- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582231175
作品紹介・あらすじ
現代美術から広告まで幅広く活躍する写真家が、経験をもとに書き下ろした、はじめての写真論。
感想・レビュー・書評
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筆者の思考の軌跡をリアルに終える仕上がりになっていた。自分はきりっとしたフレームとか、何かと写真が下手なのだけれど、写真が好き。いつまでも下手であっても、下手なりに写真は撮り続けたい。だからすごく元気をもらった。
写真にこそ時間が形象化される。絶えず、時間を撮り続けることに失敗し続けたいと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
写真が現在を切り取るだけではなく
作り込まれたアート写真もあれば
事実を捉えるための戦争の写真
その人の感情を捉えるモノ
その瞬間を閉じ込めたい人
色んな意味や役割があって
「いい写真」って何なのか 色んな角度から
問題提起があっておもしろかった
Photoがギリシャ語で光を表すというのが
すごく面白かった
真実を写すという日本語の訳とはちがう
ニュアンスがある -
写真の入り口としてよかった。
(著者の見方による)写真の歴史、基礎からざっくばらんな話まで。 -
写真についての本というのは、おおきなジャンルになっている。写真を見ていると、何か言わずにはいられなくなるところがある。
ホンマタカシによる写真教室。
決定的瞬間 vs ニューカラー
言葉だけだと対概念になっていないが、写真の撮り方でいえば、シャッタースピードを早くして絞りを開いて被写界深度を浅くして一部にだけピントを合わせて撮るのが前者で、シャッタースピードを遅くして、そのぶん絞りを小さくして、被写界深度を深くして画面の隅々までピントを合わせて撮るのが後者。ろしゅつをきめる、シャッタースピードと絞りのトレードオフによるものだ。
だからこれはたまたま取り上げられた対比ではなくて、もっと根本的な、写真のメカニズムに内在する対比なのだという。
「写真には大きく分けてふたつの撮り方があり、どちらかを選択するかによって撮る人による物や世界のとらえ方に大きな違いが生じるのだ」(p.35)
後半はいろんな話題がパラパラ出てきて、写真のまわりを大きく回るエッセー。写真について突っ込んだ記述をしてもよい文脈を持ったエッセーである。
わたしには、ジュリウス シェルマンの建築写真の話が面白かった。昼間の内観の写真を撮るとき、内部にたくさん照明を仕込んで、ウチ外の連続感を出すのだという。いまなら合成してHDRというのもあるが、ここでは一発で撮るのだから、すごいものだ。超有名なケーススタディハウスの夜景の写真も、夜景を7分も露光しておいてから、「そうは見えないが)作り込んだ照明をつけて内観を撮ったのだと言う。すげえ。
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写真の大学講義
好き好きモードが楽しいな。
変わり種 -
写真のことを全く知らない自分にとって、写真を知るきっかけになる本でした。
写真にも"かの有名な"と呼ばれるような一枚があったりするんですね、、知らなかった。。
外国の方の名前は全然覚えられないけど、知ってる写真家の名前が出てきたり、気になる写真家さんも増えて良かった。
これから先、写真展に出向いたときにすこしでも前より写真を楽しめるようになってるとよいなーー。
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僕に写真のたのしさを教えてくれた。
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ユルい話が多いようだが、そのユルさを含め、写真に対する考えかたは僕の思いと共感できるものがあった。好きな本だ。