澁澤龍彦幻想美術館

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 270
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582286113

作品紹介・あらすじ

7つの展示室-マニエリスム、シュルレアリスム、江戸〜昭和の日本美術、人形、童画、写真、ポスター、オブジェ…澁澤龍彦が熱愛し称賛した古今東西の美術家の傑作・異色作310点を一挙掲載。

感想・レビュー・書評

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  • 図版を眺めただけだけど、流石。有名どころを外して目新しいものを持ってきてくれる。
    文章も面白そう。

  • 幻想的・シュールレアリスム的な独特の渋澤の世界を味わい尽くせる一冊

  • 贅沢な一冊。

  • 澁澤龍彦は、82年前の1928年5月8日に東京で生まれて、23年前の1987年8月5日に59歳で昇天した評論家・フランス文学者・小説家。

    神妙な顔をして、教室や部屋でマルキ・ド・サドやジョルジュ・バタイユをはじめとする翻訳を貪り読むと同時に、中学・高校にかけて、平日は鞄の中に、放課後や休日はジーンズの後ポケットに入れ、通学の往復や休憩時間、試験の合間など常に身近で、河出や中公の文庫本の中から澁澤龍彦はパイプをくゆらせて、サングラスの奥から優しい頬笑みを私に絶やさず送ってくれました。

    彼の口から秘密めいた謎に満ちてささやかれるのは、異端・悪女・奇人・毒薬・幻想・黒魔術・秘密結社・エロス・悪魔・頭蓋骨・人形愛・夢想などなど、常軌を逸したまがまがしいことばかりで、とてもわたくしごとき箱入り娘には目をおおい失神するばかりの戯言かと思われましたが、しばらくすると、私自身が欲するようになるというか、正常の真摯な感情や論理の埒外にこういう快楽的な異常が存在してもおかしくはない悪くはないと思い始めたのです。

    それからというもの、否定的だったエピキュリアンという言葉がにわかに肯定的というより、もっと積極的な意味を持つようになってきました。

    この本以前に、雑誌「太陽」の「特集・澁澤龍彦の世界」や「特集・澁澤龍彦の驚異の部屋」で、篠山紀信の撮った彼の書斎やなんかを飽きずに眺めていましたが、本書は盟友・巌谷國士が監修し文章を寄せていて、澁澤龍彦の年譜にそって関連する人物・絵画・オブジェを散りばめるといった体裁で、たとえば細江英公の撮ったモノクロ写真「バラ色ダンス(土方巽と大野一雄のデュエット)」や、四谷シモン作の「未来と過去のイヴ」と名づけられた人形などが載せられていて、もちろん同時代を生きた人だけが語れる貴重な証言も数多くあり読んで堪能できますが、図版・写真豊富でただ見るだけでも楽しい本という仕上がりにもなっています。

    私などは、ときどき読み返す、じゃない見返すことで、いつも身近に澁澤龍彦を感じることができて至福の時にいます。

  • これはもう1家に一台的な必要を感じる、、、思わず1ページ1ページ丁寧にくってしまったよ、どれをとっても繊細で綺麗な美術たちだしなによりあの綴じ込みの澁澤龍彦の家が見られるかと思うと・・・である。幻想美術の本ーあかんぜんぜん名前が思い出せへんーの、本では解説に対して大体1枚ずつしかついてなかった絵が2~3枚。デルボーも3枚ついてたよ。バルテュスは嵐が丘。普段なかなか目にしない野中ユリもいっぱいあって満足。もう何度も何度も見直したい。この人が好きなもの=わたしが好きなもの、ではないけれどものすごくいい。

  • 学生の時にすっごくはまった澁澤さん。

    南浦和でやった美術展のパンフレット的な本。
    やっぱり、実物にはかないませんし^^;

    金子國義とか、山本六三とかすきー。

  • 大学生の頃かぶれてました。
    「ちょっと賢い人」気取りだったのです。
    若気の至りと言うことでどうかそっとしておいてください。

  • 札幌でも観れて良かった。
    「澁澤龍彦幻想美術館」という美術展の時の図録です。

  • 見るご馳走。

  • 渋澤さんメモリアル

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著者プロフィール

1942年東京生まれ。東大大学院修了。仏文学者、批評家、エッセイスト。明治学院大学名誉教授。著者に『シュルレアリスムと芸術』他、『澁澤龍彦の時空』など、訳書にブルトン、ドーマル、エルンストなど多数

「2018年 『澁澤龍彦の記憶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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