右手にメス、左手に花束 (二見シャレード文庫 ふ 3-1)

著者 :
  • 二見書房
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576006598

作品紹介・あらすじ

法医学教室助手の篤臣と、外科医の江南-そんな二人の出会いは9年前に遡る。K医科大学の入学式で、たまたま出席番号が隣り合わせだった二人は、その後の実験や実習もいつでも一緒で、なんとなく気も合って…。誰もが認めるイイ男で頼りがいのある江南に、篤臣は何かとじゃれつくのだったが、江南の心に秘めた思いにはまるで気づかず…それがとんでもない事態を引き起こすことに…。

感想・レビュー・書評

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  • 挿絵はこの時の方が好き。

  • さすが長編シリーズの第一作。どんどん引き込まれて読みました。お互いに信頼関係を築いていく過程が丁寧に書かれています。
    でも、無理やりはだめです。
    無理やりは本当に読んでいてショックで、受けの精神力の強さに感服しました。翌朝には攻めの言葉に耳を傾けた上で正しく言葉で怒りを攻めに伝えていて、とにかく受けが強い。
    和解する過程といえばBLにはお約束がありますが、そうではなく、お約束は踏まずにひとつひとつの過程が納得できます。ただ、病気をアイテムのように使っているように感じてしまってそこだけ強い違和感が残りました。
    相手を本当に思ってるなら、相手に病気がうつるようなことをするだろうか……?それがふたりの和解にとって必要なものなら、やっぱり病気はアイテム……?
    読み終わってみると大きな満足感があり、ふたりが幸せならまあ、いいかな、と。

  • スピンオフの方を先に読んでからの「メス花」でした。
    さすが本編。
    とても面白いです!
    医師を目指す卵同士が医大入学から医師になった後まで、紆余曲折あり、親友から恋人になるまでのお話し。
    攻に想われている事に気づかず受が地雷を踏んで、最悪の展開に・・・。
    そこからの復活に、受の強さと愛があります。
    芯の強さにほれぼれします。
    残念ながらこの1巻の攻はダメダメですが(笑)、その後は期待してください!!3巻からは(2巻もねぇ・・・)こんな旦那欲しいな~と思えちゃいます♪

    長く続いているシリーズですが、飽きずに読み続けられる作品ですよ。

    シリーズ(2014年1月現在 続刊)
    1.「 右手にメス、左手に花束」
    2.「 君の体温、僕の心音」
    3.「 耳にメロディー、唇にキス」
    4.「 夜空に月、我等にツキ」
    5.「その手に夢、この胸に光」
    6.「 頬にそよ風、髪に木洩れ日」
    7.「 僕に雨傘、君に長靴」
    8.「 月にむら雲、花に風」
    9.「故きを温ね、新しきを知る」
    10.「 友には杯、恋人には泉」

    リンク作品(20141月 続刊)
    1.「 茨木さんと京橋君」①②
    2.「楢崎先生とまんじ君」①②
    3.「楢崎先生んちと京橋君ち」
    3.「夏の夜の悪夢 いばきょ&まんちー2」

  • なんだろう、そういう二人だってことを知っておいてね?の1巻目ってことかな。
    結構ヘビーな過去を持つ二人だけれど、それがあってこその『今』なんだろうなぁ、でもシリーズは続くからこの先も平穏無事な道じゃないんだろうなぁ。
    むしろそれが楽しみw

  • ★2.5。評判通りテンポよく話は面白かった…が、萌えツボからは外れていました。
    攻が突然レイプという手段を取って、一転シリアスになった展開に違和感あり。もう少し理性的かつ頭の良い攻かと思ったのに、レイプ後の長い長いヘタレっぷり。
    しかし最大の難点はHIV疑惑でした。攻にレイプされてからたった数ヶ月で、HIVを共に背負っても良いと覚悟を決めるほど攻を許し愛する受の心境の変化について行けませんでした。
    二人がくっつくための安易な障害として病気ネタが使われているようで、どうも…。
    レイプ前の前半までは良かったのにな。

  • 外科医の江南×法医学教室助手の篤臣
    カップルは成立していて回想によって話は進みます。珍しい。
    大学の入学式から始まりどんどん篤臣に魅かれていく江南。良くある本人だけが気付かない状態。結末はわかっていてもハラハラしながら読める面白さ。さすがに長く続いているシリーズ、上手い。

  • メス花シリーズ第一弾。

    今読み返すと、ああ、そーいやこのふたりって強姦から始まったんだっけなあと。
    篤臣の反応が、「そうそう、普通こんなことされたら、こーゆー反応だよね!」とゆーもので、BLにありがちな、強姦→実は好きだったんだ→恋人ではなく、その辺、スッキリした記憶が。
    BLの典型って、往々にして、「男の願望AVかよ」と思う流れが多いので。

    もともと意地っ張りな篤臣が江南を許そうと思ったら、よっぽどのきっかけがないとダメなんだろうなと思っていたので、あーゆーオチでないと納得できなかったかも。
    しかし、江南って最低なやっちゃな…。最新刊じゃ、見る影もないけど。

  • 攻め:江南
    受け:永福篤臣


    CDを聴いて原作を読みました。

    CDの通り、受け視線で語られる。
    最初のページで既に同じベッドで寝ていて、二人がこうなるまでを出会いから8年以上受けが思い出してる、という進み方。

    8年って長いので江南が篤臣にどうこうするまでもエピソードが細かく語られる。
    CDには入っていなかったポリクリ実習中で患者さんが亡くなり、ショックで泣いてしまうが江南が根気よく慰める場面が、篤臣にとって江南の存在を心地よく感じることになったエピソードだったのではと思う。

    CDでは分かりづらかった篤臣の感情の葛藤が細かく綴られていて、CDの補完が出来ました。


    先にCDを聴いていたので登場人物の声が脳内変換出来たのが良かったと思います。


    2001年出版の為、AIDSなど当時としての扱い方だったのね、と思います。

    そして、絵もいかにも少女マンガ風で私の好みではないですが、まあそれは仕方ないです。

  • 激ハマりする程ではなかったけど、続きがあるなら読んでみようかな〜という感じ?個人的に彼女が絡んでくるBLは苦手…

  • 良かった。シリーズ物で手を出すきっかけを失ってた作品だったけど、読んで良かったと思える作品だった。
    挿絵も結構キャラに合ってるかなって思うし、話自体も想像しやすく勝手に頭の中で話が動いていく様な(映像を観ている)感じだった。

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著者プロフィール

作家。監察医。講談社ホワイトハート「人買奇談」にてデビュー。代表作は「鬼籍通覧」シリーズ、「奇談」シリーズ(講談社)、「最後の晩ごはん」(KADOKAWA)、「時をかける眼鏡」(集英社)など多数。

「2023年 『妖魔と下僕の契約条件 5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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