアル感で吸い込まれました。

    登場人物のどの女性もそれぞれの過去に辛い過去があったり、
    今もなお人には言いたくても言えない悩みがあったりしても、
    ママ友の前に出ると明るく気丈に逞しくふるまってしまい
    それが余計にいらないトラブルの火種になってしまうのかとも思ったりしました。
    誰が悪いとかそうゆうことではなく、
    とにかく人と比べることでこんなにも苦しく辛くなってしまう
    人間関係というのは嫌だなと思っていまいました。

    核家族で少子化という昨今で同じ年頃の子どもを持つ主婦は
    同じような境遇の人と出逢えたらどれだけ心強いものかと思います。
    けれどせっかくのママ友も些細な事からどこかボタンを掛け違いで
    こんなドロドロとした人間関係になってしまって、
    親同士だけでなく子供まで嫌な思いをさせてしまうのは残念なことだと思います。

    私は子供がいないのでママ友付き合いという経験が無いですが、
    時にはそんな関係が羨ましくも思ったりもしましたが、
    このような事に巻き込まれしまうとしたら
    そんな経験をしなくて良かったのかなとも思えたり、
    女性の独特な世界感を改めて難しいなと思わされてしまいました。
    けれど自分の価値観と合ったり心地良い人と出会えることも
    あると思うので、そのような場合にはママ友という枠を超えて
    人生の友になれるかと思います。

    読みやすく現代の女性の心を鷲掴みしていて
    女性の日頃に対する本音も細かく描かれているかと思います。
    女性の心の深い闇を知るには読み応えがありお勧めな作品かと思います。

  • だんだん狂気に侵されていくママ友の世界。最初は仲良く微笑ましかったのに、ちょっとしたことがきっかけで人を疑うようになったり、疎ましくなったり、勝手に寂しくなったり…ママ友じゃなくても女が狭いところで集まっているとこういう現象起こるよねーと、どの人物の不幸も少しずつ共感できるのが何よりも怖い…続きが気になって一気に読んでしまいました。

  • ママ友さん。一対一で、価値観や、経済観念が似てたり、気の合うママ友さんは一緒にいてとても楽しい人はいる。
    でも、グループになったり、PTAでの集まりとなってくると、価値観も経済観念もバラバラ。
    中には宗教の勧誘、マルチ商法目的で近づいてくる人もいたなぁ。

    詮索、誤解、嫉妬、比較、敵視…etc 重なり合って複雑になって結局やっぱりバラバラ。

    中にはこの小説みたいにとんでもなく怖い方向へ精神的にも病んでしまってるママもいるだろう。

    ほんと、些細な事が大きなズレになっていく。各々の、勝手な色眼鏡のせいで。


    どんな考え持ってるかとか、はじめ全然わからんし、常識ある人でもその時々の環境で意識していなかった悪の部分が表れて、考えが変化していく事もある。

    子どもに危害加えられたら何の為のママ友なのかたまったもんじゃない。

  • もっとヒリヒリすると思った

  • 数年後これを読んだら発狂しそう笑

  • 同じ母親として、程度の差こそあれ、理解できる感情があって、怖かった。ここまで膨らむかどうか、は何の違いがあるからなのだろう。自分もこの一線を越える可能性があると思うと鳥肌がたつ。解説にあった事件のことは、私は記憶にない。

  • 母親同士の心の探り合いみたいなのがぎっしり詰まってる作品。最初はいい関係だったのがだんだん悪くなっていく様子がこわい。読み終わったあと、どよーんとした気分になる。

  • なんかあんまり知りたくない様な内容で、やめてしまいました。

  • なるほど、森に眠る魚かー

  • 小学校お受験を舞台に5人のママ友たちの心の声。怖い、まあ怖いこと。実際にグロい描写がある訳ではない。でも怖い。呼吸が詰まる。じわじわ来る怖さ。私自身当時を振り返るとあゝなんか分かるぞ、こんな母親おるおるって感じでさらに恐怖を覚える。でも私の様なオッさんよりこれを読んでズキュンとくるのはやはり母親だろう。
    所詮赤の他人、同級生でも幼馴染みでもない、同じ趣味の集まりでもない、育児を通して知り合っただけの所謂ママ友。そりゃあ、性格、価値観なんぞは先ず合うわけがないわな。ただ生活水準が近いママ同士の方がトラブルが少ないんじゃないかと私の経験則。絶対当たってるはず。異論は認めない。

  • 身につまされました。確かに子供が就園前から就学前の3年間ほどてママたちとのお付き合い、濃かったなー。楽しいこともたくさんあったけど価値観の違いに悩んだり幼いわが子のいいところを見ないでお友達と無意識に較べてしまって悩むなんてことあったなー。

  • SNSで、「ママ友のことを◯◯ちゃんママと呼ぶのは、子供の友達の親だから仲良くしているのだ、と予防線を張っているから」だと読んだことがある。この本ではそれがさらに身にしみた。

    自分の子供が可愛いのは、わかる。
    受験が、子供の未来のために必要だと考えるのもわかる。
    登場する5人の母親とは違う、私は違う母親になるのだ!と思いながら読んだけど…そうかな?
    親しみが憎しみに転じるなんてことざらにある。依存になり、憎しみになり…子供同士の関係がある以上、簡単に距離を置いたり離れたりできない親の関係の息苦しさを感じた。

    人を妬んだり羨んだりする気持ちの描写が生々しく、読んでいてかなりしんどかった。

  • 私にも子供がいるので、ここまで親密なママ友さんはいません。
    とはいえ、飲みに行ったりするママ友さんもいて、すごく楽しいお付き合いをしています。

    友人から何度かママ友さんの悩みを聞いた事がありますが、親しくし過ぎると色々あるだろうし、程よい距離感は必要かな…と、私は思います。
    ママ友だけじゃなく夫婦でも、親子でも、自分とは別の人間なのだから考え方が違うのは当然のこと。

    この本を読んでママ友って怖いと思われなければよいのですが…。

    本の内容はすごく引き込まれる内容で、とても良かったです。

  • 私自身ママ友と呼べるような人はいないまま子供が大きくなり、
    今更親しくなる人は出来ないと思う。
    会えば何となく立ち話をして笑って話せる人はいるけれど、
    あくまでその場限りの付き合いしかしていない。
    子供同士が遊ぶことはあっても、家族ぐるみでは出かけない。
    学校以外で、遊ぶことも一切ない。
    気が楽ではあるけれど、文中、一生の友達になれそうだと感じる4人を
    ほんの少し、羨ましく感じた。

    でもそれがちょっとしたことから段々歪み始めると、
    やっぱりママ友なんていなくてよかった・・・と思う。
    実際私は卑しい人間で、
    自分の子よりも優秀だったら妬ましくなるだろうし、
    自分の子の方が優秀だったら得意気になってしまうだろう。
    純粋な友情は築けそうにない。

    この小説を3~4年前に読まなくて良かった。
    今なら過ぎ去った過去のこととして読めるけれど、
    当時の私はこの物語に入り込んだようになったかもしれない。
    鼻息荒く、お受験したいと言い出しかねない。
    もしそうだとしたら、
    私は一体5人の中の誰のようになるのだろう。

  • 女性特有のもがきなのだろうか。

    「仲良くしたい」という透明な気持ちが気が付けば「独占したい」と濁っていき、
    「良き母でありたい」という透明な気持ちが気が付けば「子を進学校へ入れたい」と濁っていき、
    「豊かな暮らしがしたい」という透明な気持ちが気が付けば「あれもこれも手に入れたい」と身分不相応に濁っていき、

    幸せになりたいという純粋な願いが、
    妬み嫉みや恨みつらみに変わっていってしまう。

    私の幸せとあの人の幸せは違っていて、
    私の幸せとこの子の幸せは違っていて、
    その当たり前のことに想いが至らずに他人にコントロールされて他人をコントロールしようとしてしまう。

    自分は自分だけを操れればあいのに。

    息苦しい生き方をしてしまうのは、同じだからなのだろうか。

  • 都内に住んでる主婦のいろんな生き方や考え方を覗ける本。
    私は子供がいないから、いる人の気持ちはわからないけど、世間体を気にして〇〇さんが〇〇幼稚園に行くから、お受験するから、〇〇塾に行くから、とかって一生懸命になる母親って疲れるんじゃないかなと。
    ママ友も本音同士の付き合いじゃなくてうわべだけの付き合いで、自分だったら絶対疲れるだろなぁと。
    子供ができたら、勉強はある程度頑張ってほしいとは思うけど、子供がやりたいことを優先させたいなぁと。
    あとは世間体ばかり気にして子供や家族のことを考えれなくなってしまったり、自分の考えだけで突き進んでしまったり、そんな人にはなりたくないなぁと思った。

  • サクサクと面白く読めた。誰にでもある負の感情をうまく描いていて、所々ずきっとくる。子供が小さい頃は、ここまでではないにしても同じような事はあったかな。これを読んで子供を産む女性が減らない事を祈る。

  • 何か読んでいて恐ろしくなった。実際にこんなことがあるのだろうかと思わずにいられない。私はまだ独り者なので子育ての経験はないけど、ある意味家族が嫌いになる。

    こんなに世の中の主婦は大変なんだなあとつくづく感心した。内容はいわゆるママ友の話である。幼稚園に通う同世代の子供を持つ5人母親が偶然知り合いになり、ママ友付合いが始まるのだが、次第に小学校受験とか子供の教育方針とかが絡んできてお互いに疑心暗鬼となり、次第にいがみ合いが始まっていき、最後には自分自身が過食症とかになり、ママ友同士ねたみやさげすみが起きるようになる。

    結局、子育ての問題、夫婦の問題、親子の問題、等々いろんな事が重なり合い、今まで、普通に付き合ってきたママ友が次第に離れていくというお話。解決策とかは書いてないが、こんなにも重く深いテーマはないのではないかと思った。

  • 途中読むんじゃなかったと若干後悔しつつも読み終えた。つまらないというわけではなく、やりきれないのです。偶然知り合った5人のママ友たち。薄暗さが見え隠れしつつも、表面上は親しくなっていく。しかし、子どもたちのお受験をきっかけに険悪な様相を呈する。相手に対する心理的駆け引き、表裏の顔、深い深い森の奥に迷い込み、抜け出すことができなくなる。実際にあったお受験殺人事件を下敷きにしているだけに、妙な生々しさが感じられる。

  • 心が崩れるのは、一瞬で、危険をはらんでる

  • 2016/12/25
    女のこういう嫉妬とか人と比べちゃうところとか、本当に嫌だ。
    でも自分にもこういう部分があることも認めざるを得ないと思う。
    私はこんなお母さんにならないように気をつけよう。

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森に眠る魚 (双葉文庫)の作品紹介

東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通して心をかよわせるが、いつしかその関係性は変容していた。-あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎ合い、それぞれが追いつめられてゆく。凄みある筆致で描きだした、現代に生きる母親たちの深い孤独と痛み。渾身の長編母子小説。

森に眠る魚 (双葉文庫)の単行本

森に眠る魚 (双葉文庫)のKindle版

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