幕末・明治のおもしろ写真 (コロナ・ブックス 16)

著者 : 石黒敬章

• 平凡社 (1996年10月1日発売)

作品紹介・あらすじ

撮影に笑いは禁物だった?坂本龍馬を写したのはだれ?空飛ぶ新橋芸者の不思議なトリック…文明開化ニッポンの写真はユカイとナゾがいっぱい。新発見、初公開の資料から古写真探偵がおもしろ写真の謎を解く。

感想・レビュー・書評

[みつひろさんの感想 · 2023年8月21日]

　写真は過去のいろいろな情報を今に伝えてくれる。黎明期の明治の古写真の蒐集家である筆者の紹介するおもしろ写真から、それをうかがい知ることができた。
　笑顔の写真は今では当たり前で、自撮りする女性の作り笑顔を見ても何とも思わないが、実は笑顔の写真が誕生するまでには時間がかかったらしい。そのような写真をめぐる興味深いエピソードが紹介されている。
　いまでいうコラージュや修正写真がすでに明治にはあったことも新たな発見であった。写真を撮ることが特別なことではなくなったいま、その価値を見直すためにも古写真を時々見る必要があろう。

[吉備国際大学附属図書館さんの感想 · 2018年12月11日]

図書館がおくる、「クラブ・サークル向けおすすめ図書」

クラブ・サークル名　光画部

請求記号：740.21/Is　　
所蔵館　2号館図書館

[NFCC図書館さんの感想 · 2015年6月10日]

目次：第1章 笑う写真のルーツを探る、第2章 幕末写真師サットンを追う、第3章 下岡蓮杖写真鑑定術、第4章 下岡蓮杖の風景写真考、第5章 上野彦馬の不思議発掘、第6章 珍しい横浜写真、第7章 明治時代のトリック写真、第8章 森有礼のアルバムはタイムマシーン、あとがき、面白い古写真の本

[dai-aiさんの感想 · 2014年1月20日]

１００年以上昔の日本を、写真で見ることができる感動。一部着色してほんのりカラーで楽しめる。やはり写真で見ると説得力が半端ない。201401

著者プロフィール

1941年生まれ。石黒コレクション保存会主宰。ゆうもあくらぶ副会長、日本写真芸術学会評議員。早稲田大学商学部卒業後、東京12チャンネル勤務、1966年石黒コレクション保存会設立。著書に『幕末明治の肖像写真』『明治の東京写真 丸の内・神田・日本橋』『明治の東京写真 新橋・赤坂・浅草』『こんな写真があったのか　幕末明治の歴史風俗写真館』などがある。『幕末明治の肖像写真』で平成22年度日本写真協会賞学芸賞受賞。

「2016年 『昭和８年 戦争への足音 』 で使われていた紹介文から引用しています。」