徹底討論 私たちが住みたい都市 身体・プライバシー・住宅・国家 工学院大学連続シンポジウム全記録

制作 : 山本 理顕 
  • 平凡社
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本棚登録 : 111
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582544312

感想・レビュー・書評

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  • 建築家たちの議論の中に社会学者宮台真司さんを読んだ山本さんが素晴らしい。1〜3章、建築に疎い自分にとって参考になった。でも面白かったのは4章。ハード、機能、建物に住む人だけの狭義の建築だけやってていいの?ダメでしょという宮台さんからの投げかけがとても面白かった。

  • 身体、プライバシー、住宅、国家をテーマに21世紀の建築をめぐる、建築家と哲学者、社会学者の討論集。専門用語を用いた踏み込んだ内容だが、各回には丁寧なキーワード解説があり、対談形式なので読みやすいだろう。関連する書籍も多く登場するので、関心に沿ってさらに広げることも出来る。哲学者や社会学者が語る、建築と重なるそれぞれの専門領域は非常に興味深く、建築学の奥深さを改めて実感する。現代社会と向き合うことを学ぶ一冊。

    配架場所:工1B
    請求記号:410-0:I.32

    ◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2002377309&opkey=B147995504924200&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0

  • 予想通り、伊東豊雄×鷲田清一、磯崎新×宮台真司が面白かった。

  • 少し前の本なのに今の状況そのままと思えるくらいなのは普遍的なテーマをとりあげているからだろうか。5つの目線からみる「わたしたちが住みたい家」
    天空率の考え方「欲しい住宅ではなく、作れる住宅を作るだけ作る」という世の中の状況。など、私たちが住みたい・すみたくない以外のところで統一されている基準。
    上野千鶴子
    山本理顕さんはフェミニストだ。プライバシーの考え方。セックスをどこでするかのプライベート。家がプライベートを考え始めた。そこから切り離された老人と子ども、っていう話。
    西川祐子×八束はじめ
    一番面白かった。
    ロシア・アバンギャルドにみる集合住宅のあり方、家部分は狭くて、共用部分に色々あるっていう。使われなくなっていくとそれはただのがらん洞で悪夢になる。「ももやま」と「カンガルーハウス」は新しいというか古いというか。「ももやま」は時代の必然としてサ付として実現されているのかなあ。「カンガルーハウス」もこの時代よりも今の時代もがっつり通用する考え方の気がする。
    会社や社会が女性の「働く」を考えたときに、一番親切に出来るやり方ってきっとこれだもんな~と考えているんだけど。わたしが考えているより、女性は実家というのを大事にしているんだなあと
    結婚してからすごく不思議に思う。そう思ってるうちは「働く」にも行かないし、一体子どもの自立ってなんだろう?どこだろう?

    磯崎新×宮台真司
    nLDKの無意味。集合住宅を作らない磯崎新(個人住宅はやる)のと、集合住宅・開発地によって身を売る女子が増えるという宮台真司。個人の生き方に沿わないと、集合住宅は建てる意味がない。nLDKに押し込める意味がない。
    岐阜の集合住宅の例

  • 大学4年のときの本読みで、読みました。
    以降、論文を書くときにも何度も何度も振り返り読む事に。宮代真司の話を始めて読んだ本。
    磯崎さんのドグマティックな建築家の話、海市の話、これは印象に残ってる。
    建築家がどうやって思想的になってるか、そういうことに触れた本。

  • 住宅は今までどういう変遷をたどってきたか、そしてこれからどう進化していくべきかが4人の社会学者と建築家の対談によって語られている。
    建築家の仕事を客観的にみる上で、社会学者の存在は必要不可欠なのかもしれないと感じた。
    これから激化する少子高齢化社会に対しての建築解は果たしてどこにあるのだろうか。

  • 都市を語る建築家が減ってきている。
    そんな中で社会学者との対談。

    今の学生は、「都市をつくる」ことを仕事にしたいと考えているのだろうか??
    卒業作品展をみてもこじんまりした計画が多いように思う。

  • とっても硬派な討論集。全部で4編収められているが、内容は難解で、ちょっとやそっとの知識ではすぐ立ち往生してしまう。
    しかし、何回か自分がステップアップしたときにまた読んでみたい本。

    少なくとも、会場で聞いてたら絶対についていけなかったことだけははっきりわかる。

  • 設計者VS社会学者という構図に惹かれた しかし基本的にうまく議論が成立していないような気がする

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