ぼくたちは大人になる (双葉文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575514803

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  • 勉強もスポーツもできる医学部希望の高校三年生・達大。顔もいいので、女子高生たちの密かな憧れでもある彼だが、性格はかなり屈折している。正義感が尖り過ぎていて、その言動が周囲を傷つけるのだ。18歳の少年が、本当の大人になる前の挫折と揺れる心、そして新たな出発を描く青春小説。
    人間の価値は、いかに他人との違いを見出だせるかである。本当の大人はそれを組織の中で活用するが、子供の場合、自分の利益にしか使えない。協調できず挫折することもあるが、それも大人の階段の一歩である。

  • まっすぐではなく、屈折した高3男子の成長物語。頭がよく、顔もよく、スポーツもできるけど、人間関係に不器用な達大が不器用なりに人と関わっていくのがリアルでよかった。

  • 最初は、重い本だとの印象が強かったのですが、終わりにかけてスピード感が出てきて本当に読んで良かったと思わせる一冊です、

  • 両親が離婚し母親と暮らす高校3年男子の1年を描いた青春小説。ただの爽やか物語でなく屈折して不安定なこの時期の男子の心情をリアルに描いていて共感する事がたくさん。主人公が成長するエピソードもユニークだし良かった。

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著者プロフィール

1965年、東京生まれ・茅ヶ崎育ち。北海道大学法学部出身。在学中は恵迪寮で生活し、現在は埼玉県志木市で暮らす。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞。2002年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。2011年『おれのおばさん』で第26回坪田譲治文学賞受賞。

「2021年 『満天の花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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