ヒトリシズカ (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 6024
感想 : 617
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575514933

作品紹介・あらすじ

木を見て森を見ず――。細部に注意しすぎ、肝心の全体を見失うことのたとえで、事件捜査において、最も避けなければならないことである。この小説に登場する刑事は皆、これを徹底し犯人を逮捕していく。だが、彼らは気づかなかった。その森が想像以上に大きく深いということに……。5つの殺人事件。果たして刑事は真実をみたのか?

『ストロベリーナイト』『ジウ』の著者、誉田哲也の連作刑事小説が文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • ヒトリシズカと言う植物と表紙からの印象は、薄暗いところで咲く淋しい花。その印象の通り、作品は全体に寂しさが漂う。
    殺人事件や死亡事故の背景に一人の女性有り。法を冒しているような、そうで無いような不思議な情景。犯人の手助けのような、直接手を下したようにも。最後は悲しい結末を迎えるが、戸籍を消してまでの行動は本当の父親を知ったからなのだろうか?

  • バラバラな殺人事件がパズルのように繋がっていく構成が面白かった!
    育った環境と大人が悪いのだけれど、それを踏まえても巧妙で残酷と思い読み進めると...終盤で明かされる素顔。
    読後題名を見ると切ないな。

    • 1Q84O1さん
      みーわさんは武士道ファンですか^_^
      あのシリーズ良いですよね!
      グロいものから青春ものまで書ける誉田さんですね
      みーわさんは武士道ファンですか^_^
      あのシリーズ良いですよね!
      グロいものから青春ものまで書ける誉田さんですね
      2024/02/02
    • みーわさん
      そうですよね!
      グロすぎて途中で断念した作品も(笑)
      そうですよね!
      グロすぎて途中で断念した作品も(笑)
      2024/02/02
    • 1Q84O1さん
      私はグロさの誉田さんから入ったので武士道シリーズは眩しすぎましたね!w
      どちらの誉田さんも好きですけどね(≧▽≦)
      私はグロさの誉田さんから入ったので武士道シリーズは眩しすぎましたね!w
      どちらの誉田さんも好きですけどね(≧▽≦)
      2024/02/02
  • 女はいつでも大人になれる
    つくづくそう感じる事を再認識させられる内容だった。先にカンボジアの少女が売春宿に売られ、その後今度はそんな少女らを救うボランティア活動に営む人の本を読んでも思ったが男は心の底からクズだなぁと感じずにはいられない。誉田さんは癖のある登場人物を描かせたら天才だなぁ。
    グイグイ引き寄せられて一気読み出来ました。

  • 連作短編集でした。
    タイトルに惹かれつつ読んでいると1人の女性が関わってくる。それが最後のタイトル独静加にて結びつきます。
    結局なんだかわからないまま終わった感じですが、女性は謎めいているなぁと感じました。

    見えそうで見えない。手が届きそうで届かない。時と場所、いずれも違うところで起きる五つの殺人事件。その背後にちらつく女の影。追う警察の手をすり抜ける女は幻なのか。いまもっとも旬な著者の連作ミステリー。

  • 短編集的な長編小説に圧巻。さすが誉田さん‼︎
    面白かった。
    幼い少女の中の大人の部分に暗く闇を感じ、なんとも興味深い。
    暴力をコントロールする。逞しい女性だ。

  • ヒトリシズカ。独静加。
    とある悪女の連作集です。
    暗躍する姿がなんかもう強い。かっこよさすら感じるわ。
    彼女をここまで突き動かすもの、作中に出てきた目には目を暴力には暴力を。なんでしょうね。
    しかし警察官の義父がいながら、なかなかここまで振り切った価値観と行動力すげえな。
    読み物として面白く、あっという間に読んじゃいました。



    @手持ち本

  • 面白かった。

    最後の最後"ヒトリシズカ"で、いっきに物語が進んでいく場面は読み進めずにはいられなかった。

    ただ、自分としては、
    もう少しシズカのサイコパスな部分を広げて欲しかったです。
    年齢を重ねて落ち着いたのかもしれないけど、そこにいくまでの話がもう少しあれば受け入れられたかもしれません。

    あとは、何故、幼いシズカがあそこまでサイコパスな考えをもち行動していったか、という内容が欲しかったです。

  • 大人の作り出す悪影響、未成年の犯罪、警察官も見逃す犯人像が増えている。未成年だから犯罪は、嘘は付かないという思い込みが事件を複雑化させ、冤罪となる。この小説でも子供なりの犯行動機があるということだ。結局、大人(親)が作った犯罪のキッカケが子供の心に悪影響(生活環境)を残すという事。大人は子供の前での暴言、暴力行為はできる限り慎むべきだろうが、TV・SNSなど外からの悪益情報はもはや止めれないのが現状だ。それと中学生女子でも化粧を施すことで一人前の大人になりきる事ができ、生活保護無しに生き抜くことが可能な世の中、それを思うだけで寂しく、侘しく、恐ろしい。

  • 誉田さんの「ヒトリシズカ」です。

    暗い話です。でも潔い感じがします。女性ならではの強さなのか。

     読み終えてから、「シズカ」と言う主人公の視点が無い事に気が付いた。全てのシーンにおいて、周囲の関わる人達の視点のみで形成されている、静香と言う女性。コレが余計にミステリアスにしています。読者も、静香の本当の心理を推理するしかありません。
     東野さんの「白夜行」のシリーズと同じ手法です。

    いやー、読んでてドキドキしました。

    東野圭吾、伊坂幸太郎、有川浩。この3人に並んでも、全く劣らない誉田哲也。
    ジウ、姫川、武士道も読んだ。次は何読もうか・・・

  • 警察官の話の短編集かと思っていたら、一貫して一人の女性が関係する話だった。
    様々な事件が起こり、それに関わる冷徹な女性(最初は少女か)。最終話でその結末が解る。結局、静加は幸せになりたかったのか、幸せにしたかったのか、復讐したかったのか、掻き乱したかったのか…
    実際こんな少女が世の中にいたら救われないなと思う。物語の中だけに存在する人物であって欲しい。あまりにも切ない人生だから。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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