危険な思想家 (双葉文庫 く 6-9)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575711776

作品紹介・あらすじ

狂なるは進取(『論語』小路篇)。「狂」にこそ進取の気風が満ちている。進歩も革新も淀んだ安全な思想に堕した今、進取の「狂」が、危険な思想が求められているのだ。「人権いい子」たちが操る人権真理教のマインドコントロールから目覚めよと説く、危険な魅力満載、著者渾身の最新評論。

感想・レビュー・書評

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  • 氏お得意の戦後民主主義&戦後民主主義者批判の本。自分みたいに、「ゴー宣」経由で呉智英に興味を持ったという人は、まず本書から読むのもいいかもしれない。
    揚げ足とりが一つの芸になっているのなんて著者ぐらいのものだろう。オウムと絡めた「人権真理教」なんていうネーミングセンスからしてカッコよすぎる。


    300円。

  • 読み終わった。今回もあいも変わらず難しいかった。けれどもだんだんと分かってきたことは人権イデオロギーへの批判というものが一つ呉先生の思想としてあるということは分かった。し、なるほどと納得できる言説もあった。でもまだ分からないことだらけ。しばらくは受け売りに次ぐ受け売りになるとは思うがなぜ惹かれるのか分からないが、(おそらく強い物言いに惹かれてる節はあるのかもしれないが)もっともっと知識を蓄えて自分で判断できるようになりたいと思う。また他の著作読もう。

  • オウム真理教事件などを題材に、現在の人権至上主義のおかしさに少しの疑問も持たない思想界を批判した本。

    著者のあまりにラディカルにすぎる立場には、全面的に賛同するのにやや躊躇を覚えるのも事実ですが、ダブル・スタンダードが平気でまかり通っている現状には、確かに問題が多いように思います。

  •  あぁ〜、そう言えばそうだな、と思うところが多かったです。何でもかんでも、言葉尻だけとらえて、ヤバそうだから使わない、という風潮はあります。
     ただ、きたみのるさんの作品とかは、『本の窓』で嵐山光三郎さんが内容を詳しく取り上げているので、そういった流れもできているのかな、と思います。

  • 人によったらどうでもいいし揚げ足ばっかとってるんじゃねぇよと思う
    厨二的な感じもあるけど切れ味はありますねやっぱり

  • 現代の民主主義の持つ欺瞞を非常にわかりやすく解説している。
    特に、オウム事件・阪神淡路大震災の例をとった記述が多く、改めて1995年という年は思想上のターニングポイントだったと認識しました。
    1995年の、平和ぼけした日本人への冷や水が戦後をリードしていたリベラリストの無力さを露呈した形になったのではないかと。
    この本では、民主主義のもつ窮屈さ・ご都合主義や人権主義者の妄信・自己矛盾をあますことなく言及。
    ただ、大東亜戦争中の日本の記述に関しては、???って感じですが、戦後の民主主義に対する批判は瞠目するものがある。
    言論界の名著であること間違いなし!

  • まっとうな内容。考えた上での正論。
    たぶんこれを日頃から全力で貫かれると周りはしんどいのかもわからへんけど。
    そこまでしなくても生きてけるんかもしれん。
    でもそこまでしないとやっぱり違うよね。

  • 人権は絶対的な真理ではなく、イデオロギーの一つにすぎない

  • 双葉文庫に感激

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著者プロフィール

評論家。1946年生まれ。愛知県出身。早稲田大学法学部卒業。評論の対象は、社会、文化、言葉、マンガなど。日本マンガ学会発足時から十四年間理事を務めた(そのうち会長を四期)。東京理科大学、愛知県立大学などで非常勤講師を務めた。著作に『封建主義 その論理と情熱』『読書家の新技術』『大衆食堂の人々』『現代マンガの全体像』『マンガ狂につける薬』『危険な思想家』『犬儒派だもの』『現代人の論語』『吉本隆明という共同幻想』『つぎはぎ仏教入門』『真実の名古屋論』『日本衆愚社会』ほか他数。

「2021年 『死と向き合う言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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