- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576091877
感想・レビュー・書評
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女好きの大学生・雅臣が手を出してしまったのは、ゼミの助手の雪哉。おとなしくて真面目でしかも男。雪哉は雅臣の好みから大きく外れているはずだったが…。
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女好き大学生×所属ゼミ助手
恵まれたルックスと、その人好きのする性格によって自他共に認める女好きの主人公。
酔った勢いで寝てしまったのは自身が所属するゼミの助手、男だった。
一度きりの過ちだったはずが、相手の意外な一面とその控えめ性格に面白いと感じた主人公はずるずると関係を続けていく。
付き合いながらも、女関係はずるずると続ける上に、傍若無人にふるまう主人公。しかしそれにたいして何一つ求めようとはしない…。
男同士という関係、相手はゲイではないという負い目、女の子にもてるのだから付き合っていられるだけ幸せ…
そんな気持ちから受けが堪えていく話なのですが、途中しっかりと主人公も気持ちを自覚していきます。
そこからの気持ちの動きがとってもとっても良いのです。
最初はちょっと焦れるかもしれませんが、人の気持ちをぐぐっとしっかり描いていておもしろかった!
他の作品のスピンオフみたいですね。 -
悪いオトコではないんだけれど、思慮深さに欠ける鳴瀬家の大学生次男坊。「恋になる日」のスピンオフです。
その後が気になっていた貴志と十夜のラブラブっぷりも分かって、一安心できるサービスつき。
若さゆえなのか、ちょっと精神的に未熟な雅臣は、女の子を食い散らかしていることを遊びの延長のように考えているふしがあります。酔ったはずみで男と寝てしまっても、それが自分にとって快感の許容に入るならばそのまま付き合ってしまってもいいかと軽く考える先には深い考えはなさそう。
話は雅臣視点で進行するので、酔ったはずみで犯された雪哉の心情は、読者には雅臣の都合のいい考えというフィルターを通してしか分かりません。
それでも、年上で雅臣の大学の研究室助手でおとなしくて控えめだという人物像は、はっきり伝わります。
そして、雅臣に対して従順であったのが、ただ言いなりになって怯えていたのではなく、ひたすら不器用に愛情を捧げていたのだと分かる瞬間、雪哉の健気さに誰もが胸打たれるはず。
雅臣が初めて相手を失いたくないと感じ、大切な存在であることに気づく場面もまたずっしり心に響きます。見た目は恋愛に慣れてそうな雅臣が、すごく基本的な「恋する」という感情でつまづき、ふりまわされているのが、いかにもこの手の男にありがちで大きく頷きました。
自分の恋心をはっきり認識してからの雅臣は、オタオタして、必死で、かっこ悪くて情けない男になっていましたが、それでもなりふりかまわず自分の素の気持ちをさらけだして雪哉に取りすがる姿は清々しくさえあります。
「愛を知る日」では、雅臣の懲りずにまたやっちゃった酒の上の失敗話。
それでも、真っ青になって必死に弁明する雅臣より、なんだかズレたところで深刻になってる、いじらしい雪哉に軍配が上がります。ある意味、すごい釘の刺し方ができるオトナだなーとため息。
萌え的には、雪哉の切ない恋心を知ると浮かれてエロを求める気は完全消滅するので微妙。 -
『恋になる日』
⇒『恋を知る日』 スピンオフ -
遊び人攻め×健気受けの攻め視点。攻めが傲慢で身勝手でそのくせ自分の恋心には気づけず受けを傷つけてしまって……みたいな話。よくある感じだけどこの手のもの大好き。攻めが改心する過程が良かった。
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気持ちの描写が後半結構好き。