- Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582634990
感想・レビュー・書評
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作家を中心に昭和を彩った名士の珈琲に纏わる逸話を編纂。名店での諸氏の過ごされ方だけで無く、日常のありふれた珈琲との一コマも多く、大袈裟でない日常に好感が持てる一冊となっています。
ライフスタイルと珈琲とでも言いましょうか、諸氏に近しい方々からの視点も多く付されていて、日常が客観的にかつ愛情深く知ることが出来ました。写真も多いので見て楽しかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コーヒーがハイカラな時代から、日常になった時代から、美味しさはもちろんだが、雰囲気も大切なんです。
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今は亡き作家たちの、コーヒーに関する話です。彼らが通った古き良き時代の喫茶店がいくつも出てきて、読みながら自分もコーヒーを飲みたくなりました。チェーン店もいいけれど、地元の人に愛される個人の喫茶店に本を片手に行ってみたいと思いました。
コロナ・ブックスの作家シリーズはこの本の他にも何冊か出ているようなので、これから読んでみたいと思います。 -
サブカル臭。
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カフェより喫茶店が好きだ。作家達が愛した色々な珈琲とおやつ、空間について、多くの写真と共に紹介している本。
ウィンナコーヒー、アフォガード、ロシアチョコレート、珈琲を飲みながら読書したい!自分時間を満喫したいと思った。 -
すき、写真も、構成も、手になじむ感じも、文章も。
ぜひ珈琲を飲みながら、ゆっくりしながら、読んでいきたい本。。雑誌? -
「活字にしたどれひとつとして喫茶店以外で書いたものはない」中上健次の言葉にガツンとやられた。物を書くときは新宿の喫茶店にこもり、飯も酒も受けつけず、周囲との連絡も完全に絶って催眠状態でひたすら書いた中上。よく眠るために珈琲を飲んだ安岡章太郎。イノダにあの娘に逢いに、と歌った高田渡。サウナのあとに喫茶店が定番だった高倉健。人妻との逢瀬のために苦い珈琲を飲んだ高校時代の久世光彦。作家の酒にまつわる逸話も楽しいが、黙って珈琲を味わう姿も凛々しくていい。久世の妻が書く思い出が素晴らしく官能的で極上の香りだった。