昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)

著者 :
  • 平凡社
4.36
  • (416)
  • (289)
  • (99)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 3396
感想 : 299
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (548ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582766714

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「太平洋戦争がどうして起こったのか、又どのようにして終わり、戦後日本がどのように復興発展したかの等の時代背景・経緯が良く判る昭和を理解するための最善の書のひとつ」

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=B20509

  • 少しずつ読み進め、1週間以上かけてようやく読了。
    授業でも、教科書のおわりのほうに書かれた近現代史は、たいがい駆け足で進められ、明治維新以降の歴史は断片的にしかわかっていなかった。
    こうやって通しで読むと、日本が戦争にむけてひたひたと進んでいくのがよくわかる。とめられたかもしれない機会も何回かあったんだなと。

  • アメリカは原爆を初めから日本に投下するつもりでいて1943年にはすでに完成していたと初めて知った。そのほか初めて知ったこと多数。
    ひとつの流れができるとその適否を十分検討しないまま流れのままに進んできたのが戦前の日本の歴史だ。ことは人の生き死にに関わる問題なのに権力者の面子や意地の張り合いで国の針路が方向付けられてしまった。

  • えぐおもろ

  • 図書館にて借りた本。
    サンデーモーニングで著者の半藤一利さんの訃報を知った。それがきっかけでこの本をとってみようと思った。

    授業形式の語り下ろしで分かりやすく1926年から1945年までの昭和史を理解することができた。

    二・二六事件のときの奥様方の活躍は知らなかった。夫が殺されようとしている危急の中、素晴らしい行動だったと思う。

    当時の参謀本部では、「起きると困ることは起きないということにする、失敗から学ばない」という体質があった。その姿勢では成功に結びつかないし悪循環につながると思う。

    こうして大局から歴史を見てみると現代のコロナ禍においても何か起こっているのではないかと思ってしまう。大きい事件は氷山の一角でその下には小さい事件がいっぱい積み重なっている。

    「歴史とはそういう不気味さがあるので、歴史を学び歴史を見る眼を磨いていかなければならない」

    昭和史に関する類書を読み知見を深めていきたい。
    500ページ以上あるがおすすめしたい一冊。

  • 昭和史の流れをおおまかに理解することが出来ました。張作霖爆殺事件から時代順に書かれているので出来事の順番が前後せず分かりやすかったです。また、昭和の歴史に関わった人物の日記や独白録からの引用が多く、一人一人の主張していることや考えていることがよく伝わり、イメージがしやすかったです。戦後編も楽しみながら読もうと思います。

  • 昭和史の大家といえば保阪正康氏である。氏の本は何冊か読んだ。そして今回、『昭和史七つの謎』を読み始めたところで、昭和の通史を知りたいと思い、本書『昭和史』を読み始めた。
    半藤一利氏の本も『山県有朋』を読んだことがあるが、本書『昭和史』を読んで驚いた。
    1926年から1945年までの激動の20年を500ページに纏めるのは容易ではない。半藤氏は、膨大な調査をし膨大な知識があるからこそ、骨子だけを抜き取ることができる稀有な作家であった。また一級の研究者でもあった。

    本書から学んだことは次の3点である。
    ①時代を動かすのは一部の人間である
    政治家や参謀など一部の人間の無知や保身が絡み合って時代が動いてしまうことがある。
    ②時代を動かすのはマスコミである
    マスコミが煽ることで時代の空気が醸成される。
    ③時代を動かすのは大衆である
    マスコミに煽られた大衆の思いがその時代の空気になる。しかしそれは、集団的な錯覚かもしれない。

    政治家とマスコミと大衆の三局が絡み合って時代の方向性が決まってしまうことがある。この三局が絡み合った負のループが辿り着いたのが「敗戦」であったと結論するのは短絡的過ぎるだろうか。
    どこか一角が正常であれば負のループは断ち切ることができる。その一角は大衆である。大衆が賢くあれば政治もマスコミも暴走できない。大衆が無知であれば政治もマスコミもその大衆に迎合するように暴走する。ゆえに大衆が賢くなければならない。歴史を知らなければならない。
    そう考えてきて、ようやく気付いた。本書が大衆を賢くするための一書であることに。

    それにしても半藤一利氏の筆力に舌を巻く。
    歴史は過去だからあれこれ考えずに読めて楽しいと、読みながら思っていた。
    しかしその楽しさは、半藤氏の語りの巧さが一因であることに読み終えて気付いた。
    調べてみると、氏は夏目漱石の義孫であるという。つまり、半藤氏の奥さんが夏目漱石の孫なのだ。

  • 暗い話題が多く、今まで何かと敬遠していた時代の話だけど、軽妙な語り口で、非常に分かりやすい。背景や因果関係の理解が進む一冊。

  • 数年前から読みたいと思っていた半藤氏の著作を読んだ。日露戦争以降、太平洋戦争敗戦まで、大日本帝国指導層がどのように判断を誤り失敗を重ねたのかがよく理解できた。著者が最後に示す5つの学びは個としても組織としても深く考える必要があると感じた。次は戦後編を読む予定。

  • タイトル、装丁とページ数から重厚なイメージがありましたが、口語体で読みやすくサクサク読み進めることができます。
    昭和史を改めて考えたい、総ざらいしたいというときの本として最適だと感じました。

全299件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

半藤 一利(はんどう・かずとし):1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫新田次郎文学賞受賞)、『聖断』(PHP文庫)、『決定版 日本のいちばん長い日』(文春文庫)、『幕末史』(新潮文庫)、『それからの海舟』(ちくま文庫)等がある。2015年、菊池寛賞受賞。2021年没。

「2024年 『安吾さんの太平洋戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

半藤一利の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×