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- / ISBN・EAN: 9784580813922
感想・レビュー・書評
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保育士をしていた時、この絵本を、どうしても子ども達に知らせたくて読み聞かせに使った。
おそるおそる読んでいくうちにクラス中が静まりかえっていった。
そして一人の男児が、ハラリと涙を流しているではないか!
この絵本のレビューを言葉にするのは難しい。
一人の少年がびゅわんびゅわん吹く風の中に怪獣トリゴラスが襲い来る音を聞く。
「おとうちゃん‥、おとうちゃん」‥呼んでも相手にしてくれない父親と母親。
そして大切なかおるちゃんの部屋に巨大なトリゴラスは近づいていく‥。
読み聞かせで涙を流した男児のその涙は「恐怖」だったんだろうか?
それともこの絵本の中の「無理解の親」に対してか?
作品に宿る、少年の内面の繊細さと、好きな女の子に対する暴力性。
アンビバレントなその両方を抱えて男の子は成長していくのだろう。
大人になってしまった男性にもぜひ読んでほしい絵本。
(この絵本の新聞等の書評⇒http://www.cojicoji.com/shuhei/tori.html)
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読む人によって解釈が違いそうだけど、キワドイ作品。暴れまわる少年の想像のトリゴラス、かおるちゃんをさらって街を去る。最後のページで純粋な恋の様な、行き場のない泥臭い性欲の様な、複雑な気持ちを沸かせる。
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少年の内面を通して思春期であった昔の自分と重ね合わせ共感するものを感じる。
怪獣にさらわれた女の子が何だかエロチックである。 -
「びゅわん、びゅわんという風の音にのって怪獣トリゴラスがあらわれた。だいすきなかお」るちゃんのマンションめがけて、とつげき開始だ!
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2017.7.17
おお。トリゴラス。男の子ならではの空想物語。ドラマチック。頼もしい。男だね。 -
この絵本を、どうしても子ども達に知らせたくて読み聞かせに使った。
おそるおそる読んでいくうちにクラス中が静まりかえっていった。
そして一人の男児が、ハラリと涙を流しているではないか!
この絵本のレビューを言葉にするのは難しい。
一人の少年がびゅわんびゅわん吹く風の中に怪獣トリゴラスが襲い来る音を聞く。
「おとうちゃん‥、おとうちゃん」‥呼んでも相手にしてくれない父親と母親。
そして大切なかおるちゃんの部屋に巨大なトリゴラスは近づいていく‥。
読み聞かせで涙を流した男児のその涙は「恐怖」だったんだろうか?
それともこの絵本の中の「無理解の親」に対してか?
作品に宿る、少年の内面の繊細さと、好きな女の子に対する暴力性。
アンビバレントなその両方を抱えて男の子は成長していくのだろう。
大人になってしまった男性にもぜひ読んでほしい一冊。 -
夜中に外から聞こえる風の音にいろいろな想像をします。ものくらい想像が切なくもあります。
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男子の性の目覚め?最初の布団のシーン。女の子のシーン。トリゴラスというワイルドな存在。どれも象徴的。