ジャイアント・ジョン

  • 文化出版局
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784579404278

作品紹介・あらすじ

あめの日にはおしろにかさをさす巨人のジャイアント・ジョンの絵本。

感想・レビュー・書評

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  • まほうのもりには、ジャイアント・ジョンという大きな男の子が住んでいる。
    その大きさが半端ではない。巨人である。

    ある日ジョンは、仕事を求めて森を出る。すると、小さなお城に住む、王さまとお妃さまとお姫さまと犬と出会う。

    「こんにちは。しごとをさがしているんですけど」とジョンは言う。
    さいわい、ジョンはすぐにそこで働けることに。

    雨の日にはお城に傘をさし、暑い日には息を吹いてすずしい風を送り、お妃さまが洗濯物を干すのを手伝い、お姫さまと犬とはお馬さんごっこをしてやり、お城の掃除をした。

    ところで、ジョンは、森にすむ妖精たちの音楽を聴くと、踊りがとまらなくなってしまう性質を持っている。

    しっかり働いて王さまから報酬をもらったジョンは、土曜日、ピクニックをすることに。

    しかしそこへ妖精たちがやってくる。
    もはやアーノルド・ローベルの絵本を「神経症」という観点からしか読めなくなっている私は、また来たと思ってしまった。

    この妖精たちは、ジョンのなかでコントロールのきかない精神を象徴しているとしか思えなかった。

    踊りをやめられない巨人がお城のそばにいたらどうなるか。当然、お城は破壊される。じっさいにその不安は実現する。結末がどうなるかはさておき、

    まほうのもりに帰った後の記述が興味深い。
    「まほうのおんがくは もうおしまい」
    え?森に帰ったのだからべつに踊っていいのではないか?
    しかしそうではない。ジョンはただ、おいしい煮豆を食べながら、踊るのではなく「歌をたくさん歌う」のだ。まるでそれがより良きことであるかのように。

    にわかには結論を出さないようにするけれど、歌をたくさん歌うとは何を意味するのか。考えれば考えるほどに気味が悪くなってくる。

  • 2023.3.2 4-4

  • ある日おかあさんが「もう食べるものがないの、お金もなくなって」とジャイアント・ジョンに言いました。で、ジョンは仕事を探しにに出かけました。という話なんだけど~。絵の濃淡の描き方は気に入りましたが~ね。

  • 図書館本。私の選定本。アーノルド・ローベル展に行ったので、いくつか借りてみる。物語に潜んでいる心根の優しいものが長女の、心をとらえているようです。

  • 他のローベル作品に比べると、だいぶライトなお話だが、楽しさが詰まった一冊。最後のお母さんの食卓!

  • 大きな男の子、ジャイアント・ジョン
    妖精たち、魔法の音楽、聞くと勝手に踊り出す、お母さんと2人、食べ物がなくなったので仕事に出掛ける、おうさま、おきさきさま、おひめさま、犬、雨の日はお城に傘を差したり、毎日掃除したり、洗濯物を干すのを手伝ったり、妖精たちがやってきて魔法の音楽をかけたからジョンが踊ってあたりはめちゃめちゃ、お城も壊れる、直して、お金をもらって家に帰る、お腹が空いて靴を食べようとしているお母さん、豆をたくさん食べる

    ポテトチップスしかなくなってそれを食べたら完全に何もないとか、お母さんが靴をお皿に載せて食べる寸前だったり…。
    絵がなんとなくとぼけた感じなのもあって、笑える。

  • 7:50

  • なんでジョンはこんなに愛されてるんやろ。
    今回の収入がなくなったらまた出稼ぎ行くんかな。

  • 大きな男の子が妖精と歌っておどったり
    お城のお手伝いしたりこわしたりする
     
    おかあさんが空腹で靴を食べようとしてるのがシュール

  • 大きな大きな男の子、ジャイアント・ジョンがあるお城へ奉公に。そこへやってきた妖精たちの音楽にジョンの体は勝手に踊り出してしまい…。温かみのある可愛い絵。色はくすんだオレンジとグリーンですが、絵の雰囲気から明るい印象を受けます。賑やかな妖精たちやお城の小さい人たちも可愛らしい。お話は素直に読めて楽しいです。幼稚園年中〜

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著者プロフィール

アメリカ・ロサンゼルス生まれ。プラット・インスティテュートで学び、1961年、ハーパー&ブラザーズ社の編集者と知り合ったことがきっかけで『かえってきた さけ』の挿絵で、絵本作家としてデビュー。翌年には、文と絵の両方を手がけた『マスターさんとどうぶつえん』を発表する。1970年『ふたりはともだち』が誕生し、そのシリーズで絵本作家としての不動の地位を築き、54歳で亡くなるまで、100冊以上の作品を残した。

「2023年 『ダッドリーくんの12のおはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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