この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

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著者 : こうの史代
  • 双葉社 (2008年1月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (142ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575941463

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)の感想・レビュー・書評

  • 感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  •  映画を観たときには,「戦争当時であっても,その時代を有意義に生きるために,前向きな考えを持っていればよい」というメッセージ=「人の主観的な考え方次第でどうにでもなる」と取れなくもないような雰囲気もあったのですが,元になった本書を読むと,戦争に翻弄され,でも,元気に生きようとする主人公すずの姿が浮かびあがってきて,決して,当時をそのまま受け止めるしかない…というような雰囲気ではありません。
     映画を観た人は,是非,この原作も読んでください。

  • 主人公すずの人生を追いかけることで、戦時中の生活に焦点を当てて描いた作品。映画版を見てよかったので原作が気になって読み始めることにした。
    映画を見て結末を知っていたり、様々細かな部分の情報を得てしまっているので正統に判断しにくいが、この序盤の読後感として、やはり基本的には戦時であることをあまり意識できない作りになっているように思える。しかし、徹底して調べて書かれているがゆえに、意味が分かり、意識をすればするほど紛れもなく戦時であることを知覚せざるを得ないように思う。この部分が絶妙。
    戦争が「背景」となる描写。「一人の女性の嫁入り生活を描く」といっても、そこには必ず背景がある。戦時であれば戦時の生活がある。誰もが知っていることだけれども、つい意識できない点。そこを意識の中心に持ってきてくれる作品として、ぜひ触れてもらいたい。

  • 映画があまりにも素晴らしく、原作漫画を購入。ほのぼのとした小さな世界の美しさ、楽しさ、明るさが戦争へと向かっていく大きな世界の醜さ、暗さら、残忍さを描く。イマココへの絶対的な肯定を細部までのこだわりのなかで描く作品。何度読んでも新しい発見のある深い名作。

  • いいよいいよ、と言われ気になり購読。

    戦時中の日常。
    どんな暮らしをして来たか。
    幸せなこと、大変なこと、タイミングで分かれる生死、その中にあった普通の暮らしと、人との関係の中での心の動き。

    特別な過去にしていたのは私で、普通の暮らしがあった。
    気づいたら戦争で、みんなそこに抗えず、抗わず、とにかく生きていくしかない。

    今だってそう、同じ。
    この環境の中で生きていくしかない。

    過去や未来を思うばかりでなく、今を生きるしかない。

    ものすごく好きな作品だった、映画も見たい。

  • 感想は下巻に。

  • 映画を観てから読もうと我慢しちょりました。やわらかい絵だあ。

  • この人のレトロ感が好きだ。

  • 当時をまんが媒体で保存するのが目的なのでしょうか。「まちがっていたら、教えてください」というのに、「逃げ」ではない「信念」を感じました。
    P104 さようなら広島…この後を知っている身としては、なんともやるせない気持ちになります。記憶すべきカットが3つくらいしかないのは、読者へ集中して欲しいからでしょうか。

  • とってもよかった。すぐにもう一度観たくなりました。

  • 人からもいい映画だと勧められていたし、妻も見たがっていたので久々に妻といっしょに映画を見た。暗い戦争中の時代を描いたもので、広島から呉の周三の元に嫁いでくる主人公のすずの不幸や辛い身内の死もあるが、すず(主人公)の天然さにまわりの明るさ、愛が加わって戦争中とは言えほのぼのした気持ちを見る者に抱かせる。号泣はしないが、ほろっとさせられるところもある。ただ、映画を見ていてちょととわかりにくところがあった。すずが迷い子になったとき助けてくれた遊郭の女りんがその後どうなったか、りんと夫の周三との間にはなにがあったのか、すずの幼なじみの哲が軍の休みといってお風呂を兼ねて一泊しに来たとき、周三はなぜ哲が寝ている離れの部屋にすずを行かせたのか。あれは単に幼なじみ通しに夜通し語らせるつもりだったのか。すずの妊娠騒ぎがあったが、あれはどうなったのか等々。それで漫画の方を読んで見た。そうすると上の疑問がほぼ氷解したのである。要するに漫画は大人版、映画は万人を相手にした拡大版なのである。映画の一コマ一コマの細かな描写は漫画以上だが、物語を深く味わうにはやはり漫画の方を読んでみなくてはいけない。

  • 感想は下巻で…
    4歳年上の見も知らぬ男性(北條周作)に望まれ嫁いだ浦野すず。
    昭和19年(1944)に広島市から呉市へと嫁いだ18歳のすずの 戦時下の日常。
    ㊤巻はすずの幼少時のエピソードと結婚から始まる恋愛。

  • もともと大好きな作家さんなので、読もうと思っていましたが、今回は映画を見てから、原作を読むことにした。
    こんなに評判になるとは予測していなかったけれど(^^;。
    でも、それで正解だったな、と思っています。
    映画のほうが、盛り上がりなどに時間をかけて、情感が伝わりやすいようにできていて、原作は、細かなエピソードやこぼれ話が丁寧に、かつ淡々と描かれていた気がします。

    戦争ものと言えば、もちろんそうなのですが、自分の存在意義に悩む等身大の主人公が、夫や夫の家族、近所の人たちとの関係を含め、自分の居場所を探す物語ともいえて、それは普遍的なものとも思います。
    すずは晴美さんと右手を失いますが、それでも、彼女の居場所は世界の片隅にあったのだと。
    戦争に負けて、原爆を落とされて、実家と妹に訪れるだろう苦難も含めて長い苦しみが続きますが(このあたりは『夕凪の街』に描かれる)、そんな人たちにも居場所はあるわけです。
    生きていくのだ、という、強い力を感じました。

  • 最近話題になっているので再読したくなって、ついでに感想を。
    広島暮らしの主人公すずさんの、小さいころから結婚して呉で暮らすあたりまで。
    毎日をしんどいながらもそれなりに楽しく過ごす様子がいいですね。(´∀`*)

  • 全3巻。漫画と映画比べるものでもないけど、個人的には映画のがよかった。漫画を先に読んでいたら、おそらく映画を観ようという気にはならなかったと思う。映画から入った人と漫画から入った人とではずいぶん印象も違うんだろうけど。

  • 漫画は全然読まないのだけど、映画を観たので。
    ていねいに、こまやかに、描かれたもの。

  • 「この世界の片隅に-上・中・下-コミック」(こうの史代作:双葉社)

    先日、読んだ小説バージョンに刺激を受けて、コミック版を購入。一気に読みました。柔らかい絵で、主人公である「すず」の人柄や周りの人たちの温かさ、爆弾によって引き裂かれた生命等、日常の息遣いや悲しみが心に染み込んできました。「くすっ」と、笑えてしまうシーンが多くあります。数々の「戦争」をテーマにしたコミックに接してきましたが、今までとはまた違う力を持った作品だと思います。

    家族にも読むことを勧めたいと思います。読み終わった時に、感想など話し合えればいいかなと考えてみます。

    みなさんも、ぜひどうぞ

  • 絵を描くのが大好きでおっとりした少女すずが、やがて結婚し様々な葛藤を抱えながら成長していく様子を丁寧に描いている。それ故に、日常の生活が徐々に戦争に浸蝕され、悲劇を乗り越えて再生していく様子が却って胸に沁みた。地元呉が舞台でもあり愛着が深い作品である。

    劇場版アニメも公開翌日に早速鑑賞したが、正直期待外れであった。その原因は、『ユリイカ』平成28年11月号「特集*こうの史代」で再確認することができる。

    「対談 片隅より愛をこめて」において、こうのは次のように発言している。

    「映画としてまとめるうえでいろいろカットしなきゃいけなかったという話は聞いていたので、てっきり(略)こまかいオチを切ってひとつながりの物語にするのかと思ったら、そういうことはちゃんと残っているんですよ。(略)物語上は別になくてもいいのにすごく丁寧に描いていて…むしろもっと重要そうな部分がバッサリなくなっていたのでびっくりしました(笑)」

    例えば、すずの夫周作とリンとの関係がごっそり除かれたため、自ら求婚してすずと結婚しておきながら周作が祝言の席で強張っている謎のシーンだけが残ることになった。原作を読んでいない観客にとっては不可解であったことだろう。

    この点について、監督の片淵須直はインタビューで次のように答えている。

    「すごく単純に、大事なところをあえて切ろうと思ったんですよ。そうしたら、『そこをつくらないと話しにならないよ』って文句を言うひとが出てきて、また続篇をつくれるかもしれない(笑)」

    この後監督独自の解釈を展開しているが、いつも思うのは、尺の問題はあるにせよどうしてこういう人たちは自分の勝手な解釈で原作を歪めてしまうのだろうかということである。確かに、映像は素晴らしかった。しかし、物語としては極めてストレスフルだったと言わざるを得ず、続篇が必要となる「不完全な」作品を見せられた観客に対して監督としてどう責任をとるのか。笑っている場合ではないだろう。

    もちろんアニメを見るのもよいが、その前に、またはその後にぜひこの原作をご一読頂きたい。

  • 映画は未見、どちらを先にするか迷ったが、クローズアップ現代+でやったので、読みはじめた。この厚さに一時間、ゆっくりとゆっくりと絵を眺めながら、すずちゃんや他の人の心を想像しながら、当時を想像しながら……。働き者の18歳は、時に幼子のように頼りなく可愛らしい、でも絵を描くときの目は真剣そのものだ。お義母さんが言う「大ごとじゃ思えた頃がなつかしいわ」、中下巻ではもっともっとどんどん苦しくなっていくだろう、分かっているから切なく哀しい、せめてこの生活だけでも守れなかったのかと……。

  • 線が寄り集まって、この世界の片隅を描き出す。

  • 何とはない日常の描写がたまらなく愛しく感じる。時代背景や場所の魅力もあるんだろうけど。今の時代にそんな力が残っているんだろうか…。
    読み進めるのが楽しみなような 怖いような気がする。

  • 映画もよかったけど漫画もいい。本当にほのぼのしてて笑える。登場人物達が話す広島弁が和むし、どんな状況でも周りの人を和ませる主人公すずの人柄に救われる。「幸せの王子」じゃないけど、幸せって向こうから歩いて来るものじゃなくて、自分の心の中にあるものだということがよくわかる。

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