奇跡の人 The Miracle Worker (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
4.12
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本棚登録 : 5009
感想 : 355
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575520712

感想・レビュー・書評

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  • これはまた毛色の違った話。
    まさしく日本版ヘレンケラー。
    子供の頃 ヘレンケラーを読んで すごく引き込まれて何度も読み返した記憶が。
    でも この本はなかなか読み進められず。
    途中から ちょっと辛かったかも。
    何でだろ。
    瞽女のキワがいなくては この子の成長はなかっただろうケド 以前 実際に角付けしてた瞽女の方の実話をひとつふたつ読んだことがあるので この話に出てきた旅芸人の人たちがあまり現実味なく なんとなくファンタジーを読んでいるような気に…。

  • 大好きな作家なんだけど、なぜかのめり込めない本がある。この本もそうだった。
    これは音楽でいうところのカバーになるのだろうか。オマージュ?焼き直し?主人公と先生の名前をほぼそのまま持ってきているから、大概の読者にはなんの話だか想像できる。

    これは面白いのか?
    感動に値する物語なのか。
    読みながらずっとオリジナル(と呼ぶのは正しくないのかもしれない)との違いにばかり気が取られて、のめり込むことも感動することもできなかった。
    ただ、途中出てくるキワの存在が、そして彼女が事情を察して自ら姿を消すという、全くもって子どもらしくない行動が、最後まで妙に印象に残った。

    人々の心を打つ津軽三味線。
    思わず胸が熱くなり、涙が溢れてしまうほどの音色。
    是非この耳と心で聴いてみたい。

  • 青森旅行のお供に手に入れたが、
    旅の間にはたどり着けず、終わってから読んだ。

    弘前に滞在しながら読むととても臨場感あるんだろうなと、思いました。
    旅のお供におすすめ。

    内容はヘレン・ケラーとサリヴァン先生のお話の日本リメイクだが、
    それを知っているのに、それを忘れるくらい世界観が作り込まれている。
    夢中で読んだ。

    だけど、ちょっとだけ、尻切れトンボ感。
    これはもっとこの物語の続きを読んでいたい、と言う意味。
    みずのくだりももっとじっくりみたかったなぁ。

  • これを読むなら、本家「ヘレンケラー」を読んだ方がよかったかな。 舞台の青森は大好きな土地なのですが..... すみません。

  • 2.7

  • 好んでよく読む作家さんだが、ジャンルが違うからか全くはまらなかった。
    キワがれんと別れた後どのように過ごし、重要無形文化財に指定される程の三味線の腕を磨いていったのかも書かれていればヘレンケラーとは別の物語として読めたかもしれない。

  • 盲目で耳が聞こえず話すことのできない三重苦の少女れんと、彼女の教育係になった去場安(さりば あん)のお話。

    言わずと知れたヘレン・ケラーの物語ですが、舞台を日本、津軽へと移したフィクションです。
    本書ではヘレンの物語には登場しなかった、れんの友達になる少女も登場して「師弟関係」だけでなく「交友関係」も描かれています。

    あとがきにはちょっとしたネタバレがあるので読後に読むことをお勧めしますが、このあとがきが良いので一度は読んだ方がいいです。
    「この舞台を何故、津軽にしたのか?」ということが描かれています。

    その理由については面白いなと感じましたし、全体的には文体も読み易く、面白い本に入ると感じました。
    しかし、時々ドラマチックになりすぎるというか、お涙頂戴とまでは言わないのですが、教師・安の劇っぽい心の声というのが描写されていて、そこがアメリカ留学帰りの女性とはいえ、舞台から浮いているのが個人的にはとても気になりました。
    最後のあたりなどはちょっと精神的にもすごいことになっていて、あのまま丸く収まって良かったなと(フィクションながら)思うばかりでした。

    青森の文化については知らないことがまだまだ沢山あるということを教えてもらいましたし、この本に出合えてよかったなと思っています。

  • 2018.11.21.読了
    去場 安
    介良 れん
    による日本版ヘレンケラー奇跡の人。
    ストーリーに変化はないので、ストーリーを楽しみたい方には不向き。
    れんとその友達キワとの姿が目に浮かぶ可愛らしさ。

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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