怠惰への讃歌 (平凡社ライブラリー)

  • 130人登録
  • 3.95評価
    • (8)
    • (3)
    • (7)
    • (1)
    • (0)
  • 5レビュー
制作 : Bertrand A.W. Russell  堀 秀彦  柿村 峻 
  • 平凡社 (2009年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582766769

怠惰への讃歌 (平凡社ライブラリー)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 生産に重きを置きすぎて狂ってしまった現代を見事に指摘している。
    これが1930年前後に書かれたものには思えない。
    もちろん現代から見ると妙なことも書いてあるが、そこはご愛敬。
    新しい解説のほうはよくまとまっていてよかった

  • 「怠惰への賛歌」というと聞こえは悪いが要するに「ゆとりのススメ」であり、「もっとヒマになれ!」との事らしい。労働を徳とみなすのが現代社会の害悪であり、幸福と繁栄への道は労働時間を組織的に減らす事。そのためにワークシェアリングによる4時間労働を推奨している。そして、生存を保障する水準を十分に超えている場合はその所得の余剰をヒマに配分する必要あると。で、問われるのがヒマになって何をするのか?だが、それは文明と教育に依存するらしい。よって、ヒマに耐えられないという人は文明も教育もないという事だろう。
    解説にある、学校(school)の語源がギリシャ語のヒマであるという事には驚いた。だから、学校とは労働の技術を学ぶところではなく、ヒマのあり方を学ぶところらしい。よって、ビジネス・スクール(忙しい・ヒマ)の撞着語法はブラックユーモアであるには笑った。
    本書はエッセイ集なので表題以外のも数多くあるのだが、ちょっと古臭くて現代には合わないと思われるものも結構あるのが難点。

  •  英国哲学の中で、そしてすうがくの歴史において、さらには世界平和に奔走した人間としても、有名な哲学者B.ラッセルによる平和・幸福実現に向けたエッセイ集。
     一番最初はこの本のタイトルにもなっている「怠惰への讃歌」。今でも全くもって同様な議論がされる位、先見性があるエッセイである。内容は、そもそも労働が善であるという意識が我々に不幸をもたらした。そもそも怠惰こそ享楽とすべきなのではないか、と言ったところか。それ以外にも、今にも通用するような議論がなされている。ちょっと流し読みしてしまったせいで、あまり内容が入ってない。。なので、読み直しということで。

  • 次号『We』の編集も佳境に入り、まいにちぞろぞろとファックスでゲラがきて校正して返し、原稿書いて送り、連載の方から原稿が届いたら読んでコメントを送り、ほうぼうへメールを送り、合間に本を読んだり、毛糸を編んでみたり、図書館でうろうろしたり。

    図書館で借りてきた『怠惰への讃歌』を、まったり読もうと思っているのに、なんかせわしない。

    ラッセルは1932年(いまから80年近く前)に、

    ▼働く時間は四時間に短縮すべきだ (p.21)

    と書いている。いいぞいいぞ。

    ラッセルの心はこうである。

    ▼私の考える意味は、一日四時間の労働で、生活の必需品と生活を快的にするものを得るには十分であり、残りの時間は自分で適当と思えるように使える自分の時間とすべきだというのである。(pp.20-21)

    これはたぶん、あのキルギシアの話を書いたあの本と似ている。というか、あっちがラッセルに似てるのだろう。あの『1日3時間しか働かない国』!

    図書館で借りた古い角川文庫と、新しく出た平凡社ライブラリーの目次をwebで見てくらべてみると、訳者おなじ、解説おなじ、平凡社ライブラリー版の解説が加えられているらしい、とわかった。

    図書館で借りたといっても、この古い文庫は、近所の図書館のものではなくて、ヨソの図書館からの相互貸借なので、そろそろ返さないといけない。だらだら読むには、買うか~と思いながら、ながめている。

    「怠惰への讃歌」は、みんなが幸せになるワークシェア、っぽいことなんかも書いてあって、その「ワーク」がたぶん"お金を稼ぐ働き"のことだけを指しているのは時代でもあるけれど(まあ今もそういう風に「仕事」は思われているが)、このラッセルの本は、ちょっと『We』のカオリがするのであった。

全5件中 1 - 5件を表示

バートランド・ラッセルの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ミシェル・フーコ...
ジェイムズ・P・...
ヴィクトール・E...
オルテガ・イ ガ...
リチャード・ドー...
ドストエフスキー
ジャレド・ダイア...
マックス ウェー...
J・モーティマー...
國分 功一郎
有効な右矢印 無効な右矢印

怠惰への讃歌 (平凡社ライブラリー)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

怠惰への讃歌 (平凡社ライブラリー)の作品紹介

労働生産性が向上して、それでも同じように働けば、過剰な生産と失業が生まれるのは当然。では、どうすれば?働かなければいいんです!働くこと自体は徳ではない。働かない時間を、価値ある生の時間を得るためにこそ、人は働く。明快に説かれる七十余年前の提言、半世紀前の翻訳が、いまこそ深く胸に落ちる。十五篇の名エッセイ。

ツイートする