- Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582277739
作品紹介・あらすじ
バオバブおじさん、百年前、ぼくたちはどんな暮らしをしていたの?五百年前、ぼくたちはどんな暮らしをしていたの?千年前、ぼくたちはどんな暮らしをしていたの?西アフリカ・セネガルの村でバオバブと生きる人たちの暮らしを、『ナージャの村』『アレクセイと泉』の本橋成一が映し出す。私たち人間と自然の歩みを見つめなおす写真集。
感想・レビュー・書評
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本じゃないけど、映画@ポレポレ東中野。
「バオバブ」は幹の凸凹が乳房みたいだから、母なる木、そして聖なる木なんだって。
ストーリーは、日々の生活を単調に映し出す映像で、日々の生活とバオバブの木の結びつきが描かれていた。
ちょっと映像が単調だったけど、(途中でうとうとしてしまったけれども・・・)
セネガルの人々の生活を身近に感じられた。
印象的な一節。
「バオバブの記憶をひもといてみたら、
いつから人間だけが
地球上の生きものたちの時間を追い越し、
走り出してしまったのか、
わかるかも知れない。」
人間の営みなんて、自然の前ではほんのちっぽけで、
私自身が今持っている価値観も、この日本社会でしか通用しないものなのかもしれない。
人から「すごい」と言われたいと思っている私の価値観。
社会的ステータスを求めたいと思っている私の人生観。
でも、この社会がひとたび崩れれば、
私は何を拠り所に生きていくのだろう。
価値観の基準を社会に求めるのではなくて、
自分自身に求めていかなければいけない。
でも、どうやってその価値観を形成していったらいいのだろう。
そんなことを考えた。
映画や小説は本当にその時の自分の心理状態で、見え方が変わってくる。
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18年前、
ケニアのナイロビからモンバサに向かう道の途中で
いくつものバオバブに出逢った。
ナイロビ辺りでは、まったく葉がなかったけれど
モンバサに近付くにつれて葉が茂り、
幹も太く、大きくなっていくバオバブを見た。
その時に、
運転手件ガイドをしてくださった
アンドリューさんが
バオバブの葉の効用から、採れる実、木陰で休息、また倒れてしまった時の材の利用まで、丸ごと大切な大切な樹であることを話してくださった。
とても特別な樹であることをしっかり伝えて下さった。
どの国でも、どの時代でも
樹はいつも人の隣にいる、
いや、
人はいつも樹のそばにいる
と言った方がいいだろう
私たち人間は
この樹たちと同じ
この地球の自然の一員にすぎない
ということを
しっかり思っておきたい -
アフカのバオバブの木にまつわる写真集。
写真:本橋成一
1963年自由学園卒業
2009年3月10日 初版第1刷