あやつられ文楽鑑賞 (双葉文庫)

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著者 : 三浦しをん
  • 双葉社 (2011年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575713831

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三浦 しをん
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あやつられ文楽鑑賞 (双葉文庫)の感想・レビュー・書評

  • フォローさせていただいているレビュアーさんの『仏果を得ず』のレビューを読んで
    「読みたい!」と勇んで本屋さんに行ったものの、置いておらず。
    せめてもと、こちらの本を購入。


    「文楽は三業から成る」とはよく言ったもので、実際に観劇に行くと、
    舞台で演じている華麗なお人形と人形さんの動きには当然ながら見惚れるし、
    三味線を習っていたこともあり、三味線さんの繊細であったり勇壮であったりの
    撥さばきや糸をはじく指が気になるし、
    好きな大夫さんが顔芸といえるほど(←失礼な言い草ですが、褒めてます)の
    熱演タイプなので目が離せないしー!!!
    と、あっちもこっちも観たくなるわたしはどこを観ればいいのか、毎回悩む。
    本書を読めば観劇のポイントが絞れるかも?などというムシのよい期待をしたのだけれど、
    むしろ注目したい箇所・観たい箇所が増えたという(笑)

    最初のほうに書かれている、舞台に出るときの「おねがいします」の挨拶の意味が、
    燕二郎さん改め燕三さん襲名公演の終章を読むと、さらにじんわりと胸に染みる。
    十四章の咲大夫さんの不思議なめぐりあわせのなかで『咲大夫』さんになったお話は
    文楽の神様、って本当にいるのかもしれないと思わせてくれる。

    しをんさんの読みやすい文体・わかりやすい解説はもちろんのことながら、
    文楽への溢れまくる愛で楽しく読める一冊。

  • 先日読み終えた『仏果を得ず』に影響を受けて
    同時期に文庫化されたこちらも読んでみました。

    『仏果を得ず』と同様文楽を取り扱っている作品ではありますが、
    こちらは三浦しをんさんの文楽に対するエッセイ本になっています。

    『仏果を得ず』に負けず劣らず楽しくサクサク読むことができました。
    何が楽しかったかというと、三浦さんの文楽に対する熱意!!
    「好き好き、だーいすき!」という気持ちが各章で綴られていて、
    影響されやすい私は「文楽観たい!!」ムード一色になってしまいました。笑

    ド素人の私でも「文楽とは何ぞや」ということを知ることができ、
    且つ「文楽のこんなところが楽しい!」と言う魅力が伝わってきます。
    『仏果を得ず』でも取り扱われた演目が多く、(ほとんど被っているかな?)
    作品のもっと細かいあらすじや裏側、作者・演者の意図が
    噛み砕かれた文章によって紹介されているので、
    敷居が高いと思われがちな「伝統芸能」もかなり身近に感じることが出来ます。

    作品中にとある三味線さんのエピソードが紹介されているのですが、
    そのエピソードの引用元となった作品(『文楽のこころを語る』竹本住大夫さん著)を
    早速読んでいる私。。。もう充分に影響されています(^^)

  • 文庫になったので3回目。
    いやぁ、何度読んでも笑っちゃうんですよねw

    今回は文楽の世界で使われている「うつりがいい」「うつりが悪い」という言葉が印象に残りました。
    例えば、料理と器が合っていなかったら「うつりが悪い」というそうです。
    調和がとれているか、求められることに自分の中身やレベルが追い付いているか。
    ついつい、見栄をはって我が身に不釣り合いなものを無理にもってみたくなるときもあるのですが、そこで一度冷静になって自分を見つめてみます。
    はたして「うつりがいい」のかどうか。
    身の丈に合ったものをもちながらも、今の自分に満足せず、成長していきたいものだなぁ、と思うのでした。

    この本との出会いは、私に初めて文楽の舞台を観るきっかけを作ってくれました。
    今後も本書片手に文楽劇場に足を運びたいと思います。

    文庫版あとがきまでも貫かれる、しをんちゃんの三好松洛への愛がひしひしと伝わってきました。
    あ、もちろん文楽に対する愛も伝わってきますよ!

  • 橋本治「浄瑠璃を読もう」を読んだり、小川洋子さんのFMで番組で冥途の飛脚を取り上げていたので、人形浄瑠璃に興味を持った。
    入門ガイドのつもりで手を出す。まほろ町シリーズのハードボイルドさは何処へやら、しをんさんはミーハーっぽく、キャーキャー楽しく文楽を語る。

    義太夫を語る太夫、三味線を弾く三味線、人形を操る人形の三業から成ると説明があり、わけても登場人物の台詞、心情、背景を語る太夫が中心とのこと。観客も人形を鑑賞するだけじゃなく、太夫の語りや三味線の技に目が行ったりとのこと。成程ねえ。
    ストーリーがトンデモだとか、勘平、お前それでいいのかとか、大星がキライだとか、普通のガイド本にあり得ない記述。そうか、そんなこと云っちゃっていいんだ。

    12章。「女殺油地獄」。動機のわからなさ。近松門左衛門(著者はもんもんと綽名ををつけている)が怖い。しおんさんの作家の目が怖い。
    14章。咲太夫さんへのインタビューが面白い。これを読むだけでも価値があると思う。

    イラスト、挿絵は漫画家の勝田文さん。この人の作品は読んだことある。ご自身の漫画の時より丁寧な絵と云ったら失礼か。かなりの文楽好きではとお見受けする。

    僕は数か月前から単身大阪住まい。先日、旅行の列車内でこの本を読んでいた。夜遅く新大阪駅に戻ってきたら静御前のお人形とバッタリ。ドキッとした。
    著者の「仏果を得ず」を読み、国立文楽劇場にも行こうと思っている。

  • 文楽を見に行くと言ったら、娘が進めてくれた本。
    文楽鑑賞にも役立ったが、何より、三浦しをんさんへの印象がガラリと変わった。今まで何冊か読んでいるが、これからはますます傾倒してしまいそう。

  • 「仏果を得ず」の主人公健の、文楽に対する気持ちはほぼしをんさんの気持ちなんだなと思った。特に、演目の解釈について持つ疑問はそのまんましをんさんが持っている疑問だったので、微笑ましかった。
    倫理観や価値観は、おそらく現代の若い人が思っている以上に違っていると思う。今の価値観で判断するから理解に苦しむのであろうし、若いしをんさんならではの懐疑というのもあるように思われる。
    特に心中物に対する解釈とか(笑)。

    なんにしても、古典芸能に対する熱い思いがひしひしと伝わってきて楽しい。
    もしかしたら、実際に見るよりもこれを読んでいる方がよくわかって面白いかもしれないとすら思う。
    都会に住んでいる人や身軽な人ならともかく、そうおいそれとチケットを取って歌舞伎だの文楽だのを見に行けるものではないんだよなあ……。
    しをんさんの文章を読んで、脳内再生している方が幸せかもしれない。

  • 「仏果を得ず」を読む
       ↓
    「あやつられ~」を買う
       ↓
    文楽を見に行っちゃう
       ↓
    「あやつられ~」を読む←イマココ

    初文楽、面白かったー!意外と敷居が高くない!文楽初心者にも易しい一冊。

  • すごーくすごーく面白かった!文楽がそれほどツッコミどころ満載だなんて知らなかった!文楽の魅力がすっごく伝わってきた!しをんさんのミーハーっぷりもかわいい♪絶対文楽観に行くゾ!しをんさんありがとう!

  • 三浦しをんの文楽ものも、エッセイなら楽しく読める。この人はほんとに文楽が好きなのだ。
    特に文楽のタイトル解説は読みごたえがあった。そこはさすがプロの小説家、背景や人物描写の解釈が深くユニークだ。太夫や三味線、人形遣いなど、観客として見ていると伝統芸術の高みで手が届かないイメージだが、三浦氏のインタビューからは人間らしい声を身近に聞けるのが良い。こうやって「仏果を得ず」で等身大の彼らを描いたのだなと思う。
    人気作家が文楽を紹介することで、「試しに私も行ってみよう」と思うファンが出てくるかもしれないので、どんどん書いてくれるといい。本業の小説以外でね(笑)

  • 『仏果を得ず』を読んだときに、ついでに読もうか迷って、結局そのままにしてたのを今更。エッセイではなく取材ルポ中心なのでなので、通常のエッセイよりは笑いの要素は控えめでしたが、文楽自体についてはとても勉強になりました。三味線さんや太夫さんへのインタビューになると、筆者の緊張がこちらにも伝わってきて若干そわそわしてしまうのだけれど、「仮名手本忠臣蔵」や「女殺油地獄」などの詳細な解説になると筆者の本領発揮。登場人物への鋭いツッコミが流石です。

  • 文楽が人形浄瑠璃のことで、人形浄瑠璃は大きなお人形を操る芸能で語りは大夫さんがやると、まずはそこから。全く知識がなかったのですが、三浦さんの語りは分かりやすくてすらすらと頭に入ってきました。特に「仮名手本忠臣蔵」「女殺油地獄」の三浦さん風現代語訳はおもしろかった。最近、歌舞伎で忠臣蔵を観てなんのこっちゃと分からなかったので、先に読んでおけばよかった。ああ。其日庵と三好松洛への妄想入り混じった人物考察も好き。解説を大学の恩師が書かれていて、その内容もほほえましい。実際に文楽を観てみたくなりました。

  • 読み終わってからは、「文楽観に行ってみたいわぁ」とそわそわしっぱなしである。早く行けよ、という話だが。あと、三好松洛が気になってくる。どんな人物なんだ、本当に。睡魔との戦いを悪いこととみなさない姿勢は、素晴らしいの一言に尽きる。かくいう自分も、度々クラシックのコンサートへ行けば、たいてい寝てしまう。これがいい心地で、疲れも吹き飛んでしまう薬なのだ。『女殺油地獄』の解釈もよかった。周囲にいる人物にも、『殺人などには、魔が差すということもあるから』『動機を求めるようになったのは最近の話』と声高にしつこく主張する方がいる。あの人より説得力があったと感じたのは内諸にしておこうと思う。

  • 衝動買いしました。とても勉強になりました。軽い文体なのに、なかみはしっかりしているという、好みの作りでした。文楽、奥が深いなあ。

  • 日本の古典芸能というものに最近興味を持ち始めている私でございます。
    学生時代は、文楽が流行った江戸時代の文学がとても苦手でした。が、ここにきて、歌舞伎やら文楽やらとても興味があってしまって、それで好きな作家でもある三浦しをんさんが描かれているので手に取ったら・・・。
    やばい、新たな趣味が・・・。
    私も、今日の晩御飯を豚から豆腐にかえなくてはならなくなりそうなくらい興味深い。
    そして、しをんさんののめりこみかたの凄まじさもとても素晴らしい。というか、大丈夫か、しをんさん!!
    バ●チクと漫画への愛だけでも大変なのに・・・。

  • 最初に読んだのは高校生だった。模試に出題された仏果を得ずを読みたくて図書室に行ったらそれはなくて、この本があった。それで一読。あぁ〜文楽観てみたい!と思ったものだ。

    時は経ち。大学で歴史を専攻したせいか、日本文化、伝統芸能への興味は深まるばかり。文庫版発売を機に手に入れて読んでみたら、また面白い面白い。やっぱり文楽観たいなぁ。淡路人形浄瑠璃なら観たことあるんだけど…。

    内子座に行きたいです。
    この本片手に、文楽観に行っちゃおうかな。

  • 読みやすい語り口で、文楽の面白さ、愛しさ、萌え(?)を語ってくれるので、文楽って楽しそう!文楽行きたい!と思わせてくれます。ていうか、思わされました。
    初心者には本当にオススメ。時代物好きな著者の好みと合えば、更に演目に興味が湧くかも。
    このエッセイ読む→文楽鑑賞→更に深みへ
    この構図ですね!(笑)
    文楽青春小説「仏果を得ず」とセットで購入したのですが、実はこちらのエッセイの方が読み応えあったりしたことは内緒。

  • 格式高いと敬遠してた伝統芸能に興味を持てました。
    「こんなに文楽は面白い!」「文楽が好きだー!」という思いが詰まった一冊。

  • 三浦さんの文楽への暑苦しい()愛にあふれてる。文楽見たくなったので今度いく。

  • とっつきにくいイメージだった古典芸能を身近なものとして噛み砕いて書いてくれている感じ。演者さんの人柄まで描いていて親しみ深し。謙譲の美徳、独立独歩の気風。うーん、すてきです。

  • 筆者ならではの徹底した文楽調査で、文楽の裏話も満載。素人の私も筆者を通して文楽ワールドを楽しめ、文楽の公演を観に行きたくなった。今から期待十分で、文楽にはまりそうな予感。初めての文楽鑑賞の前にこの本を読めてよかった。分かりやすく、面白い文楽解説本だった。
    今まで文楽にはあまり興味がなかったが、大学の授業の関係で文楽の公演に行くことになり、予習のつもりで読んでみた。しかし、単なる予習ではすまなくなりそうだ。
    出版時期が前後してしまったが、これから『仏果を得ず』を読む。

  • 2017.5.8 読了
    2017-19

  • おもしろかった!
    敷居の高い古典芸能をここまで楽しく紹介してもらえるとホント観たくなる!
    落語も聴きたくなるし、歌舞伎も観たくなる!

    それにしても、しをんさんの文楽愛は熱いなあ。

  • 文楽への熱い想いを綴ったエッセイ。作者独特の”桃色解釈”もあって、自分のような文楽初心者には向いてると想う。

    小説「仏果を得ず」とセットで読むと、文楽への知識・その世界に生きる人たちの息遣いがより身近に感じられると想う。ただ、読む順番は、本書から先に読む方がより楽しめると想う。自分の場合、小説の方を先に読んだので、文楽の用語や演目について、理解するのに少し難儀した。もっとも、これは文楽に素人の自分なので、普通に文楽についての知識がある人は、どちらから読んでも楽しめると想う。

    本書は、人気のある演目についての作者の”桃色”的解釈の章と、太夫、三味線、人形遣いの方へのインタビューで構成されている。
    読みどころは、なんといってもインタビューの章。
    文楽の大ファンである作者のドキドキぶりが、読んでいて楽しい。インタビューのため楽屋を訪ねる前からのドキドキ感から、いざインタビューでの少しピントのズレた質問など、読んでいてクスリとさせられる。この軽妙さは作者の味なんだよね。

    一方、人気の演目についての解説の章。
    ポイントを押さえて作者独自の”桃色”解釈は楽しく読める。ただ、つい2~3日前まで文楽が何かも知らなかった人間には、いささかクドイんだよなぁ。軽~いタッチで解りやすく、かつ面白く解説してくれてるんだけど、どの演目も似たような話に見えてきてしまって・・・・。
    このあたりは、作者の責任じゃなくて、あくまで文楽の素養のない自分の責任なんだけどね。

    しかし、パワーのあるエッセイだった。
    パワーってのは、作者の文楽に寄せる想いのパワー。
    読んでいて、「ホントに文楽に恋してるんだなぁ」と作者の熱が伝わってきた。
    三浦しをんをここまで夢中にさせる文楽、生で観てみたいと思う。

    ☆3個

    背表紙~

    あなたは人形浄瑠璃・文楽を知っていますか?え、知らない?大丈夫、ぜったい退屈しない仕掛けが満載!ほぉ、ご存知ですか。でもちょっと待った。あなたの知らなかったことが、こっそり書かれています。若き直木賞作家が、いかにして”文楽くん”に恋をし、はまっていったのか。文楽の真髄に迫るべく資料を読み、落語を聞き、突撃インタビューを敢行する愛と笑いに溢れたエッセイ。小説「仏果を得ず」と合わせて読むと、おもしろさ10倍増!

    全編、インタビューの章で構成されてても良かったと思う。もっと文楽の世界での人間関係とか私生活とかを掘り下げて書いて欲しかったな。

  • 三浦しをんのエッセイは相変わらずおもしろい。そして,文楽を観てみたいと思わせる内容。

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あやつられ文楽鑑賞 (双葉文庫)の作品紹介

あなたは、人形浄瑠璃・文楽を知っていますか?え、知らない?大丈夫、ぜったい退屈しない仕掛けが満載!ほお、ご存じですか。でもちょっと待った。あなたの知らなかったことが、こっそりと書かれています。-若き直木賞作家が、いかにして"文楽くん"に恋をし、はまっていったのか。文楽の真髄に迫るべく資料を読み、落語を聞き、突撃インタビューを敢行する愛と笑いに溢れたエッセイ。小説『仏果を得ず』と合わせて読むと、おもしろさ10倍増。

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