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- Amazon.co.jp ・本 (30ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582286069
感想・レビュー・書評
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童貞王という単語の破壊力。
ワーグナーに傾倒し、幻想を追い求めて城を作り続けた「狂王」ルドヴィヒ2世に関するエッセイ。
高丘親王航海記に登場する、合わせ鏡の間の元ネタらしき城が出てくる。
自分が浸るための幻想を追い求めて作られた、美術的には悪趣味だとかボロクソに言われてるお城が素敵。そこはかとなく狂気の香り。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
傲慢ひとりよがり狂王の事は置いといて、野中ユリのコラージュに心奪われる。
顔が無い、不安になる何かが寄生している人体。
思い掛けず絵の中に入り込むと、貝の割れ目に吸い込まれ、蛾の鱗粉に噎せ返り、芋虫にはキャベツかのようにガジガジ食まれ、イソギンチャク女の孵化をまざまざ見せつけられる。
挙句の果てには、貝頭の巨人に踏み潰されてしまうのだ。
旅に出ると良き事にだけ出会うとは限らない。
迂闊であった。
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