鈴木先生 (1) (ACTION COMICS)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575940237

感想・レビュー・書評

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  • 鈴木先生1巻~4巻までを読んで。

    鈴木先生の教育方針は独善的だと言う意見もある。
    でも、このマンガで言いたいのは、鈴木先生の意見や、マンガの中で出した結論が、常に正しいわけではない、ということだと思う。

    ・どんな些細な事についても論理的に考え、自分の意見を持つこと
    ・違う意見の人を尊重し議論すること
    の大切さを訴えているマンガなのだ。

    4巻で生徒たちを説得するために出した、「経験/体験=経験率」という式。
    体験したことを活かすかどうかは、その人の心持ち次第、という意味である。詭弁のような気もするが、面白い考え方だ。
    将来、自分の子供にも伝えたい。

  • 全巻無料だったのでいっきに読破。
    鈴木先生すごいわ。生徒に対する覚悟が。
    なんだか重要なことをたくさん言ってる気はするのだけど、頭が抽象的な話を追いきれていない…
    でも、面白いです。

  • ドラマはかなりオシャレに作ってあるのですね。
    樺山さんが好き。
    ご飯を美味しく食べれる子は可愛い!!

  • 「新しい視点の漫画」の意味が読んでわかった!
    どんなにいい人でもできた人間でも持ち合わせてる人間の不完全さを、赤裸々に格好つけずに淡々とやりきってる。
    見落としていた視点をこじ開けてくれて、止まってた脳みそをこねくりまわしてくれて、納得がいく結果みたいなものまで出してくれる。
    しかも、それが完璧に正しい答えじゃないという前提で説いてくれるので、こちら側も深くその事態について考えさせられる。
    「普通の人同士で争いがおこる」、その通り。

  • 中学校の先生とかマジやりたくないね。
    どの話も緊張と緩和のバランスが良い。
    大人がみんな自分の無力さみたいなのを知っているのに好感が持てる。
    これは、良い漫画です。
    あんまり、連続で読み進めたくなる感じではないけど。

  • 映像から先に入ったけど、原作漫画も、どちらも素晴らしいと思う。
    大人になってから読んだのに、ここまで揺さぶられるのは久々でした。

    何かあると、つい誰かのせいにしてしまう。
    自分の非を認めて、素直に反省できない。
    文句を言う前に、自分が、動くべきなのに。
    誰だって自分の生活でいっぱいいっぱいで、忙しいのは私だけじゃないんだから。
    それなのに結局「誰かがやってくれよ」と思ってしまう・・・情けない。

    私にとって、この漫画は、私を叱ってくれる漫画です。

    「和を以って貴しと為す」
    すごく考えさせられ、行動に移すべきだと叱咤される。

  • 鈴木先生の語る道徳や倫理がとても論理的で痛快そのもの。毎回、納得感からため息がこぼれる。こんな聡明な先生いたら一生ついていくわ。絵柄が妙に劇画調で最初は戸惑うけどすぐ慣れます。全11巻。

  • 電子書籍にての読了 給食関係の問題の後に中学生と小学生の性行為という問題を持ち込んでくるところが凄いなと感じると共に鈴木先生の考え方がマニュアル的じゃない知識人でありながら生徒の全てを否定しないその姿勢が素晴らしいなと感じました。

  • 細かい心理描写がとリアルな絵が良い。

  • こゆい笑

  • 2014年3月23日に開催された「ビブリオバトル関西大会inいこま」予選Bグループで発表された本です。

  • ドラマが気になったので、まず漫画(1巻)を読んでみました

    なんとなく 独特な世界観とタッチで 好き嫌いあるかも。

  • 絵のタッチや勢いが怖さを引き起こす。「うしろの百太郎」に似た感じを受ける。「うしろの…」の方が絵は上手だた思うけど。
    中学校教師が学校で起こる問題にどう対峙するかの3つのエピソード。
    大人買いしているけど,あんまり先を読みたい気がしない。次巻以降,単純に「先生って楽しいよね」というエピソードもあってほしい。

  • あんまり異質な作品ですが、作者が演劇の出と書いてあって納得。
    古代ギリシャ演劇なんですね。思っていることを一人一人が明確にぶつけて、多様な価値観を認め合って上の段階に進む。しかし遠慮はせず、普通なら心の中でしまっておくはずの意志もエゴも人格をかけて全てぶつける。
    そしてテーマが毎回既存の倫理との戦い。

  • 4〜5

  • ドラマが好きで原作の漫画も読んでみました。
    ‥ドラマから入ったのもあってか台本のようにしか思えず残念。
    絵柄が古風な劇画タッチなのもちょっと見づらかった。
    おもしろくないわけではないけど物足りない感じ。

  • 作者がまじめなのかなんなのか??と思った。シュールで結構笑えるところもある。
    ガロのにおいもすこーしするような。。。
    すごい作品なのに、きっとたくさんの人に読まれる(理解される?)作品ではないだろうな。読み手を選びます。仕方ない。論理を理解するために頭フル回転です。。とても疲れますが、本を読む人ならついていけると思う。確かに、文芸漫画と言っても過言ではない。

    鈴木先生が生徒を手の内に入れるのがうますぎるからか(必死なのだが)、少しもやもやする。だけど、鈴木先生(作者)ほど「人間」について考えに考えているなら、当然かも。

    下手な自己啓発系の本よりずっと、効きます。本質を理解すれば応用はいくらでもできるから。逆に本質を理解しておかないと、理解不能なことに対しすぐに思考停止して、常識や世間に自分を開け渡すことになってしまう。そしてそのような思考(停止)は大変に危険である。現代をサバイバルする(特に思想のあり方)ための本として読みました。

    自分で考え、その言動に責任を持ち、人生を切り開いていく。既存のものにすがる時代はもう終わっているのでは。

  • なんという恰好のつかない教育漫画であろうか。
    金八、ナッキー、GTOのようなカリスマのなさ、面白さのなさ…教育現場の閉塞感とその中での苦悩がやけにリアルかつ針小棒大に描かれている。

    「鈴木先生」なんてタイトル自体地味なことこの上ない。
    絵柄もなんという覇気のなさだろう。

    今やこの日本にカリスマ教員などいないのだ。
    教員だって一人の人間で、教育現場の辛さに辞めたくなることもあるし、女の子に情欲を抱きもんもんとしたりする。

    鈴木先生の目の自信のなさをご覧なさい。

    それでも、鈴木先生は生徒の抱える問題や人間関係の入りくんだややこしさ、デリケートで根の深い問題に逃げることなく正面から向き合ってゆく。
    悩みまくりながら。

    自分が鈴木先生の立場に立たされたらどういう対応を取るだろうかと考えあぐねて、読みながらうつな気分になります。

  • どこだかの美術館にあるのをみてから気になってた作品。絵がこゆいので読みにくいかと思ったら、腰をすえて読むと内容も濃厚で面白い。鈴木先生は、考える男だなぁ。

  • アプリで全巻無料で読めたので軽い気持ちで読んでみた。

    まず1巻を読んで、何もかも理解できないと思った。
    いや作者が訴えたいであろうことはなんとなくわかるのだが、その手法があまりにも受け付けない。
    大変文字の多い漫画だが、一コマでの情報量が多すぎたり、話の展開スピードが早すぎたりする。一コマで。
    自分は一コマ一コマじっくり読むタイプなのでなんとか話についていけるが、多くの読者はそこまでじっくり読まないと思うし、一体どの程度の割合の読者がこの漫画に「きちんと」ついていけてるのだろう。

    学校で例えるなら、明らかに自分のレベルより難しい授業を受けている中で、「どうしよう、何言ってるのか全然わからない…」と困った顔を先生に対してこちらはしているのに、先生はこちらが理解できていないということを理解しつつ、「わかる人だけついてきてくれればいいから」と言っている感じ。
    ものすごーく不親切だ。表現の手法として、あまりにも高慢で一方的なように感じた。

    キャラクターに言及すると、鈴木先生が嫌いだ。嫌いな理由は色々あるが、小川蘇美に対する感情が無理。気持ち悪すぎる。
    自分より一回り以上年の離れた少女をカミサマのように崇拝し、その一方で性的な対象として興奮したりする。
    全く以て理解できないし、自分が中学生の頃を思い返して、生徒に対してそんな感情を抱く男性教諭がいたんだろうかと思うと吐き気がするほど。
    小川さん以外でも、とにかく作品全般を通して「処女性」をめちゃくちゃ重視するエピソードが繰り返し繰り返し出てくるのも気持ち悪い。処女性を重視する男性ももちろんいていいが、重視する男性ばかり何人もしつこく登場させるのはどうなのか。まあ作者がそうだからだとは思うが。

    また鈴木先生は今の一般的な社会通念からすると極端なことを多々主張するが、クラスの子どもや同僚の教師、保護者などなど登場人物のほぼ全員がその主張を受け入れるのも違和感。
    鈴木先生に対抗して、論理的に違う主張ができるキャラクターが一人もいない。感情的にキーキーがなり立てる雑魚キャラだけ。
    つまるところ鈴木先生が言ってること=作者が主張したいこと、なんだろうけど、あまりにもそれ一辺倒で読んでてしんどい。

    生徒の自主性を尊重しない教育方法もぞわぞわする。
    自分が自主性を重視される教育環境で育ったからかもしれないが、こんな先生が担任じゃなくてよかった…と心底思う。もっと生徒にまかせたれよー。生徒達よ、あまりにも先生に依存しすぎだぞー。


    と、とにかく否定することばかり書いてしまった。私はこの作品が嫌いだ。でももし続刊が出たら読むだろう。
    好きの裏返しは嫌いじゃない、無関心だ、とのマザーテレサの言葉のように、私はこの作品に対して「嫌い」という強い感情を持っていて、長文レビューを書かずにはいられない。

  • 好きな人やモノのために全力でリアクションする、その環境を整える、というのは正しいと思い込んでいたが、情熱の差だけお互いが苦しむ、ということを再認識した。本の内容にはあまり関係ないけれども。

  • 2013.4.20
    アプリで無料だったので読んだけど、絵も話も苦手でした。
    自分の中学時代を思い出して、「こんな事あったあった!」とも思えなかったし、「こんな先生がいてくれたら」とも思えなかった。。。
    まぁ、私が中学生だったのはちょうど10年前だから(もうそんな前なのか(>_<))、今の中学生達とは事情が違うのかもしれないけど。

  • 中2男子とその友達の妹の小4とがsexして、友達の親が先生に問題がある!みたいな事を言いにきて・・・みたいな話がこの中にはあって文章多いけど面白い。
    教育方針論とか生徒の性問題とか生徒のことと自分のことを一生懸命考える先生だからかな。
    なかなか挑戦的な漫画だった

  • 一見どうでもいいことのなかに、複雑で感情の機微がからみあった問題が潜んでいる。
    強烈な汗と、過剰な反応の、表情を見ていて、こちらも疲れてしまうのだけど。学校が舞台のマンガで、どの立ち位置にも属さずに読めるのは、なかなか嬉しい。

  • 読み始めました。問題解決に主眼を置いている切り口が新鮮に思えています。

  • ーむ、これは確かにおもしろい。11巻一気に読んだ。おもしろくて、一方であまりに歪で異様な作品でもある。
    典型的な学園マンガ、教師マンガのフォーマットを忠実になぞり、中学生に起こりがちな代表的なテーマを取り上げながら、その実、なにひとつとして提示しない。そこにあるのは、学校という広く合意された安定的な舞台装置とその上に巧妙に配置されたキャラクターとで構成されたジグソーパズル。読み手は、鈴木先生とともにパズルに挑み、ピースのひとつひとつを埋めていけばいい。取り上げられたテーマの持つ意味そのものは不問に付され、いかにしてそのゲームをクリアするかのみがフォーカスされる。教室とは学びの場ではなく、そこでプレーヤーがゲームを繰り広げるフィールドなのだ。だから、この作品と比較されるべきは過去の教師マンガや学園まんがではなく、カイジやライアーゲーム、あるいはデスノートといった作品群であるべきだろう。90年代のセカイ系的な閉塞に対する超克としてのゼロ年代バトルロワイヤル系の系譜を考えるのがしっくりくる。
    ここで見逃せないのは、この作品の主人公が鈴木“先生”であり、決して生徒ではないということ。鈴木先生は確かに、生徒、あるいは他の教師と並置されるゲームのプレーヤーである。しかし、そうであると同時に、ゲームの観察者であり設計者であり制御者でもある。ここで、鈴木先生は、教室というフィールドにおいて、神の視点、神の手を持つ。鈴木先生自身が述べているように、教室は設計者や制御者にとって”実験”の場でもある。すべてを制御できるわけではないが、他のプレーヤー(特に生徒)よりも高い制御可能性を持つ。いわばシムシティの市長のような存在といえる。だから、鈴木先生は、単なるプレーヤーではなく、読者や作者といったメタレベルにより近しい。ここが、通常のバトルロワイヤル系とは大きく異なる点といえる。そして、こうした役割を主人公に与えることによって、教室というフィールドが極めて動的な場所として機能することとなる。
    ただし、鈴木先生に多くの役割を担わせた結果、ゲームのフィールドは外的環境からは隔絶された閉鎖系としてしか機能できなくなってしまったのは、作品の弱点でもある。学校、教室というゲームフィールドは、時間的にも空間的にもより大きなゲームフィールドのモジュールでしかなく、本来ならば外部に開かれ相互に作用するべきもののはず。それが学校、あるいは教室を完結した箱庭に留めてしまったがために、伝統的なフォーマットを完全に書き換えるまでには至らなかった。そこは非常にもったいないところだと思う。
    さらに、もうひとつ、ヒロインである小川蘇我美を絶対的な存在として描いてしまったことは弱点というより大きな失敗だと思う。あれだけ完璧に近いキャラクターとして描いてしまえば、それはもうゲームのプレーヤーにはなり得ない。 途中からはゲームのクリアを、小川のキャラクターに大きく依存してしまっている。最終話に至っては、もうデウス・エクス・マキナと言ってもいい結果になってしまった。
    とはいえ、この伝統的なフォーマットを大胆に換骨奪胎しさらにメタレベルでの制御可能性まで付与すること、これはこの作品がもつ優れた現代性といえる。したがって鈴木先生の倫理や姿勢に感動したり反発したりという反応ほど度し難い誤読はない。この作品は主張や回答といえるようななにものをも持ちあわせていないし、その必要もないのだから。

  • 無料という事で軽い気持ちで読んでみて驚いた。現代の教育現場の有り様に打ちのめされる。マナー、好き嫌い、性教育…私が子供だった頃、全部、よく言えば大らかないい加減さの中で自然と学んで行ったことのように感じる。それが一つ一つ取り沙汰され問題提起される現場とは…想像するだけで自分が磨り減ってしまう…私も今は子を持つ親です。自分の時代とは違う現在を勉強し備えたいと思います。素晴らしい作品です。

  • 学校の先生って大変なんだ、って思う。思春期の学生の先生なんか特に。
    生徒の問題(マナー、給食の献立、性)に悩んだり走ったり謎解きしたり

    生徒に意識しちゃったりと危ういながらも頑張ってる姿はよいね。

  • いきなり話始まるし、ちゃんとひとつひとつ絵が描かれてるし面白いや。
    ドラマから入って読みだしたけどドラマはすごく丁寧に作ってあったんだなぁと改めて思った。

  • 濃い。この濃さがこの作品の全て。

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著者プロフィール

文藝漫画家

「2016年 『漫画訳 雨月物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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