獣たちの墓―マット・スカダー・シリーズ (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)
- 二見書房 (2000年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (518ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576007038
感想・レビュー・書評
-
愛の始末のつけ方が、本当に素晴らしいと感じた。
センチメンタルな事象をハードボイルドに入れて、でも存在していた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
都市の暗流に蠢く敗残者たちの罪と罰を描き続けるスカダーシリーズ。
猟奇的な殺人を繰り返す誘拐犯を追い詰めていく捜査過程こそが本書の読みどころだろう。決着は相変わらず暴力的だが、全体を貫くトーンは明るい。 -
マットスカダー第十作。
原題"A Walk Among the Tombstones"
倒錯三部作の最終巻。
クーリー兄弟が結構いい味出してた。
禁酒を守り続けるスカダーと、
事件をきっかけにまた酒を始めてしまったピーター。
アルコールを通した二人の対比が興味深い。 -
NYを舞台にしたマット・スカダーシリーズ。人妻が誘拐され、バラバラ死体になって発見されるっていう結構えぐい内容だった。何よりも恐いのは、人間だ。そしてそういう人間が普通の顔をして存在している。そんな深淵を覗くような感じが、このシリーズはよく描かれていて深い。
でも、エグかった…。 -
アル中探偵マット・スカダーシリーズです。これは、キツかったです。「墓場への切符」も結構ドロドロで、残酷さが痛かったのですが、これは、さらに上を行きます。でも、必死に生きている人間の強さが伺えるので、そこが救い。アル中の怖さもそこかしこに出ていて、深刻な問題なんだなと改めて思います。ズンと、心の奥に残る本でした。精神的に元気な時に読むことをお勧めします。