- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582762075
作品紹介・あらすじ
定家の巧緻、西行の漂泊、式子内親王の憂愁…歌人たちは、その洗練を極めたやまと言葉にどのような心情を託したのか?鋭い感性と深い人間的共感で生き生きと描き出す、絢爛たる和歌の世界。
感想・レビュー・書評
-
白洲正子 「花にもの思う春」
新古今和歌集 エッセイ
新古今和歌集に至るプロセスと主要歌人の人物像解説の二部構成。角川ビギナーズクラシックと比較すると、歌の解説や情報量は少なくて浅い気がする
理解できなかったのは「和歌の本質は 無意味、無内容であること」という主張。即興的で 観念や思想がないことを意図しているようだが。
主要歌人の人物像解説は 面白かった。定家は歌のイメージとわがままな人物像のギャップが面白い。後鳥羽院、式子内親王は 他の本も読んでみようと思う
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
語り口がむかしの歌人たちへも、近現代の著述家たちへも、読者へも、なにより著者自身にむけても誠実で公平で親しみやすい。新古今をいっそう好きになる。
-
女流作家であることを忘れられる理知的な筆運びに驚いた.歌を味わう間も惜しく感じられるくらい,先へ先へと読まされた.新古今集は「実態のない歌,イメージ先行の歌」というイメージを覆された.作者によって,有名な歌人がそこらにいる知り合いのように感じられた.庶民はどんな生活をしていたんだろうと気になった.いろいろイメージをかきたてられた.素晴らしい本.