花にもの思う春 (平凡社ライブラリー)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 84
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582762075

作品紹介・あらすじ

定家の巧緻、西行の漂泊、式子内親王の憂愁…歌人たちは、その洗練を極めたやまと言葉にどのような心情を託したのか?鋭い感性と深い人間的共感で生き生きと描き出す、絢爛たる和歌の世界。

感想・レビュー・書評

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  • 白洲正子 「花にもの思う春」

    新古今和歌集 エッセイ

    新古今和歌集に至るプロセスと主要歌人の人物像解説の二部構成。角川ビギナーズクラシックと比較すると、歌の解説や情報量は少なくて浅い気がする


    理解できなかったのは「和歌の本質は 無意味、無内容であること」という主張。即興的で 観念や思想がないことを意図しているようだが。


    主要歌人の人物像解説は 面白かった。定家は歌のイメージとわがままな人物像のギャップが面白い。後鳥羽院、式子内親王は 他の本も読んでみようと思う



  • 語り口がむかしの歌人たちへも、近現代の著述家たちへも、読者へも、なにより著者自身にむけても誠実で公平で親しみやすい。新古今をいっそう好きになる。

  • 女流作家であることを忘れられる理知的な筆運びに驚いた.歌を味わう間も惜しく感じられるくらい,先へ先へと読まされた.新古今集は「実態のない歌,イメージ先行の歌」というイメージを覆された.作者によって,有名な歌人がそこらにいる知り合いのように感じられた.庶民はどんな生活をしていたんだろうと気になった.いろいろイメージをかきたてられた.素晴らしい本.

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著者プロフィール

1910(明治43)年、東京生れ。実家は薩摩出身の樺山伯爵家。学習院女子部初等科卒業後、渡米。ハートリッジ・スクールを卒業して帰国。翌1929年、白洲次郎と結婚。1964年『能面』で、1972年『かくれ里』で、読売文学賞を受賞。他に『お能の見方』『明恵上人』『近江山河抄』『十一面観音巡礼』『西行』『いまなぜ青山二郎なのか』『白洲正子自伝』など多数の著作がある。

「2018年 『たしなみについて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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