- Amazon.co.jp ・マンガ (130ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582287462
作品紹介・あらすじ
驚くほどに愛らしく、自由で、残酷で、わがままな物語――。
日本最古の神話・古事記が、ロマンあふれる絵物語になってよみがえる!
日本誕生の歴史をたどる、こうの史代最新作。
感想・レビュー・書評
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町山康の「古事記」を読んで積読のこの本を手に取る。
積読になっていたのは、なかなかスッと頭に入らなかったからなのだが、今回は面白く読めた。
古語を取り入れて良心的に書いているのでとっつき悪いかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古事記の国造りからヤマタノオロチの征伐まで、
全てボールペンで描かれていて、なんとも味わい深く。
イザナギ・イザナミのくだりはやはり、
ギリシャ神話のオルフェウスの話と似ているなぁと思いながら。
「見てはいけないモノ」を見てしまうのは、人のサガなんでしょうか。
それとも東西を問わずの隠喩なのか、、ふむふむ。-
2013/02/13
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2013/02/13
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どこにでもあるボールペンだけを使って、『古事記』を完全マンガ化しようという壮大な試みの第1巻。
近藤ようこも先月『恋スル古事記』というのを出したし、マンガ界は時ならぬ『古事記』ブームなのかな(※)? タコツボ化して痩せてしまったマンガの物語世界に新風を吹き込むべく、「日本の物語の原点」まで遡ってみよう、ということなのかもしれない。
※あとから気づいたが、今年は「古事記編纂1300年」のメモリアルイヤーなのだね。
すべてをわかりやすくマンガ的に説明していた水木作品と比べ、本作にはわかりにくさが残っている。
というのも、『古事記』の原文を(書き下し文の形で)そのままセリフとト書きに用いているから。
随時脚注が付されていくものの、それは最低限にとどめられ、「このくらいは原文だけでもなんとかわかるだろう」というところはそのまま突き放されている。
ゆえに意味の取りにくい部分もあるが、絵とともに読めば理解できないことはない。そして、理解する努力を払うことによって、読者はより深く『古事記』の世界を味わうことができる。
……などというと小難しい作品だと思われてしまうかもしれないが、そんなことはない。
出てくる話はみんな知っているわけだし(本巻は国産みから天岩戸、ヤマタノオロチのエピソードまで)、こうの史代作品が好きな人なら、このマンガも絶対に楽しめるはずだ。
たとえば、イザナギとイザナミのエピソードは、ほかのこうの作品に描かれるラブストーリーの感覚そのままで読むことができる。
神様たちの多彩なキャラクターづくりにも、工夫があって面白い。 -
全編ボールペンで絵が描かれ、ちょっとした注釈はあるけれどセリフはすべて読み下し文の古事記マンガです。
この巻はスサノヲさんがヤマタノオロチを退治してクシナダヒメちゃんと結婚するまでのお話だったよ。
すっごく面白かった!
訳文だとざっくりまとめられがちな細かい部分がよくわかったよ♪
多少古文の知識がないとダメかもしれないけれど、中学校レベルの知識があればOKなので、古事記ファンはぜひ読んでみて欲しい1冊です。 -
かわいい! おもしろい!
こんな古事記は初めてだ。
特に国産みのところ。
昔、大学で記紀の講義を受け、岩波文庫版の古事記を読んだけれど、神の名前の羅列にとまどった。
レポートを書くために、名前を見続けて、何かそこに意味があるらしいことに気づいた。
そして、名前の語に、今にも通じる語感のようなものがあることにも。
この本を読んでいて、そんなことを思い出した。
たくさんの神々が、マンガだからイメージ化されるわけだけれど、そのイメージが豊かで、楽しい。 -
すごい~~~
絵が本当に、ひとこまひとこまほんっとに愛らしくて、生き生きしていてすばらしいし、これをボールペンで書いたというのもすごいし、ていうか古事記!!文章まんまだし!!
ほんとにスラスラ~っと何の苦もなく、おもしろく読めてしまった!古事記が!
なんて愛らしい…私も神社でもらった子供絵本以上の知識は持ってなかったので入門にと思って読んだんだけど、大あたりでした -
日本最古の史書である「古事記」を、ボールペンによりコミック化された一冊です。
イザナギとイザナミが、日本の始まりになる陸地を作るところから始まります。
絵はコミック的は描写ですが、言葉は原文に近いのでしょうか?あえて、現代語にしていない所に好感が持てます。
イザナギが黄泉の国にある、イザナミを覗く時、
スサノオが旅立つ前に挨拶に行く時、
アマテラスオオミカミが隠れた天の岩戸が開く時、
ヤマタノオロチの首の数だけ酒樽を仕掛ける時、
有名なシーンが、絶妙に描写されていて、「ほぅ!」と唸りました。
少し前に、子供向けの「古事記」を読んでいるので、内容は分かりますが、「古事記」を知らなければ理解に苦しむでしょうね・・・
古事記は早い話、「日本を作った神が登場する神話」です。それを大切にし、こうやってコミック的に書く事も、また趣が違っておもしろい。
これはコレで、有りです。
すでに3巻まで出てるらしいので、続けて読んでみます。 -
現代語訳『古事記』の副読本として読んでみました。台詞にあたるところが全て原文なので読みづらいところもありますが、こうの史代の雄弁な画でその難しさも緩和され、ぐいぐい引き込まれていきます。彼女の画力に唸ります。この巻は、天地開闢から、ヤマタノオロチの辺りまで。現代語訳などと合わせて読むことをおすすめします。