本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582763638
感想・レビュー・書評
-
中勘助の全体像を描いた評論ですね。
作家の富岡さんは詩人で文学者でも有るので、鋭い目線で中さんの作品と人物像を描き出しておられます。
私も中さんの作品を愛する一人として、ため息が出るくらいに究明されている文章に驚嘆しました。
日記体随筆は、真実の日常を描き出しているものではなく、創作の表現方法の一種であり、中さん流には心情の捌け口にもなっている文学だと共感しました。
中さんの少女愛も中文学のインスピレーションの発露だと私も思います。「犬」「提婆逹多」も中さんの生活の経験がなせる要因で中さん流には吹き出物みたいなものだと読みましたがどうでしょう?
ともあれ中さんの交流と作品の関連性を含めて詳細に研究されていて面白く読み進めました。さすがに文章も読みやすく、ミステリー好きにも引き込まれるように読了しました。
書けば際限がないので興味のある方は読んで見てください。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全2件中 1 - 2件を表示