坊ちゃんの時代: 凛冽たり近代なお生彩あり明治人 (アクションコミックス)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575930597

感想・レビュー・書評

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  • この装丁も絵柄も文字量も情報・説明量もなかなかに取っ付き難く、それが逆に欲求を煽ってくる不思議な漫画。

    明治っていい時代だなあとしみじみ思います。しょぼくれた変人のおっさんに才能持たせたら愛しさ無限大ですよ。こうやってみると夏目漱石って、存在が小説のような人だなあ。漱石の著書、全てを読んでからとまでは言わないけれどせめて『坊ちゃん』を読んでからだとより面白いかと思います。わー赤シャツ!みたいな。

  • 明治時代を描くのは受けないと言われていたらしいが、あえて挑戦した作品。時代考証で間違いがご遺族から指摘されたことあったとのこと。明治39年は私の祖母が生まれた年だ、確かに地続きなのだと思わされる。
    夏目漱石の生きた時代、そうそうたる面々が揃ってる。坊っちゃんはあまり好きじゃないけど、あらゆる面で東京の密度が濃すぎて、ふにゃふにゃだの野蛮だの言いたい放題も仕方ないと思えた。

  • 小心者だけどクセのある若者達と交流する漱石先生の人間味が素敵です。

  • 多分15年ぶりぐらいに再読かな?
    全く覚えていなかった、しかも5巻までのシリーズものらしい(風の便り的には聞いていたが)、購入したきっかけさえも覚えていない。
    ほとんど初読状態だが、虚実入り混じったフィクションで結構面白い。
    続きを読んでみようかと少し心が揺れる。
    しかしやはり幕末・明治の日本は輝いていたのかな?
    何しろ政治屋さんが嘘臭く(?)「維新」と叫ぶ今日この頃ですからな。

  • 明治の文壇

  • 漫画史に残る金字塔と言ってよい。これまでこの本と出会わなかった不明を愧じるばかりである。関川の「あとがき」は漫画論と見ても明治論と見ても短文ながら出色ものだ。

  • 時代を貫いた無用の人。

    夏目漱石が職業作家になる直前の明治の風景を名コンビが描く。まだマンガが必要十分に辺境であった時代だ。バブル直前でしか成立し得ない企画だったろう。読者投票やタイアップ企画でも絶対に無理だ。

    漱石が、鴎外が、ハーンが、文豪達と共に「坂の上の雲」の時代が、鮮やかに蘇る。

  • 谷口ジロースキーなのですが、このシリーズは中国で遊び人をしていた時分、お友達が幸徳秋水編を読ませてくれて知りました。帰国して一番最初に買った漫画だったのを今も覚えてます。
    何度も読み返してもうボロボロなので、いい加減新しいのを買うべきなのだと思いつつ、まだ買ってません。この判型が谷口センセーの絵を活かせると思うんですがねェ……。文庫はどうも味気ない。
    いずれにせよ、原作の関川先生と谷口先生の世界観が激突し、混ざり合い、熟成された、オトナによるオトナの為の漫画という表現だと思います。下手な歴史小説読むよりよっぽど為になり、面白いです。ホントに。

  • (まだ全巻持っていません)渋い。小泉八雲のくだりの背景がキレイだと思いました。

  • 明治時代の偉人達がゴロゴロ
    面白い!というより
    知的満足を味わう感じ
    (面白い所もある)
    谷口ジローさんの描き込みが
    ホントすごい
    このまま文化財になりそう
    内容とは関係ないが
    紙質のせいか読みづらかった
    (ちょっと硬い...)

    円頓寺商店街本のさんぽみち
    オヨヨ書林にて購入

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著者プロフィール

1949年、新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。
1985年『海峡を越えたホームラン』で講談社ノンフィクション賞、1998年『「坊ちゃん」の時代』(共著)で手塚治虫文化賞、2001年『二葉亭四迷の明治四十一年』など明治以来の日本人の思想と行動原理を掘り下げた業績により司馬遼太郎賞、2003年『昭和が明るかった頃』で講談社エッセイ賞受賞。『ソウルの練習問題』『「ただの人」の人生』『中年シングル生活』『白樺たちの大正』『おじさんはなぜ時代小説が好きか』『汽車旅放浪記』『家族の昭和』『「解説」する文学』など著書多数。

「2015年 『子規、最後の八年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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