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- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582807561
作品紹介・あらすじ
神道とは何か、それは宗教といえるのか?今も議論を呼ぶこの問題が、明治初年の在日欧米人の頭を悩ませた際、一頭地を抜く識見で研究を方向づけたサトウの"神道"三論文を編む。
感想・レビュー・書評
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最近,再読を含めて,ラフカディオ・ハーンをよく読むのだが,ハーンにしてもサトウにしても,全盛期の大英帝国ってのは本当に凄いものだ.このくらいの逸材がゾロゾロ出て来る人材供給の厚味こそ充実した国力の現れというもので,「人は城,人は石垣,人は堀」とは良く言ったものだと感心する.
紙幅は平田 篤胤の解説に多くのスペースを取っている.そのあたりは平田のオカルティックな強弁に西欧人たるサトウがエキゾチシズムを感じている気味があって,本気で面白がってるのかアイロニーなのか,翻訳文からは,どちらとも区別が付き難い.オカルトと言えば,この時代に既に「日本-ユダヤ同祖論」にチラリと触れているのにも驚きだった.
何れにしても明治一桁時代に書かれた論考としては呆れるぐらい詳細で図抜けた調査能力には違いなく,この調査手法を政治的に応用すればつまり剣と外套,MI6の仕事となるわけだ.考えてみればトマス・エドワード・ロレンスも本来は考古学者だったっけ.詳細をみるコメント0件をすべて表示
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