- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576081762
作品紹介・あらすじ
悪魔のような数式に魅せられた人生を賭けた学徒たち!フェルマーの最終定理をめぐるココロを揺さぶる物語-。数学なんてつまらないと思っているアナタに贈る情熱的学問入門。
感想・レビュー・書評
-
【フェルマーの最終定理】
3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない。
一見簡単そうに見えて350年も未解決だったこのフェルマーの最終定理が、アンドリューワイルズによって、証明されたのって1995年の話。意外と最近だったのね。俺が高3の1993年に発表されていたのね。当時数学好きだったけど、そんなにニュースになってたのかなあ。とっくに忘れてました。
この難問に取り憑かれた数学者達の人生を映画にしたら面白そう。
あと、
コラム「n次方程式の旅」が面白かった。
2次方程式の解の公式は習うよね。
4次方程式までは解の公式あるけど、5次以降は無いことが証明されている。3次・4次の解の公式は、とんでもないくらい長いので覚えきれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フェルマーの最終定理に魅せられた者たちのドラマが書かれた本。読み物としても楽しめました。
-
↓ここ好き。
p.231
本当に大事なのは、「人間は、そんな何の役に立ちそうもない問題や謎に、その短い人生を賭けることができる」という事実のほうにある。
この世界には、知的に面白いと思える問題が存在し、それに人生を賭けられる人たちがいることを僕たちはもっと誇ってよい。そして、それらの問題に取り憑かれ、人生を奪われた人たちも含め、すべての知的探求者に敬意をはらうべきだ。
何千年もの間、人類がつちかってきた学問という世界は、不可能とさえ思える絶望的な問題に立ち向かおうという人間の情熱の上に成り立っているということを忘れてはいけない。
人類が滅亡するまでに、決して解かれることはないだとうと言われた難問に対して、おしげもなく、その人生を捧げ、果敢に立ち向かっていった人々の矜持(きょうじ)を忘れてはいけない。
xⁿ + yⁿ = zⁿ
こんなちっぽけな数式に、人生を賭けたものたちがいたことをどうか忘れないでほしい。
そして、この物語は決して終わらない。
数学の世界には、証明されていない未解決問題はまだまだたくさんあるからだ。 -
数百年に渡って数学者たちの人生を翻弄させた「フェルマーの最終定理」――この問題を巡る数学史と人間ドラマを描いたノンフィクション。
既読のサイモン・シン氏の『フェルマーの最終定理』と流れはほぼ同一でした。本書の方がより要約されライトに描かれているため、読者によってはこちらの方が読みやすくて好きという方もいると思います。
個人的にはサイモン氏の著書が秀逸すぎたので少し見劣りするかな…。
数学史を賑わせた歴史エピソードを広く知りたいと思って本書を手に取ると拍子抜けするのでご注意ください。 -
2013年7月23日読了。「哲学的な何か」なるWebサイトを主宰する著者による、2冊目の著書。「論理的で非人間的な冷たい学問」という数学のイメージからは程遠く、「フェルマーの最終定理」の証明に挑み倒れた数学者たちと、それを解いた数学者(ワイルズ)を描くが、内容も文章もとにかく熱い。世界とは?人間とは?を問い続ける哲学と哲学者たちを描いた前作がどちらかというと淡々としたトーンで綴られているのに対し、本作は著者自身が大学時代数学を専攻した思い入れがこめられているからか?美しくシンプルな数式に、人を捕らえて離さず人生すら狂わせる悪魔的な魅力があること、数学界には「○○以来の天才」「神童」が何人も現れては消えていったこと、など・・・世の中には私が知らないことが沢山あるものだ。フェルマーの定理を証明できず業績を評価されることも泣く病に倒れた数学者に対する「それでも彼は遺稿を託すことのできる真の友人を得たのである」というメッセージ、「我々は知らねばならない、我々は知るであろう」という数学者ヒルベルトの言葉。読んでいて涙が出てしまった。数学とはなんと熱い世界だろうか!
-
ただ一つの真実に向かって、何もかも投げうって突き進む。その姿にただただ感動した。
数学史に名を残すような数学者はもちろん、志半ばで散った名もない数学者達、彼ら全ての思いが連綿と受け継がれ、フェルマーの最終定理はワイルズの手によってついに解き明かされた。
ワイルズは、志村=谷山予想を経由して、フェルマーの定理を証明した。
フェルマーは一体どのようにして自身の予想を証明したのであろうか。 -
元々は「哲学的な何か、あと科学とか」
http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/index.html
というサイトのコンテンツが
シビれる!あこがれるゥ!で読んでいて満足していましたァンッ!
フェルマーの最終定理だけで
こんなにも人間ドラマがあったとは…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
まさに人間賛歌ッ!ッ!
…おおブラボー!作品だッッ!
素数学というよりも、文学全般に対して敬意を払いたくなるような
そんな気になれる一冊だッッ!
※ジョジョ語風味に変換しています※ -
あれ、これ買い逃してるわ。大変だ。
哲学本は、文庫化されずに世の中から消えてしまう(ことが多い)ので、買っておかなければいけないのに…。-
ところで、著者の飲茶って、どのような方なのですか?
これとか「哲学的な何か、あと科学とか」って結構面白そうですね。ところで、著者の飲茶って、どのような方なのですか?
これとか「哲学的な何か、あと科学とか」って結構面白そうですね。2012/05/15
-
-
歴史的な数学を読み解いている本。
ユーモアも効いており、数学好きにとってはたまらないかも。
しかしながら途中で挫折しました…すみません。。。 -
『フェルマーの最終定理』
みんな名前ぐらいは聞いたことあると思う。
350年以上解けなかった悪魔の問題。
この悪魔に勇敢にも立ち向かった天才たちの話。
率直な感想として、めちゃめちゃ熱い!
フェルマーの最終定理にこんな熱いエピソードがあったとは!
まさに「事実は小説よりも奇なり」である。
読んでて何度も鳥肌が立つ感覚を味わった。
数学が苦手でも読めるようになってるので
万人受けする本じゃないかなと思う。 -
飲茶さん節で少し難しい内容でも熱を持ってストーリーが入ってくる。特に最後のワイルズのストーリーはドラマチックで震えた。人の持つ知的好奇心の無限の可能性に気づかせてくれる一冊。
-
3.5
読みやすい。フェルマーの最終定理のドラマが分かる。 -
サイモンシンのフェルマーの最終定理よりも
さくっと読めていい感じ -
サイモン・シンのフェルマーの最終定理が大好きなので、人間ドラマに重きを置いたこちらも楽しく読めた。思ってたより数学の話が少なかった(本当に必要最低限だった)ので少し拍子抜けだったけど、これはこれでおもしろい。幕間のn次方程式の旅はこっちがメインでも良いじゃんってくらい面白かった。
-
数学の伝記のようで、数学者たちの歴史をぎゅっと準えた内容でした。読みやすかったです。
-
まあまあ
-
「数学という世界は、その背後に、驚くほどシンプルで美しい神秘的な構造を持っている」
フェルマーの最終定理の証明を追い求めた熱い数学者たちの物語。 -
S・シンの本を読んだことがあったが、別のフェルマー定理ものを読みたく手にとる。楕円曲線の話へつながるあたりは非常に面白く、いつの間にか読み終わっていた。コラムが全く独立したネタだったのが若干不思議だが、内容は記憶に残る。~科学とか、も読みたい。
-
数学
哲学
サイエンス -
フェルマーの最終定理、とは、
「n≧3のとき、
Xn+Yn=Zn
を満たす、自然数 X、Y、Zは存在しない」
というもの。
この、一見シンプルな定理が証明するには350年と、数々の数学的天才の労力が要った、という話。かかった年数、実に350年。
分かりやすく、数学的にエキサイティングな話として楽しく読めた。
この飲茶さんは<span style="color:#ff0000;"><b>非常に説明が上手い。</b></span>
なぜ、おもしろいかというと、
<span style="color:#0000ff;"><b>1.テーマがはっきりしている。</b></span>
この本は「フェルマーの最終定理を解く」というテーマ。
<span style="color:#0000ff;"><b>2.キャラクターが絞られている</b></span>
フェルマー
オイラー
メアリー
クンマー
谷山
志村
等
綺羅星の如く数学的天才の面々が、ハッキリとしたキャラクターのもとに描きわけられている。
そして、彼らがどの点でどうやって、「フェルマーの最終定理」に対し、挑み、その積み重ねが最終的に証明を達するワイルズにつながっていくかが分かりやすく説明されている。
<b><span style="color:#0000ff;">3.キャラクターの横顔が描かれている。</span></b>
メインテーマである「フェルマーの最終定理」に対して、どう取り組むかが正面の顔とすると、彼らの人となりは横顔ともいえる。それも、描かれていてる。
数学者にもいろいろおるなー。 -
「フェルマーの最終定理」をめぐる数学者の戦い。そしてその決着。何度読み返しても熱い。俺は数学がさっぱり分からない男だけれど、その戦いには、心を揺さぶられる。数学というものに興味を持つきっかけになるかもしれない。
-
フェルマーの最終定理の証明に挑む人々。350年すぎて証明成立。なんと長い、苦しい数々のドラマがあったことだろう!
-
フェルマーの最終定理を軸に、巻き起こる数学者の研究、戦い、葛藤、などなど。
数式は定理くらいしか出てきません。証明もありません。
ただただそれを取り巻く人間模様がおもしろい。
ワイルズが証明を発表し、絶望の一年があり、その後の再起の過程が、意外と泣けます。 -
溺れることを覚悟で、未解決問題に飛び込んでしまいたくなる…そんな本。理系に進んで良かったと思った。フェルマーの最終定理が証明されるまでのドラマを描く。
-
数学に全く関心が無くても、面白かった。
とにかく文章が優しくて、読みやすい。
数学にとりつかれた方々の物語。
人間って!数学って! -
「哲学的な何か、あと数学とか」飲茶
数学という世界は、その背後に驚くほどシンプルで美しい神秘的な構造を持っている。
元の数式の世界では解けなかった難解な問題が、別分野の図形の世界に変換することであっさりと解けてしまう事もある。
異なる分野の数学を繋げた時の相乗効果
数学という世界は必ず統一的に表現できる美しい構造を持っている。 -
数学という学問のが呼び起こす情熱と狂気。人の一生をも狂わせる秘密の一端をこの本は教えてくれる。