映画ジャンル論: ハリウッド的快楽のスタイル

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582282320

作品紹介・あらすじ

フィルム・ノワールとギャング映画はどう違うのか?10のジャンルの規則と作法、生成と変容、そしてその快楽を、多彩なフィルムの豊かな表情をとおして解き明かす。待望の日本初本格的ジャンル映画論。

感想・レビュー・書評

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  • かなりアカデミックな本ですので、読みこなせたわけではありません。でもこの本を読んで映画の見方が少し変わったような気がします。この本で言う「映画ジャンル」とは、ハリウッドが1930年代から70年代に作り上げた映画の制作・配給スタイル(パターンあるいはシステム)のようなものだそうです。

    ハリウッドは、巨大産業体ですので、私たちが消費しやすいように確立したいくつかのスタイル=ジャンルがあるようです。この本では、10種類のジャンルと各ジャンルに分類される作品が紹介されています。

    例えば、SF映画の名作である「ブレードランナー」は、「フィルム・ノワール」というジャンルに属する映画であり、同じくSF映画である「スター・ウォーズ」とは全く系統の違う映画として扱われています。「ブレードランナー」は、ハンフリー・ボカートが主演した「マルタの鷹」の延長にある作品なのです。

    実際、今現在も著者が示した10種類のジャンルは、ハリウッドにおいて映画のひな形として生きており、そこに新しい要素を加えアレンジすることで大量の作品が生産されているような気がします。

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著者プロフィール

映画批評家・映画学者
2020年9月26日没

「2023年 『映画史の論点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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